(H53) 中国でコロナ後に日本の習慣が普及しても、テレワークが定着しなかった理由-1 (2020.7.21) by 王青 より抜粋加筆しました。
⑴ コロナが収束してからも、中国人の生活は「大きな変化をもたらすだろう」と予測されている
本当にそうなのか?
⑵ 「コロナ感染拡大前に比べ、一番大きく変わったと感じことは何ですか?」と聞いた
①在上海コンサル会社役員(男性・40代)は、マスクの着用を第一に挙げました。
「一番実感しているのが、マスクの着用だ。
今では、マスクが必需品になっている。
地下鉄に乗るときなど、マスクの着用が義務付けられている。
それら以外に、われわれビジネスマンは必ず着用するよう心掛けている。
相手に対してのマナーでもある。
秋や冬になると、第2波、第3波がまたやってくるかもしれない。
コロナと長期的に共存していく中で、『マスク、手洗い、消毒』という3つの行為は常態化していくだろう。
マスクを着用し続けているのは、どこかに不安が残っている表れでもあると思う」
②在上海コンペティション会社・企画(女性・30代)は、
コロナの前より、健康に対する意識が高くなった点を述べています。
「免疫力を高めるための運動や、健康な日常生活などを心掛けるようになってきた。
例えば、今月初め頃に開催された『フィットネスエクスポ2020(IWF Shanghai2020)』の展示会は、
ものすごい数の来場者で大盛況だった。
食品の安全や、健康な食事、衛生管理などに以前より、
人一倍気を付けるようになった。
OLたちは、
これまで会社の近くのレストランやデリバリでランチをしていたが、最近、弁当を持ってくる人が非常に増えてきた。
コロナ自宅軟禁期間中は、
多くの人が料理をすることになって、SNSで作った料理を見せ合うのを楽しんでいた。
弁当のほうが健康面でも安心」
そもそも冷たいご飯を嫌う中国では、
食堂がない工場や現場で働く労働者が仕方なく携帯するというイメージがあり、弁当は日本ほど一般的ではない。
このため、
中国では弁当持参は「節約の手段」であり、ケチくさいというイメージが強かった。
これは昔では考えられなかったこと。
なので、筆者としては「時代の変化」を感じました。
⑶ 「コロナの前と変わってないことは何ですか?」と聞いた
貿易会社役員(男性・40代)は、飲食店などでのソーシャルディスタンスの限界について述べている。
「レストランが以前と変わらず混み合っている。
ソーシャルディスタンスとはいわれているが、レストラン内の席数は減らしておらず、以前のまま。
人気店は店の外まで行列ができていて、店内も店外も混雑している。
中国人は食べること、大人数でワイワイして食べることが好きだね。
コロナで閉店した店も多いが、
もともとお客さんが入っていなかった店とか、店の入れ替わりだったからだ。」
結局、中国は以前とあまり変わっていない。