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(H69) 中国で人材獲得競争に勝つための課題 by William He より抜粋加筆しました。

⑴ 中国における「転職」に対する価値観の違い

在中国日系企業は、
終身雇用という概念が根強く、転職を繰り返すジョブ・ホッパーの雇用には消極的です。

その結果、将来有望な人材、
特に経験を積んだミドル〜シニアレベルの人材を取り逃がすことになります。


⑵ 有能な中国人に昇進のチャンスを

日系企業の昇進システムでは、
戦略的に「経験」が重視されており、昇進の機会も非常に少ない。

また、ほとんどのシニアレベルのポジションは、
日本人駐在員が占めております。


能力が高い中国人の社員は、
昇進のチャンスが与えられることで、より自発的に行動し、会社への情熱を見せることでしょう。

しかし、シニアレベルに近づいた現地の社員は、
自分の「(キャリアを阻む)ガラスの天井」を感じ取っています。


⑶ 業績を反映した給与システムの構築が望まれる

過去3年間に人材紹介事業の独自のデータによると、日系企業で働く中国人の多くは、
欧米企業の従業員よりも一般的に給与が20%低いという調査結果が出ています。


業績が確実に報酬に反映されることを明示できれば、
中国人の労働者はやる気を出します。

しかし、日系企業には、
優秀な従業員「トップ・パフォーマー」のやる気を喚起して奨励するための、評価指標や評価基準が欠けています。


⑷ 「ローカライズ戦略」は1つの選択肢

多くの多国籍企業は以下を実行しています。
①ローカライズ戦略
②異文化マネジメント

文化の違いから生じる衝突や非効率性を避けるのに効果的であり、多国籍企業にとっては自社の競争力を維持するために有効です。


「ローカライズ戦略」とは、
人材の現地化、特にシニアレベルの重要なポジションに現地人材を配置すること。

現地人材は、ローカル市場の情報だけでなく、
地元の習慣やしきたりに詳しいため、消費者ニーズに適合しやすい。


在中国の日系企業は早急に人材の再配置を進めて、
現地人材をシニアレベルのポジションに就かせ、昇進機会を増やし、判断や決定権を現地のローカル経営陣に委譲するべきです。


在中国日系企業は、
未だに、「人材の現地化」ができているところが多くない。

以下が求められています。

❶権限委譲と説明責任

権限を委譲して、意思決定をスピードアップしてビジネスチャンスに活かす、これを海外で、かつ現地スタッフ人材で実行する。

❷ローカルの優秀な人材の確保

能力を優先し、給与のバランスにこだわらないことが重要。
年齢給制度による限界が来ている。

❸海外現地に合った人事制度の構築

現地法人の人事制度がうまく機能しない理由の1つとして、
現地法人の人事・労務管理を「日本的発想」で行おうとするところにある。

国が違えば、就業意識やキャリア意識が異なる。
人事制度が就業意識やキャリア意識とミスマッチしていれば、社員の満足向上にはつながらない。

私は上海在住11年目。 2020年2月、在中国日系企業を対象とする、 「⺟国語で現場情報を引き出す、社内コミュニケーションツール」 を無料リリースしました。 コラボしたい方、ぜひお待ちしております。 bigluck777r7@yahoo.co.jp