(H23) 生産性を上げるために必要なのは「ふだんの仕事以外に目を向けること」-4 (2020.2.10） by 出口治明 より抜粋加筆しました。

⑼ 中小企業のほうが働き方改革を加速できる。積極的なテクノロジーの活用を

―働き方改革や労働時間の削減を先送りにしている中小企業も少なくありません。実際に、中小企業にとって難しい課題なのか？

働き方改革は、
大企業だけのものと思っている方もいるかもしれませんが、それは違います。


実は、中小企業のほうがスピーディに変革を実践できるのです。

中小企業のほうが、新しいことにチャレンジしやすい。
それに、トップが必要性を認識すれば、あっという間に会社は変わります。


たとえば、赤ちゃん連れの出勤を許可するなど、
新しい取り組みを進めているのはすべて中小企業です。

以下を実践する中小企業が、どんどん伸びています。
「女性活用、ダイバーシティ、早く帰って勉強する」


(10) 中小企業が働き方改革を成功させるために、まずやるべきことは何か

以下を積極的に活用することです。
①テクノロジー
②外部のサービス


中小企業のもう1つの強みは、
新しいツールやアウトソーシングの導入がスムーズだということです。

大企業は、
何でも自社でできると思い込んでいてアウトソーシングを活用しない傾向があるため、大きく生産性が上がりにくい。


一方、中小企業は、
フットワーク軽く、アウトソーシングなどを取り入れることができます。

クラウドサービスなどの最新ツールも有効に使うべきです。


(11) 生産性を上げるために、働く人ひとりひとりができることは何か

生産性を上げるために必要なのは以下です。
「ふだんの仕事以外に目を向けること」


便利なツールがあることを知らなければ、活用することもできません。

「メシ・風呂・寝る」では、改善方法にすら気付けない。
だからこそ、勉強が大事なのです。


ゼロから学ぶのが難しければ、
成功している企業を見に行ってマネをすればいい。

赤ちゃんを連れて出社して本当に仕事ができるの？
と思ったら、実際に見に行けばいいのです。


もうひとつ、
働く人ひとりひとり、特に管理者層に必要なのは、元気で明るくニコニコと笑っていること。

以下が、最近の心理学の研究結果です。
「人間は、叱ったら成長しない」


不機嫌で叱るばかりでは部下が委縮するのは当然です。

グローバル企業では、
いつも元気で明るい顔ができない人間は、管理職になることができません。


中国では、
上手く行っている人と上手く行っていない人はすぐ分かります。

いつも元気で明るい顔の人は、いろいろな人が集まってきます。


これからのビジネスは、以下の要素が大事になるような気がします。
❶健康と笑顔
❷チャレンジ精神
❸勉強と人脈作り
❹ツールの積極的利用
❺早起き、早い退社


ビジネスモデルが10年以下で陳腐化する現代では、
時代に合ったツールをシェアすべき。