エッセイその4. 美木良介さんとロングブレス
私はこの頃、えらい早起きなのですが、
目が覚めて最初にやるのは、ごく軽い腹筋です。
私は、本当に運動駄目人間です。
雲梯(うんてい)はぶら下がったら ぶら下がったたまま。
逆上がりも、襖逆立ち(襖にサポートされるやつ)も、できません。
ヨガの、鋤(すき)のポーズもできません。
これは全て、腹筋がとても弱いからだと思います。
「腹筋」と俗に言われるのは、「腹筋運動」のことで、別に、
「This is a fukkin 」
と言っているわけではないと思います。
腹筋をぎゅっと縮めて、寝た状態から体を起こす。
この腹筋運動が、昔はできたのですが、今は一回もできません。
その不可能な、自分の自然と生理に逆らったことを、
私は今、毎日やっています。
なぜかというと、これが関節の治療の一貫だからです。
今年、持病の関節ひどく悪化して、私は悩んで、治療院を探しまくりました。
やっと巡り合えた奇跡のクリニックに、この夏 ずっと通っておりますが、
そこで出される宿題が、今のところ、腹筋運動なのです。
運動がとても苦手なので、これはなかなかに辛いです。
が、ここで今 治しておかないと、なんだか大変なことになりそう。
それで、夫の言うことはほとんど聞かないが、
クリニックののN山先生の言うことだけは、
ええとまあ、だいたい従っています。
毎朝目が覚めて、
あ〜あ、朝だ。
・・・・・・・腹筋、だよね。
と思いながら やっているわけです。
もちろん私のそれは、腹筋に力を込めて、
寝た状態からすっくり起き上がるという、超絶技巧ではありません。
ウエストでひねりを入れつつ、できるだけ起き上がろうとしつつ、
ひねりと同じ側の脚をあげる、というものです。
(誰にでもできる、猿でもできる🐒)
これと、もう一つの運動を、1日のうちで できるだけやることと、
日が落ちてからのウォーキング。
これが関節に悩む私に課せられた、ミッション・インポッシブルです。
その効果をほんの少し感じたのは、
2週間ほど前、久々に美容院に行ったときでした。
その日、シャンプー台から起き上がろうとした私は、
ちょっと手をついただけで、起き上がれたのです。
いつもは、ひっくり返ったダンゴムシのように、
しばらくジタバタしてから起き上がってくるのですが、
このときは、体がずいぶん、腹筋で持ち上がりました。
(25センチぐらい?)
運動の得意な方には笑われてしまいますが、
それでも私にしては、なんだか進歩のように思えて、嬉しかったのです。
そのあとのことですが、
(せっかく苦手な腹筋を毎朝やっているのだから、
それをバックアップするような、何かができないものか・・)
と、思いつきました。
寝たままで腹筋を鍛えて、毎朝の腹筋運動で楽ができたら、と思ったのです。
そこで、
【寝たまま・楽・腹筋】
という、情けない検索ワードでググってみましたら、ありましたありました。
一時期 大ブームになった美木良介さんの、ロング・ブレス。
これがすごい勢いで、検索結果の1ページ目に並んでいたのです。
かつて、ロングブレスは大流行しましたが、
泡のように消えてしまうことなく、最近また、新しく本も出版されたそうです。
その名も
「120歳まで生きるロングブレス」
帯には、
吐けばボケない
吐けば歩ける
吐けば痩せる
とあります。
吐くと言っても、飲みすぎた結果の行動ではなく、
吸った息を、うんと長く、しっかりと吐くことですね。
私 最近、頭の方は本当に心配ですし、
関節炎になってからはあまり歩けませんし、
太らないまでも、糖質を減らしつつも、特に、別に、痩せません。
悲しすぎるではありませんか。
そこで、思いました。
ロングブレスは、(実行さえできれば)いいのではないかしら。
いろいろレビューや口コミを読み進んでいくと、
一つ気になるものを見つけました。
「ロングブレスは、軽い運動ではありません。
美木良介さんのいう通りやったら、1回2回でも汗だくになります。
痩せないのは、やり方を間違っていたからなのです」
やり方、間違えそうですわ私。
美木良介さんのいう通り、正しくやらなくてはいけないのです。
と思ったら、よく見る美木良介さんの あの顔が思い出されてきました。
これですね。
(ああいう顔になるぐらい、頑張らないと効かないのか・・)
それなら、かなり大変かもしれません。
さて、私は昔、ものすごく美木良介さんが好きでした。
NHKドラマ「心はいつもラムネ色」
は、欠かさず見ていました。
今見ても胸がキュンとする、早世したペーター佐藤さんの
パステルカラーのタイトルバックのイラスト。
ドラマ「嘘でもいいから」のインテリヤクザの役では、
藤いろのスーツをすらっと脱ぐと、
腹巻をしたその上半身が逆三角形で、
ぼく、脱いでもすごいんです。
と言わんばかりでした。
あの頃から、ヘルス・コンシャスで、いろいろ鍛えていらしたのかも。
美木良介さんは、俳優でシンガーでありつつ、ジムを経営し、
自分でもロングブレスを教え、かつ、本まで出しています。
さすが、私が推していた人です。
彼のジムには、授業料はちょっと高いのですが、
彼の指導を受けられるグループクラスや、
直々の個人レッスンもあるそうです。
そんなの受けたら、嬉しくて気絶します。
私は宝くじに当たったりすると、
きっと東京まで毎週通うことでしょう。
そして、美木良介さんに労られながら、
ボケず、
長く歩き、
痩せる
ということを目指すと思います。
当たったらね。
(間違っても、息子のような人ばかりの、ホストクラブには通わないかな。
だって、接客を伴う飲食をしていても、相手の若さに落ち着かず、
宿題を見てやらなきゃいけない気持ちにさせられそうですから)
タイトルで、ロングブレスについて読もうと思ってきてくださった方へ。
(駄)ですみませんでした。
近々、ロングブレスをやってみて、またご報告しますので、どうかお許しを。