マイクラとバイオリンの二重奏
気がつけば7月も終わりになりましたね。
長女は、生まれて初めての子どもの夏休みを謳歌しているようです。
マイクラ人生まっしぐら
毎朝早起きして、Youtubeでインプット、マイクラでアウトプット。
放っておくと、1日中四角い世界の開拓者、農民、炭鉱夫、そしてギャングになっています。
平日はわたしも仕事なので学童(今風にはアフタースクールというらしい!)に行っていますが、そこでも毎回工作をして帰ってきます。
みんなで遊ぶよりも、もくもくと何かを作るのが好きなようです。
イヤイヤ、でもやめたくないバイオリン
そんな娘が保育園の頃から、ノリで始めたバイオリン。
週1回30分のレッスンで少しずつ覚えています。
そうはいってもなかなか練習に身が入らず、レッスンの日以外はほとんどバイオリンはケースの中。
練習しなさいというと、寝たふりをします。
物心ついて、気づいた今はバイオリンが心底イヤなんだろうと思い、何度か「いやだったらやめていいよ」と言っていますが、なぜかそれは全力で拒否します。
きっと彼女なりのバイオリンへの思いや楽しみがあるんだろうと思うも、わたしは音楽の才がまるっきりないので引き出すことができません。
せいぜい上手に弾けたときは最大限ほめて、拍手をする役です。
しかしこの拍手がまあ~出ない。
娘にとってバイオリンはマイクラのようにはいかないのです。
ようやく重い腰を上げて、明らかにイヤイヤ、ひっぱり出していたバイオリンからはよい音色が出るはずもなく、ママから怒られてまた号泣。
「もうすぐ発表会なんだから!」
そんなこと言われてもね~と思ったり思わなかったりであっという間に数週間がたち、本日。
発表会とはずれたネジ
結局家では、ほとんど練習もせず、昨年に引きつづき人生2度目の発表会。
きょうの会場は美術館の小さな講堂でした。
小さいと言っても立派なステージがあり、グランドピアノがあり、客席には40~50人の聴衆もいます。
昨日、うちで最後の練習をしたときも課題曲を出だしから飛ばし、牧歌的な民謡のテンポもヒップホップ並みでこりゃ終わったなと思っていました。
会場入り。
なぜか娘に焦りはありません。初めての会場にも動じません。
しかも大勢の人の前でステージに立つことへの緊張は一切ないと豪語しています。(パパは緊張してステージの上に立つだけで震えます。)
最終リハーサルも見事に途中で飛ばし、キーキー音で締めくくった彼女。
涼しい顔をして引き上げてきます。
どこかネジが外れているのだろうか。
最小限の努力
前半の組だったので、晴れ舞台はあっさりとすぐにやってきました。
ドキドキしながら、見守る父と母。
相変わらず堂々とステージに上がり一礼する娘。
ピアノ伴奏者に目配せして、さっと入っていく。
タイミングばっちり。
練習の時は、背中が丸まり、バイオリンがだんだん下がってしまい音がでなかった中盤もピンと立ち、きれいな音色。
気がつけばほとんどミスすることもなく、わたしは感動の拍手を送っていました。
え~と、これは本番に強いということですか?それともただ運がよいだけですか?
最小限の努力で、方々からの賛辞を当たり前のように受ける娘。
誇らしいやら、にくたらしいやら、にくめないやら。
娘がバイオリンをやめない理由は、この本番のスリルと逆境を楽しめるからなのでしょうか。
だとしたら大物。
マイクラのような小さな努力の積み重ねと、バイオリンの発表会のような大胆さ、まったく別の2つのメンタリティが彼女の中に作られているようです。
子どもの将来は無限の可能性で満ちていることはたしかです。