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チョコレートの歴史
チョコレートの原料となるカカオ豆は南米原産。紀元前2000年以上前から栽培されていたと言われ、現在のメキシコにあったマヤ文明やアステカ文明などでは神の食べ物として珍重されていました。カカオを人々にもたらしたのは、太陽と知識の神として崇拝されていた「ケッツァルクアトル」という蛇の頭を持つ鷲の形をした神様といわれています。さらに、カカオ豆を貨幣の一部として使われていたり、税として徴収されていたと言われています。
これらのカカオ豆、現在のような甘いお菓子のチョコレートとしてではなく、すりつぶして唐辛子やスパイスと合わせたペーストを、お湯などで解いた飲み物だったと言われており、ショコラトルと呼ばれていました。
実はこの飲物状のチョコレートの歴史は現在の固形のチョコレートの歴史よりかなり長く、カカオ豆に含まれるポリフェノールやカフェイン成分のテオブロミンなどに滋養強壮剤の効果があることから、ヨーロッパに伝わってからも数世紀は強壮剤として、飲まれてきました。現在のエナジードリンクみたいですね。
さて、この飲物状のチョコレートがヨーロッパに渡るのは16世紀の大航海時代まで下ります。
コロンブスがアメリカ大陸を発見した際にカカオ豆を原住民から紹介されています。その後スペインが南米を植民地化していくにあたり、原住民の飲み物であるチョコラトルを持ち帰りスペインに伝わったと言われています。また、イタリアに伝わったのは、「トリノの歴史」でも出てくるトリノが拠点のサヴォイア家党首エマヌエーレ・フィリベルトへの献上品だったと言われています。
また、今のような固形のチョコレートになったのは19世紀と言われ、やはりトリノが発祥と言われています。トリノがチョコレートの都と言われる発端はここにあるのです。
その後トリノでジャンドウイアが生まれたことは、別途「ジャンドゥイア」の方で解説しておりますので、そちらも是非。
ちなみに余談ですがカカオ豆から油脂分であるカカオバターを圧搾し、カカオパウダーを作る技術を最初に開発したのは1828年、オランダのクーンラート・ヨハネス・ヴァン・ホーテン氏。みなさんにもお馴染みのココアパウダーのメーカー、バンホーテンの創業者なんです!
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