インダス文明のカレー
「世界史その7」でインダス文明を取り上げるため、参考文献を読み込み中。その中でちょっと面白い記述を見つけたので、メモがわりにまとめてみる。
舞台となったのは、インダス文明に属するファルマーナーという遺跡で、大規模な墓地から多数の人骨が見つかっている。発見された人骨から歯石を採取し分析したところ、ターメリックや生姜が見つかった。つまり4000年前のインダス文明の時代から、インド人はカレーを食べていたというのだ。
ターメリックが見つかっただけで、カレーを食べていたと言い切って良いのか?とか「そもそもカレーとは何だ」とか、いろいろ疑問も浮かぶのだけど、「インド人は4000年前からカレー食ってた」というインパクトの前には霞んでしまう。この提示の仕方は上手いと思う。これが「ファルマーナー遺跡の人骨からターメリックが見つかりました」では、ここまでのインパクトはなかっただろう。
この研究が「サイエンス」に掲載された時のタイトルも「4000年前のプロトカレーの材料」だったとのこと。「プロトカレー」ということは「カレーの原型」という感じだと思う。タイトルだけ見ると研究者も現在のカレーに繋がるものだと考えているように思えるけど、どうなのだろう。
この記事のタイトルは僕の好みで、いつもと変わらないおとなしいタイトルになっているけど、「インド人が4000年前からカレー食ってた件」とかいうタイトルにしたら、アクセス数はどうなっていたのだろうなどと考えてしまう。
この話がでてくる本
インダス文明の謎 古代神話を見直す 長田俊樹 京都大学学術出版会
ヘッダーの画像は、みんなのフォトギャラリーよりお借りしました。
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