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梅雨にとりたい7つのスパイス

 毎年のように梅雨はやってくる。夏生まれの私にとっては梅雨は次の楽しみの我慢の時期のような気もする。カレー業界も梅雨に様々な準備が行われたくさんの催し物やイベント、フェアーなどが夏に行われる。私が学生時代を過ごした南インドの雨期は激しく、長かった。日本から転入した最初の年は英語が喋れず、モンスーン中の夏休みは誰一人いない学校に残され、朝から夕方まで勉強したものである。なぜか日本から持ってきた唯一の本がヘミングウェイの「日はまた昇る」と言うタイトルの本であった。することがない私は毎晩のようにその本を読み、長い雨期が開けるのを待ちわびたものである。

 日中の気温の変動も大きく、暑くなったり、寒くなったりの繰り返しで体調を崩す人も多い。そんな中でインドではいくつかの代表的なスパイスをとって雨期を乗り切ることが多く、その中の7つを紹介したいと思う。

 1つ目はどんなインド料理のも入っていると言われている「ターメリック」である。抗酸化作用、抗炎症性に優れ、免疫力を高めるスパイスである。ターメリックに含まれているクルクミンという成分が優れもので雨期以外にも大活躍なスパイスでもある。アーユルヴェーダの世界ではピッタやヴァータ体質の方々のバランスを整えてくれるのに一役買ってくれるそうである。

 2つ目は「ヒング」。木の樹脂からできている独特なスパイスで臭みが熱せられることによって旨味に変わるスパイスでもある。インドでは生まれて数ヶ月の赤ちゃんにヒングを少し入れた水を飲まし、お腹の張りを和らげたりするらしい。この木の樹脂は殺菌、抗菌作用、抗ウイルス作用があり、消化を助けてくれることもあり梅雨にはうってつけのスパイスでもある。ちょっとした野菜炒め、豆料理などにも多く使えることができる。

 3つ目は体内の熱を下げてくれる「ブラックペッパー」。腸内に溜まったガスを排出するのを手伝ってくれたり、免疫力を上げるのを助けてくれたりもする。割と何にでも入れることができるので気軽にとりやすいスパイスでもある。チャイなどに入れたり、ご飯を炊くときに一緒に入れたりしても美味しい。

 4つ目は「ジンジャー」。咳や風邪などの症状に良いと言われ、喉の痛みも和らげてくれる。こちらも免疫力を高めると言われ、肺の中の粘液を緩くし、呼吸を楽にしてくれるとも言われている。
 
 5つ目と6つ目はともに消化を助けてくれる「フェンネル」と「クミン」である。フェンネルはインド料理屋さんで食事をすると最後にくれるように口内をリフレッシュさせ、消化を助けてくれると言われている。クミンも消化を助けてくれるので有名なスパイスで消化酵素を多く分泌するのを助け、同時にファイトケミカルを多く含んでいると言われ、その二つが合わさることによってクミンをより強力にしてくれていると言われている。

 最後の7つ目は「アジョワン」である。こちらも消化を助けることで有名なスパイスであるが、胃の調子を整えたり、体重を減らしたりとそのほかの効果、効能も期待できる。

 このアジョワン、朝一のお腹に何も入っていない状態でとることがお勧めらしく、水にアジョワンシードを入れ、鍋などで沸騰させること8分くらい。そのまま常温になるまで冷まし飲むとアジョワンの効果を体内に取り入れることができると言われている。

 「アジョワン」「ターメリック」「ヒング」「ブラックペッパー」「ジンジャー」「フェンネル」「クミン」。梅雨時にとりたい7つのスパイス。それぞれを様々な料理に取り入れるのも良いし、このスパイス達で料理に挑戦するもの楽しそうだ。

 夏の日差しが待ち遠しい。

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