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なぜ競馬学校には「茶道教室」があるのか、など。〜摘読日記_17

さいきんの摘読本つまんどくぼんはこんな感じです。

競馬系とその他の割合は五分五分といったところ。


立川たてかわ末広「競馬のない日はこの本を読もう」

1998年発行

雑誌「優駿」などに連載されていたコラムなどが収録された本です。
著者の立川さんは、一部では井崎脩五郎さんと同一人物なのでは、という噂もあったようですが、この本ではちゃんとお顔も拝見できました。(本の出版を記念し、井崎さん、石川喬司さんとの対談も収録されていました。)
この本では、立川さんが古今東西いろんな競馬関連本を紹介していて、私は「あ、これも読みたいな・・。」とメモりながら読んでいます。
しかし、読みたい本のほとんどは絶版。(武智鉄二「犯罪馬カブトシロー」とか、面白そう・・。)

競馬本好きにとって、拾い読みに最高の本です。


宮本輝「夢見通りの人々」

1986年発行

こちらは、宮本輝初期の、舞台が大阪の商店街となっているオムニバス形式の小説です。競馬小説の最高峰「優駿」と同じ頃の作品ですね。
競馬好きのラーメン屋店主や、馬券必勝法詐欺師の話などもあります。

なんというか、精力みなぎる登場人物が多いです。半分ぐらい読み進めました。


原 千代江「なぜ競馬学校には茶道教室があるのか」

2013年発行

こちらは、競馬学校の茶道の授業を長年されてきた原さんという方の著書です。
この本はすぐに読み終えてしまいました。
「なぜ◯◯は〜〜なのか」というタイトルは、一時期とても多かったですね。
茶道での教えがジョッキーの仕事にどう活かされるか、読み終えてわかる気がしました。

原さんは、競馬学校の一期生から茶道を教えられていたそうで、つまりほとんどの現役ジョッキーが教え子。

教え子のいろんな微笑ましいエピソードが語られています。

ほとんどのジョッキーは”くん”づけで語っているのですが、横山典弘騎手と田中勝春騎手は、”ノリちゃん”、”カッちゃん”と呼ばれているのが、さもありなん、人柄を感じさせます。

中でも、”ノリちゃん”が、原先生に、「先生、和生の下にもうひとりいるから、先生やめないでよね!」とお願いするエピソードが良かった。

さらに、和生くんも生徒時代に、原先生に、「僕がデビューして勝つまで長生きしてよね!」と言ったそうで、やっぱり親子は似るものなんだな、と思ったり。

一方で、亡くなってしまったジョッキーの話も出てきて、教え子から何人も先立たれてしまう先生の仕事というのは、想像するだけで胸が締め付けられる思いでした。


他には、久々にディック・フランシス(名作らしい「大穴」)を読み始めました・・。

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