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【最近の研究から】 ゲーム

ゲームが人体に与える影響と対策

近年、ゲームはエンターテインメントの中心的存在となり、その影響について多くの研究が行われています。以下に、ゲームが人体に与えるポジティブな効果とネガティブな影響、そしてそれらを最大化・最小化するための具体的な対策をまとめました。


ゲームのポジティブな効果

1. 認知能力の向上

  • エビデンス
    63の研究を対象としたメタ分析(参加者2,079人)により、ゲームを活用した認知トレーニングが、記憶力や注意力、問題解決能力といった認知機能の向上に効果があることが確認されています。

  • メカニズム
    ゲームをプレイすることで、戦略的思考や素早い意思決定が求められるため、脳の働きが活性化します。

  • 出典: PLOS ONE


2. セラピーへの応用

  • エビデンス
    「テトリス」などのパズルゲームが、トラウマ体験による苦痛な記憶を軽減する効果を持つことが示されています。

  • メカニズム
    特定のゲームは、ストレス緩和や感情のコントロールを助ける心理療法的なツールとして利用可能です。

  • 出典: FT.com


3. アクティブビデオゲーム(AVGs)の活用

  • エビデンス
    AVGs(身体を動かすゲーム)は、子どもや若者の身体的健康や運動能力の向上に効果があるとする系統的レビューが報告されています。

  • メカニズム
    ゲームプレイ中の身体の動きが、エネルギー消費を促し、フィットネス向上につながります。

  • 出典: MDPI


ゲームのネガティブな影響

1. 身体的健康への影響

  • エビデンス
    長時間のゲームプレイが、肥満や筋骨格系の問題など、身体的健康リスクを増加させることが指摘されています。

  • メカニズム
    座りっぱなしの状態が続くことで、運動不足や体重増加を招く可能性があります。

  • 出典: BMJ Open SEM


2. 睡眠障害

  • エビデンス
    問題のあるゲームプレイは、睡眠時間の減少、睡眠の質の低下、昼間の眠気などに関連することが分かっています。

  • メカニズム
    特に寝る直前のゲームプレイは、脳を過剰に刺激し、ブルーライトが睡眠ホルモンの分泌を妨げる可能性があります。

  • 出典: Wikipedia - Digital Media and Mental Health


3. メンタルヘルスへの影響

  • エビデンス
    青少年を対象とした研究で、過剰なオンラインゲームのプレイが、ストレスや不安、抑うつ症状を引き起こすことが報告されています。

  • メカニズム
    ゲームへの依存は、社会生活や心理的な健康に悪影響を及ぼす可能性があります。

  • 出典: OAMJMS


健康的にゲームを楽しむための対策

1. ゲーム時間の適切な管理

  • 対策:
    1日1~2時間程度にプレイ時間を制限し、過剰なプレイを避けましょう。

  • 方法:
    タイマーやペアレンタルコントロールを活用して、プレイ時間を管理する。


2. 正しい姿勢と環境の整備

  • 対策:
    椅子やデスクの高さを調整し、快適なゲーミング環境を整える。

  • 方法:
    画面を目の高さに設定し、背筋を伸ばす姿勢を心掛ける。


3. ゲーム内容の選択

  • 対策:
    教育的要素のあるゲームや、身体を動かすゲーム(AVGs)を選ぶ。

  • 方法:
    レビューを確認し、自分の目標に合ったゲームを選択する。


4. 休憩の習慣化

  • 対策:
    1時間ごとに5~10分程度の休憩を取り、目と体をリフレッシュする。

  • 方法:
    「20-20-20ルール」を実践:20分ごとに20フィート離れた場所を20秒間見る。


5. メンタルヘルスのモニタリング

  • 対策:
    ゲームプレイ後の気分や行動の変化を記録し、必要に応じて専門家に相談する。

  • 方法:
    ゲーム中毒やストレスの兆候があれば早めに対応する。


これらの対策を実践することで、ゲームのポジティブな側面を最大限に活かしつつ、健康へのリスクを最小限に抑えることができます。ゲームと健康的なライフスタイルを両立させ、楽しいプレイを続けましょう!

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