春なので、植物の書籍を紹介します
お散歩していると、道ばたに咲くお花がよく目につくようになりました。自然観察するのに、いい陽気になってきたので、今回は植物関連の書籍を紹介します!
『植物の体の中では何が起こっているのか』嶋田幸久、萱原正嗣
動物のように動き回ることのできない植物。しかし、地球上に多種多様な植物が繁栄していることからわかるように、彼らは環境の変化にうまく対応し、進化してきたのです。
植物たちは、まわりの環境をどのように感じとり、どのようなメカニズムをもって生きているのでしょうか。
本書は、意外と知らない光合成や、生長や代謝にかかせない植物ホルモンのはたらきなど、植物の体の中で起こっている「生きる仕組み」を紹介します。
『花と昆虫のしたたかで素敵な関係――受粉にまつわる生態学』石井博
陸上で繁栄するさまざまな植物。陸上植物の種のうち、種子植物である被子植物が約9割を占めると言われています。さらにその約9割の種が、花粉を運んでもらうのに動物(おもに昆虫)を利用していると考えられているのです。
どうしてそんなに多くの植物種が、受粉を昆虫に頼っているのでしょうか。また、花粉をつくる植物や、花に集まる昆虫はどのような暮らしをしているのでしょうか。
花の中で繰り広げられる、植物と昆虫のしたたかで不思議で素敵な関係を紹介します。
『街なか葉めくり虫さんぽ』とよさきかんじ
みなさんのご近所にもある、公園や緑道、街路樹、植え込み、花壇など。そんな小さな緑にも、たくさんの虫たちが集まります。植物を食べる虫、その虫を食べにくる虫、植物に卵を産む虫、植物を家にする虫など、植物はまさに、虫たちのワンダーランドです。
本書はまるで、著者と並んで歩きながら、虫さがしをしているかのように感じる一冊。さあ、一緒に葉っぱをめくって、虫たちの世界を覗いてみましょう。
キラキラした虫、もふもふした虫、レース編みのような虫、うさ耳をもった芋虫など……。「こんなところに、こんな虫がいたんだ!」と叫ぶこと間違いなし。ぜひ、ご近所で生物多様性を感じてください。
『身近な薬用植物ものしり帖』伊藤優
道ばたに生えているドクダミやクズ、オオバコ、ヨモギ……。
野山で見かけるホオノキやウド、アケビ……。
食べ物や化粧品などに使われているアロエやハトムギ、ウコン……。
これらは全部、薬用植物と呼ばれ、薬として用いられてきた植物です。
本書は、100種の薬用植物を取り上げ、さまざまな「おもしろいところ」「すごいところ」を紹介する一冊です。
「薬効や成分」「利用例」の話はもちろん、「どんなところに、どんな感じで生えているのか」「どんなところが観察ポイントか」といった「観察する際に役立つ知識」や「植物に対する理解が深まる知識」などを紹介するので、植物観察がさらにおもしろくなること間違いなし。
『サボテンはすごい!――過酷な環境を生き抜く驚きのしくみ』堀部貴紀
観葉植物として人気のサボテン。ほかの植物とは違う、ものすごい特徴をたくさんもっています。そんなサボテンのすごいところや不思議なところを、日本で数少ないサボテン研究者が余すことなく紹介。
「なぜトゲが生えているの?」「サボテンはなぜ砂漠で生きられるのか?」「変わった形をしているのはなぜ?」「サボテンと多肉植物の違いは?」といった素朴な疑問から、「サボテンの表面にあるヒダヒダはなに?」「土に潜るサボテンがいるって本当?」「サボテンの切り口がネバネバしている理由とは?」「サボテンって食べられるの? どんな味?」といったディープな疑問まで……。
サボテン好きでも知らないような、サボテンの謎めいた世界を案内する。
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