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完全じゃなくてもいいこと

 何か新しい考えを自分の暮らしに取り入れようとするとき、完全を目標にする必要はないと思う。目標は高い方が良いが、達成して終わり、という結果重視ではない事の方が人生の中には多く存在する気がするから。

 地球に良い事をしたいなあとせっかく責任と興味を持ったとしたら、辻褄が合っていなくても良いから先ずは始める事だと思う。突然菜食主義になってヘンプでできたエコバッグにオーガニックの野菜を入れて歩く必要はない。そうしたいのならすれば良いし、それは選択の一つ。ただ、100点満点に良いことを目指す、あるいはそうでないと批判する風潮に疑問を感じる。

 多くの人が真面目だからこそ矛盾が許せないのだとは思うが、完璧なんて無理だということを知っているのだから、好きなようにトライすればいい。ある人はSDGsのバッジを着けて仕事をこなし、夜の会合では出された食べ物を残して帰るだろうし、動物実験反対を訴えるブランドの製品を携帯しながら動物園に行く人もいるかもしれない。知らず知らずもあって、全角度から見て一貫性のある生活とはなかなか手にする事が出来ない。良く考えようとする人ほどその一貫性の無さに怖気づきためらってしまうのではないだろうか。社会の一員としての行動を考えて動く時、そう捉えて動いているだけで、それが無かった昨日よりも何かが良い方に動いていると思えばいい。そのおおらかな気持ちで続ける中で、間違いに気付く知恵や余裕が生まれるだろうし、ゆっくりでも改善に向かうのだと思う。

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