Takahashi

アフリカを中心に国際協力を仕事にしてきました。この数年はケニアで高品質シルクを作るために働いています。また、もう一つのライフワークとして、スポーツチャンバラを中心に護身術を研究しています。こんな経緯で、本業の傍らルワンダとケニアではスポーツチャンバラを指導するようになりました。

Takahashi

アフリカを中心に国際協力を仕事にしてきました。この数年はケニアで高品質シルクを作るために働いています。また、もう一つのライフワークとして、スポーツチャンバラを中心に護身術を研究しています。こんな経緯で、本業の傍らルワンダとケニアではスポーツチャンバラを指導するようになりました。

マガジン

  • ラフィキエリ株式会社(カイコとアフリカを取り扱う会社)

    日本によるケニアへの養蚕に対する技術協力に従事して以来、シルクがケニアや周辺国を支える大きな産業になることを夢見て、微力ながら日々活動しています。

  • 国際協力と海外生活

    国際協力というと仕事としてはピンとこない人が多いのではないでしょうか。そこで、長年、国際協力を生業としてきた者として、自分の体験を基に仕事としての国際協力について説明します。また、そんな海外生活で気をつける点なども書きたいと思います。

  • 武道と精神世界

    武道談義や武道にまつわる不思議な話、あるいは、武道に関係ない不思議な話を集めました。

  • ケニアと世界の食卓

    アフリカとアジアで国際協力という仕事をしてきました。最後に赴任したケニアの料理を中心に外国の色々な食文化や食事の事情を紹介しています。

  • アフリカに渡ったスポーツチャンバラ

    2013年にルワンダへの長期出張がきっかけとなり、ルワンダでスポーツチャンバラを教えるようになりました。その後、ケニアの駐在員となって、ケニアでもスポーツチャンバラを立ち上げました。そうした記事を集めました。

最近の記事

巨大な英語圏の多様性とイギリス英語の多様性

初めに この記事はQuoraに載せた回答の転載なので、まず、質問を提示してから、その回答を示す形で記事を書きます。そして、質問は著作権の関係で、少々、オリジナルを修正し、また、回答の方も読みやすいように多少の変更を加えています。質問は、「英語が公用語の国・地域で、イギリス英語と最も異なる英語を話すのはどこでしょうか?」というものです。 英語から大きく変化を遂げたピジン語 長年、英語圏の途上国を中心に仕事をしてきたので、それなりの回答ができると思いますが、結論から述べると

    • 日本武道は中国武術より世界的に普及しているか?

      初めに この記事はQuoraからの転載なので、まず、以下に質問を述べてから、その回答として記事を書き進めます。ただし、Quoraの質問は著作権の関係でそのまま転載できないので、意味が変わらない範囲で変えてあります。質問は「日本武道の方が中国武術より世界的に普及しているようですが、なぜでしょうか?」というものです。また、回答も読みやすいように、少々、修正しました。 近代武道の先駆け講道館柔道 日本は明治の近代化によって武術もアジアの中では早くから近代化を遂げ、中国や他国の

      • 山の民サンカと忍術、逮捕術

        初めに Quoraに書いた回答で、自分としてはかなり力を入れて書いたにも関わらず、それほど見られていないのでnoteに転載します。Quoraでの回答は自分に著作権が帰属するので、そのまま書いて問題ないのですが、その元になる質問は著作権の問題で少し言葉を変えています。でも、内容的には変わらないので、回答を読む上で支障にはならないと思います。 質問 「武術は武士の間で伝えられたばかりではなく、被差別階級には警備術や逮捕術が伝わったと聞きましたが、これについて詳細をご存知でし

        • フィリピン華僑の世界と武術修行

          前回、1991年に青年海外協力隊員(現行のJICAボランティア)としてザンビアに渡り、2年半ほど過ごした生活風景を主に食生活の視点から描いてみました。今回は、その後、1994年にフィリピンに、やはりJICAの仕事で3年間生活した様子を書いてみようと思います。日本から遠く離れたザンビアの次は4時間ほどのフライトで首都マニラに到着するフィリピン。サバンナと疎開林の乾燥した大地から湿った熱気が体に絡みつく珊瑚礁に囲まれた国へと舞台は移り、見るもの聞くものは様変わりしました。 人生

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          1本
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          11本
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          10本

        記事

          90年代ザンビアの田舎暮らしとソマリア料理

          国際協力という仕事を生業としているので、アジア、アフリカの色々な国に駐在や出張をしました。その最初は、1991年に青年海外協力隊(現、JICA海外協力隊)として派遣されたザンビアでした。そこは、首都のルサカから700kmも離れた田舎町で、日本人どころか外国人は少なく、ザンビアにどっぷりと浸かる生活をしていました。 そんな町にソマリア人経営のレストランがあり、良く食べに行ったものです。そんな訳で、ソマリア料理が自分にとって思い出の味になっていますが、最近、その味を自分で再現す

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          地球の安全な歩き方2 ー 人の流れとマナー

          20年以上、アジアとアフリカを舞台に国際協力を仕事にしてきました。そのため、日本では治安が悪いと言われる国で生活していたこともありますが、幸いにも今までに大きな犯罪被害に遭わずに済みました。また、もう一つのライフワークとして護身術としての武道をやってきたこともあり、安全対策に対して他の同業者よりも意識的に取り組んできたところがあります。そのため、自分なりのノウハウがあるので、前回に引き続き、海外生活での安全対策について述べたいと思います。 前回のおさらい前回は人混みの中でス

          地球の安全な歩き方2 ー 人の流れとマナー

          地球の安全な歩き方1ー街を歩くときの防犯の心得

          はじめに今の状態では、海外旅行に出かける人は少ないですが、これが収まったら出掛けたいと思っている人も多くいることでしょう。旅の面白さは、人それぞれと思いますが、名所や名物ばかりではなく、異国の普通の人々の生活に触れられるところにあると思います。でも、そんな行動は、楽しい一方で、治安が極めて良い日本国内にはないトラブルに巻き込まれる可能性もあります。実際、なんとなく海外は怖いと思っている人も意外と多いものです。もし、そんな人がこの記事を見たならば、少しでも、安全に海外生活を楽し

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          さらさらのシルクがケニアを豊かにする夢

          はじめに今まで、自分の本業である国際協力の詳細については書くことを控えていました。何故ならば、著者が携わってきた事業は日本政府とケニア政府の二国間の技術協力だからです。もし、私のような一個人の発信した内容が思わぬ結果を招いて、2カ国の事業遂行の邪魔になるわけにはいかないのです。しかしながら、この技術協力も終わりに差し掛かり、その成果として、ケニアでも、研究レベルでは良質の桑、繭、生糸が生産されるようになってきました。次の段階として、これが産業につながるように市場に認められるこ

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          無抵抗主義は犯罪に対して有効か?(海外で通用しない日本の常識)

          はじめに海外赴任の話が回ってきたらどう思いますか。ワクワクするでしょうか。それとも断る理由を探すでしょうか。行きたい気持ちがあっても、漠然と海外は怖いと二の足を踏む人も多いでしょう。そんな海外の治安状況がどんなものか、そして、自分の身を守るために必要なことについて、述べてみたいと思います。 筆者の海外経験1991年にアフリカのザンビアという国に青年海外協力隊員として赴任して以来2019年まで、アフリカやアジアの国際協力の現場で働いていました。その中には、治安の悪い国もありま

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          守破離と無為自然の関係 − 武道を学ぶ枠組みに関する考察

          はじめに10代も終わりに差し掛かる頃から中国武術を中心に武道の稽古を始め、今はスポーツチャンバラを中心に続けていますが、実は型の稽古はあまり好きではありませんでした。そのため、何かの型を習うと、すぐに実戦を想定して相手の動きに合わせた応用変化を自分勝手に考えていたものです。そして、今でも一人で長々と決まった動きを演じる型はあまり好きではありません。そんなふうに型が嫌いな私にとっても、武道・武術を学ぶ上で型を学ぶことの重要性は理解しているつもりです。以下に、それについて述べたい

          守破離と無為自然の関係 − 武道を学ぶ枠組みに関する考察

          科学と宗教の親和性(Quoraでの回答の転載)

          はじめに少し暇になったので、Quoraでの自分の回答を見直していました。すると、自分としては、かなり力を入れて書いたにも関わらず、観覧数が伸びていない記事がありました。少々、寂しいので、ノートにも載せてみようと思います。Quoraでは自分の回答の著作権は自分にあるので転載できますが、その元となった質問の著作権は自分にはないので、少々、文言を変えて、質問を紹介します。それは、「科学と宗教は共存できるものでしょうか?」という内容です。それに対して書いた回答を以下に転載します。

          科学と宗教の親和性(Quoraでの回答の転載)

          半沢直樹から考察するメディアの世論操作とCSIS報告書

          ハラハラドキドキの最終回最終回の一回前では、半沢直樹が箕部幹事長、中野渡頭取、大和田常務に向かって1000倍返しを宣言して終わりました。半沢直樹は期待を裏切らないとワクワクする反面、それを実行するのは流石に無理な設定だろうと思いました。こうして、結末の行方は予想不可能になり、それが最終回への期待をさらに盛りあげました。すると、最終回では、実は中野頭取と大和田常務が箕部幹事長に付いたと見せかけて、不正の証拠を見つける機会を伺っていたという展開になり、これなら、半沢が活躍できるの

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          国際協力の仕事 技術協力分野と職種

          はじめに1991年、アフリカのザンビアという国に青年海外協力隊員として派遣されてから、去年(2019年)までの28年間、日本政府による援助の実施機関であるJICA(国際協力機構、Japan International Cooperation Agency)から継続的に仕事をいただいていました。国際協力なんて仕事としてピンとこない方も多いと思います。献身的な仕事と思われることもありますが、しっかりと報酬はもらうし、楽しいことも辛いこともあり、大まかなところは、世の中にある大半の

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          国際協力の仕事 日本による技術協力の概観

          はじめに1991年、アフリカのザンビアという国に青年海外協力隊員として派遣されてから、去年(2019年)までの28年間、日本政府による援助の実施機関であるJICA(国際協力機構、Japan International Cooperation Agency)から継続的に仕事をいただいていました。よく、国際協力を仕事にしていると説明すると、「素晴らしいお仕事をなさって」といった、嬉しいけど、ちょっと違うかなと感じる反応を受けることがありました。これを生業としているものとしては、き

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          アフリカの友と剣を交える喜び

          はじめに日本はバブル景気で浮かれる1991年、青年海外協力隊員としてアフリカのザンビアという国に派遣されました。任地は首都ルサカから遠く離れたムピカという田舎町で、日本人どころか外国人はほとんど見かけないような場所でした。そんなアフリカにどっぷりと浸かった後、日本社会には復帰せず、国際協力の仕事を生業としてきました。仕事でアジアやアフリカの途上国を回るうちに、ルワンダにたどり着きました。そこでは、偶然に知り合ったカンフーのチームに、私が長年続けているスポーツチャンバラという競

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          武道と格闘技の違いに関する考察(試合に対する考え方から)

          はじめにおそらく、多くの人にとっては武道と格闘技はどちらも、何らかのルールに則って戦う競技であり、同じように見えると思います。他のスポーツとの違いは、例えば、球技と比べると、相手の体に手や武器で触れ、直接、攻撃することです。ラクビーにもそんなところがあります。でも、ラクビーの得点は相手チームの選手への攻撃ではなく、ボールを持ってタッチダウンすることで得られるところを見ると、やはり、球技で間違えないでしょう。話が逸れましたが、剣道、柔道、空手のような武道と、ボクシング、フェンシ

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