地球の安全な歩き方1ー街を歩くときの防犯の心得
はじめに
今の状態では、海外旅行に出かける人は少ないですが、これが収まったら出掛けたいと思っている人も多くいることでしょう。旅の面白さは、人それぞれと思いますが、名所や名物ばかりではなく、異国の普通の人々の生活に触れられるところにあると思います。でも、そんな行動は、楽しい一方で、治安が極めて良い日本国内にはないトラブルに巻き込まれる可能性もあります。実際、なんとなく海外は怖いと思っている人も意外と多いものです。もし、そんな人がこの記事を見たならば、少しでも、安全に海外生活を楽しむためのお役に立てればと思います。
この安全対策が想定する場面
以前、やはりnoteの記事として、よく日本人が陥りがちな無抵抗主義は防犯にあまり役立たないことを「無抵抗主義は犯罪に対して有効か?(海外で通用しない日本の常識)」に書きました。今回は、その続編として、それでは実際にどんな防犯対策ができるかを述べます。そして、具体策について説明するならば、どういった場面を想定しているかが重要になります。ここでは、街を歩く場合に注意することに焦点を当てます。その他にも、レストランにいるとき、ホテルの居室にいるとき、自動車での移動中、空港やバス停など多くの人が集まるところなど、色々な場面で気を付けるべきことは変わって来ます。
繰り返し同じ人に降りかかる被害
東京駅の構内や渋谷のセンター街など、人が密集して歩く場所に行くと、「もし、スリやひったくりがいたら、この人は確実にやられるな」と思わせる歩き方をしている人が、すぐに見つかります。つまり、犯人目線で見れば、ターゲットになる人には共通した特徴があるのです。そして、私は海外生活が長いですが、海外在住日本人の中で、「被害にあう人は繰り返し被害にあい、あわない人はあわない」と何度か聞きました。極端な実例を挙げると、私が青年海外協力隊員として赴任したザンビアに、1ヵ月ほど滞在した日本人が人混みで3回もひったくりの被害に遭っていました。その人に、初めて会ったのは首都ルサカの街中で、正にひったくり被害に遭った直後でした。
人混みで被害に遭わないための基本
スリやひったくりに狙われないために、まず、基本は前を見て歩くことです。ごく当たり前のことですが、これが意外にできていないことは、人混みの中の人々の動きを個々に観察すると良く分かります。何かに気を取られて横を見ながら、スマホを見ながら、或いは友人の方を見ながら、自分の進む方向を見ていない人々がいます。前を見ないということは、周りを全く見ていないので、「自分は標的です」と大声でアピールしているようなものです。
注意力を高める
しっかりと前を見て、自分はどこに向かって歩いているかを意識しながら歩くようになったら、次は、自分の周囲全方向に気を配るように注意力を高めます。これは、具体的には、武道で「遠山目」と呼ばれるボーッと視点を定めないで見る方法を使って視界の端でも周りの動きを捉えることと、耳を澄まして視界の届かないところも音で「見る」ことです。この表現は比喩ではありません。Tom StaffordとMatt Web著のMind Hacksという本によると、網膜から視覚神経に送られる画像情報には耳からの情報も混ざって脳の視覚野に伝わるということなので、「音を見る」ことは、それと知らずに誰でも日常的に経験しているのです。
さらに注意力を高めるには
上に述べたような心がけを実践するだけでも、トラブルに巻き込まれる確率は大きく低下させられると思います。でも、さらに注意力を高め、また、危険を察知したときにどんな行動を取るべきかを日頃から心得ていれば、もっと安全を確保することができるでしょう。しかしながら、こうした説明は、あまりにもマニアックになり、日頃から身体や意識の操作に関心のある方以外には、つまらないものになると懸念されます。そのため、もし、要望があれば有料記事として書いてみようと思います。
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