「This is the Life」アレックスシアラー を読む
決して有名ではないが、大好きな作家の1人です。
アレックスシアラー の自伝ともいえるフィクション小説。
なんだろうこれまで読んできた彼の作品とはTasteが全く違う。
それでも所々に見られるシニカルでウィットに富んだ言葉のキレが心地よい。
現実と過去が、フィクションとリアルが、希望とあきらめが、新しさと古さが同居するような書き方にどんどん溺れていく。
『だが、それはこの世界じゃない。おれたちはこの世界でやっていくしかない。』P.90
ただ生きるために生きることに意味を見出せなくなっても、でもそれでもこの世界で生きている。
『長い1日だったが、長かろうと、短かろうといつものように1日が終わった。』P.244
もしかしたら僕はまだ長い長い1日を過ごしているのかもしれない。でもそれはいつかいつものように陽が沈み終わりを迎える。
アレックスシアラー の作品はいつもメッセージ性の強いものです。淡々と進んでいくストーリーの1つ1つの言葉が読み手に何かを伝えるのです。。
そしてそのメッセージは、こう言葉で説明するにはどこか不完全でもの足りない、そんな気持ちを芽生えさせるのです。
そしてそれは忘れていた何かを思い出させるのです。
多くの人に知ってもらいたい作家です。
アレックスシアラー 作 求龍堂
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こんな自分勝手な文章に共感を持ってくださったら嬉しい限りです。