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#55_【アテンド】離島から持続可能な社会を考える_その2

※前回の記事はこちらから。

昨日からご紹介しておりますビーコンつしまの「スタディツアー」ですが、今回お越しいただいたお客様からは、「人の話を聞きたい」「島国、地球レベルで対応しているものが見たい」というご要望がありましたので、漁業を増し増しにして、もう1ヶ所水産系の事業者さんを訪問しました(^^ )。

【出発準備です。】

対馬への旅行を計画されるお客様から、たびたび「船に乗れませんか?」「お手軽に釣りできませんか?」「漁業の現場って見られませんか?」というお問い合わせをいただきますが、マリンレジャーをはじめる際は、地元漁業者さんとの調整と、船を使う場合は遊漁船業法やら海上運送法やらといった法律があり(ちなみに、双方で監督官庁は違います)、それに則った船に仕立て、法定備品を用意したりとで、おいそれとできるものではありません。おまけに、知床の観光船沈没事故を受け、規制強化の方向に動いているようです。

世間ではそのような状況ではありますが、やっぱり現場を体感しないと海に、魚に、漁業に興味を持ってもらえないということで、もともと水産加工業として起業された、美津島町久須保の丸徳水産さんが昨年からはじめた「海遊記」にご案内しました。

【メインで切り盛りしている犬束祐徳さん。】
【海に出る前に、現在の海の環境や、持続可能な漁業への取り組みについて講話を聞きます。】
【漁船で海に出ます。】
※人数が多いときは、分乗になります。
【鯖の養殖をしている生け簀です。青魚といわれるのがよく分かります。】
【こんな感じで見学してます。】
【マグロ養殖の生け簀で、えさやり体験もできます。】
【海の中を箱メガネで覗いてみます。】
【海藻をよく食べる生物のひとつ、ガンガゼウニです。】
【このアングルで万関瀬戸を臨むことができます(実際に通過します)。】

近年、海の中に生えていた海藻が姿を消す「磯焼け」という現象が問題になっており、これによって海の生態系が大きく変わっていると考えられています。
問題の根源は、いまだ特定しきれていませんが、手をこまねいているだけでは状況が悪くなる一方ですので、現在漁業者さんは、その対策に取り組んでいます。

「海遊記」も、海のことを知らない人に「磯焼け」のことを知ってもらうということで、まさにそのひとつといえますが、丸徳さんでは、その前からも「食べる磯焼け対策」ということで、海藻をたくさん食べる魚介類を美味しくいただく「そう介プロジェクト」を立ち上げ、現在も継続しています。

【丸徳さんが経営されている「肴やえん」さんにて。揚げ物がアイゴとノトイスズミ、さば寿司の鯖は、その日の朝生け簀から揚げたものです。】
【犬束ゆかり専務(一番左)が「そう介プロジェクト」に込めた想いに聞き入る参加者のみなさん。】

お客様が召し上がった反応として、地球温暖化や現在の海と山とのつながりといった環境問題に注目される方もいらっしゃれば、海藻を食べる魚は、腹を割ると独特の磯臭さがスゴいのに、どうやってきれいにニオイを消しているのだろうかとおっしゃる方もいらっしゃいました。
「海遊記」や「肴やえん」さんには、割と頻繁にお客様をご案内していますが、色々な方が集まると、多角的に物事が捉えられて、面白いと感じます(^^ )。

次回は、「対馬には魚しかないのかい!」と思われたくないので、それ以外の事業者さんをご紹介したいと思いますo(^-^)。

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