人はなぜ「継続」できないのか、行動分析学をつかって解説します
こんにちは、べーちゃんです!
なかなかnoteの更新が継続できないので、まずは続けることを重視して書いてみます。(昨日さぼっちゃったので、今日は2本アップします笑)
「継続は力なり」という言葉があります。
「どんなことでも続けて行なっていくことが成功の重要な要因だ」という意味でお馴染みですね。
多くの人が真実だと考えている言葉であると同時に、
「それができれば苦労しないんだよなあ」と思う言葉でもありますよね笑
でも、できれば継続したいこと、たくさんありますよね??
・noteの更新を毎日したい
・部屋の掃除を継続してやりたい
・日々の運動や読書を習慣化したい
そこで、今回は継続についてまとめてみます。
「なぜ継続させるのは、難しいのか?」
「そして、どうすれば簡単に継続させることができるの?」
こんな問いの答えを全力でさがしてみました。
私もnoteを継続させるために、継続性について全力で考えてみたいと思います。以下、目次です。
目次
1. なぜ「継続」できないか?
2. 「継続」できない理由と解決策
3.まとめ
1. なぜ「継続」できないか?
まず、「継続」という言葉を定義します。
「継続」とは、「前から行われていた事が引き続き行われること」です。
すなわち「継続」の本質は、「ある行動の直後に、同一の行動が繰り返されること」にあります。
では、行動の原因はどこにあるのでしょうか?
行動学によると、内面的な要因(パーソナリティ、性格など)、または外面的な要因(行動)に求める場合があります。
行動分析学の権威である杉山尚子教授によると、ある行動の原因を内面的な性質に求めるのではなく、行動の直後に求める必要を著書で説いています。
行動分析学ではこれを「効果の法則」と言います。
この記事でも、行動分析学の視点に則り、行動は行動の直後にある要因によって規定されるものとして考えます。(詳細については以下の本に書いてありますので、参考にどうぞ!)
話を戻すと、行動を継続できなくなるケースとして以下の2つが考えられます。
「①行動の直後に次の行動を引き起こす要因がない場合」あるいは、
「②次の行動を阻害する要因がある場合」
行動分析学の観点から、①の要因を「好子(こうし)」、②の要因を「嫌子(けんし)」と呼びます。
つまり、継続のためには、「①行動を引き起こす好子を作り出す」
あるいは、「②行動を阻害する嫌子を取り除く」ことが必要なのです。
以上の前提を踏まえて、考えられる原因と対処方法をまとめてみます!
2. 「継続」できない理由と解決策
①好子がない場合
・「行動のメリット」が感じられていない
行動の先にどんなメリットがあるか正確に感じられていない場合も、行動を継続することが難しいです。というか、そもそも初めの行動が取れません。
このことは例を挙げるまでもなく当たり前のことでしょう。
これに対する解決策としては、自分の行動目的を振り返る「自己分析」、「バックワード・チェイニング」「シェイピング」があります。
バックワード・チェイニングとシェイピングについては別記事で紹介するので少々お待ちください^ ^
・「行動自体の楽しみ」を見いだせていない
杉山教授は著書で「60秒ルール」について触れています。それは「行動後、60秒以内に何らかのリアクションがあると行動に影響を与えることができる」というルールです。
つまり、行動から60秒以上経過した後に好子がいくら与えられても、その後の行動にはなんら影響がないのです。
なので、行動のメリットがわかっても、それが60秒以内に感じられない場合はモチベーションが維持できず、継続できなくなってしまうわけです。
だから、営業活動で売りが立つまでに業務が停滞してしまうのも、営業行動をとった60秒以内に、売りが立たないからなんですね笑。
ただ、多くの場合それは不可能です笑。ではどうすれば良いか。
一つには、行動をとること自体に楽しみを見出すことです。
例えば、
「テレアポ1本かけたら、自分を褒める」
「本を一冊読むごとに、シートのマスを塗りつぶす」
「この資料をここまで仕上げたら、コンビニで好きなジュースを買う」
などなど
行動自体に達成感を感じるような、なんらかの報酬を自分に与えるように工夫すること。それ自体をゲームのように考えて楽しむということですね。
・「褒めてくれる人」がいない
これ、結構大きいです。褒め言葉の威力は継続において絶大……
やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、
ほめてやらねば、人は動かじ。
有名な山本五十六のこの言葉ですが、実は科学的にも証明されている真理をついているです。
先に触れた行動分析学の「60秒ルール」にもある通り、結局、行動の直後になんらかの好子が与えられないといけないわけです。
行動をすること自体が好子になればよいのですが、自分だけではなかなか難しいよという人もいるでしょう。
そういう時は、誰かに行動を褒めてもらうのが良いと思います。
「褒め言葉」がそのまま好子となって、行動を強化してくれるのです。
このことは人材マネジメントに多大なる示唆を与えてくれます。
部下を持っている皆さん、かならず褒めて伸ばしましょう。
褒めるのが苦手だという人は、部下を褒めたら、誰かに褒めてもらうようにしたらいいと思います笑。
②嫌子がある場合
・目的の行動をとると、「他の行動が取れなくなる(と思っている)」
これ、結構あるんですよね……心理学用語で「コンフリクト」と言います。
つまり、ある行動とある行動が同時に取れず、衝突(コンフリクト)してしまっているということ。
メンタリストのDaiGoさんは、コンフリクトには3種類に分類し、その対処法について解説しています。以前まとめた記事のリンクを貼っておくので、詳しくはそちらを参考にどうぞ!
・その行動自体が「好きじゃない」または「向いていない」
これも実はやりがち。その行動が好きじゃない、あるいは向いてないからやりたくない。
例えば、こんな例があります。
「(急に営業に異動になったため)日々の業務で成果が出ない」
「(もともとノリで行動するタイプなのに)毎日の日報記入が続かない」
う〜ん、なかなか辛い……
・その行動をとると「嫌がる人」がいる
これも、意外とあったりするものの一つ。
例えば、
「家で筋トレをしようとしたら、家族に変な目で見られた」
「休みの日に家事を手伝おうと思ったら、妻に嫌そうな顔をされた」
「上司に仕事の質問をしようとしたら、ため息をつかれた」
などなど……
うわ〜、、書いてて嫌な気持ちになってきた……笑
これ、全部「嫌子」になってるんです。要は自分がとった行動の直後にどんなリアクションがあるか、ということ。みなさんも、上の例以外にいろいろと心当たりがあるんじゃないでしょうか?
対処法としては、「状況を変える」か「嫌子に対する見方を変える」などでしょうか。一度、行動を弱化されてしまうと、なかなか元には戻らないので注意が必要ですねぇ……。
3.まとめ
では今回のまとめをします。
①行動分析学の観点に立つと、継続できない原因は「行動の直後」にある
②行動後、60秒以内に何らかの好子がある場合、その行動が強まり、嫌子がある場合、その行動が弱まる。
③好子を増やしたり、嫌子を減らしたりすることによって、行動を継続させることができる。
④具体的には、メリットを確認したり、ゲーム化したり、ご褒美をあげたり、褒めてもらうことが有効。
⑤こうした行動分析学に基づく考え方は、人材マネジメントに非常に役立つ。
いかがでしたでしょうか?
専門用語がいくつかあって、分かりにくかったかもしれませんね。
でも、個人的には、行動分析学は精神的な安定をくれるものなので好きなんです。
よくありがちなマネジメント手法に、
・仕事に積極的でない部下に「やる気を出させる」方法
とかっていうのがあるんですが、これ、言ってることおかしいわけですよ
「やる気がない」から「仕事に積極的でない」のではなく、
「仕事に積極的でない」という様子=「やる気がない」ように見える
つまり、因果関係になっているように見えて、外から見える様子を内在化しているだけ、同じことを別の言葉で言い換えているだけの循環論法になっているんです。
内面に原因を求める考え方だと、部下に注意をするときに攻撃的になってしまうんです。「仕事に積極的でない理由は、部下の内面的な性格の問題である」というように。
これでは、全く解決に繋がらないですよね?
他人の内面に責任を求めているわけで、対処のしようがないですから。
そこで、行動分析学の観点に立って考えるのです。
行動の直後を対象にすると、相手の行動を変化させることができることになります。そうすれば、上司は部下の内面ではなく、自分の行動が部下の行動を強化できていないという自責の発想になる。
だから、行動分析学は精神安定に繋がるというわけです。
よかったら皆さんも行動分析学の本をご覧になってみてください!
では!
参考
メンタリストのDaiGoさんも心理学的に上記のような話をしています!
人間の脳には「報酬系」という部分があります。なんらかのご褒美が得られるとこの報酬系が刺激され、ドーパミンが分泌されます。そして、事前にしていた行動が強化されるのです。
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