子どもが初潮をむかえたら、トンデモなく大変でした④《140字の日記》
日に日に大変さが増していく子どもの生理。
さらに、さらなる災がふりかかります……
1月21日(月) 生理6日目
週が明けました。
今日から1週間、子どもは生理と付き合いながら登校しないといけません。
そのはずでした。が……
かんじんの子どもが朝起きても、そのまま布団の上で、
ぼーーーーーーーっ……
となっています。
いつもなら、文句言い言い制服に着替えるところが、まったく何もせずにぼーっとしてます。先にご飯を食べたら?とうながしても、ご飯を食べる気力もないようです。
それでも子どもは、授業に遅れたらヤバイので登校すると口ではいいます。
だけど、どこからどう見ても、いつもの元気がなく、子どもが疲れているのは明らかです。学校は休ませることにしました。
ていうか、休ませたかった。休ませられてよかった!
……これが本音です。
経血の量も量ですが「席の温まるひまがない」という言葉そのままに、しょっちゅうトイレへ往復していましたから、せっかくの日曜日も「休日らしくゆっくり」なんてできていませんでした。
トイレへ行く回数だけで大変、というのも心身にこたえていたことと思います。
この日は五百蔵が眼科へ行く予定だったので、帰りにドラッグストアで使えそうナプキンを探すことにしました。
ショーツタイプのナプキンの使用も視野に入れ、店頭にあるかどうか確認しておきたいと思いました。
・◇・◇・◇・
始まって6日目なのに、子ども経血は順調に過剰に出ているようです。
それだけでなく、生理が始まった頃くらいからセキも出始めていて、この日はいちだんとひどくなっているような気がします。
夕方5時が、五百蔵の眼科の予約時間です。
だとしたら……病院に連れて行くなら、午前中。
ということで、夫に子どもを託しました。
そして夕方は五百蔵が託されます。
五百蔵のヘルペスで腫れたおめめは、1日5回の塗り薬のおかげか、糸筋くらいの隙間が開くようになりましたが、夫いわく、「マスター・ヨーダ」がごとき状態で使い物になりません。
とてもではないけど、子どもの付き添いは無理。あいかわらず自分が「要付き添い」です。
すまん、夫。
おまえ、失業中でホンマに助かった。
そうでなかったら、母子でぶっ倒れてたわ。
(だけど、失業してることに感謝するのは、これっきりでよいと思う……)
かくかくしかじかで、午前の診療時間ぎりぎりに病院にすべりこみました。
で、病院の夫から着信が。
「A型インフルエンザやって」
どっひゃー!
だから朝から元気がなかったんですね。合点がいきました。
インフルエンザを乗り越える体力が必要なのに出血量が多い、というのは不安要素ではありますが、それと同時に「今週まるまる学校を休ませるお墨付き、もらったッ!」と心の中では万歳三唱です。
ありがとう、インフルエンザ!
(だけど、インフルエンザに感謝するのは、これっきりでよいと思う……)
それにしても、絵に描いたような多事多端です。
五百蔵には、ヘルペスで腫れたままの目に悩まされつつ、子どもの看病をし、いずれは子どもからうつされたインフルエンザの熱に苦しむ自分の近未来がはっきり見えます。その次には、夫にインフルエンザが……。
そんな一家全滅のさなかでも、子どもの経血漏れという名の地雷がぼっかーん!……って。
なのに、医者は、そんなに熱も症状も出てないから、と、タミフルとか出してくれませんでした。生理で出血が多いから体力的に心配だ、と医者に食い下がることをちょっとだけ夫に期待してましたが、やっぱり、そこは無理というものかもしれません。
だけどほんとは、なんなら感染予防で家族の分もほしかったのになぁ……
いや、それよりも早く、学校に連絡だわ……
朝、電話かけて、またかける。げにも、忙しいこっちゃ。
・◇・◇・◇・
夕方、こんどは五百蔵が眼科へ行き、帰りに夫とドラッグストアに寄ってきました。
もちろん、過多経血に太刀打ち出来る超強力なナプキンをゲットするためです。
だけど、いま、ナプキンって、ほんとうにたくさん種類があるんですね……保守的な五百蔵は、いつも「前からあるよく特売になるヤツ」を使っていたので、いざ、吸収力があり、かさばらないヤツを選ぼうにも、選択基準となるデータがありません。
ナプキン売り場の棚の前で、中年の夫婦がぼーぜんとして、
妻「どれにしたらいいかわからん……」(おい、しっかりしろ!)
夫「それをオレに聞くな……」(そうだよな、こまるよな……)
しかも、そのうちのひとりは右目が腫れて、涙と目やにがにじむからテッシュを当てている……という、なんかすごい絵面。
とりあえず、まずは、ショーツタイプのナプキンとやらがほんとに販売されているのか?ということの確認です。
……さすがドラッグストア、ありました(後日、近所のスーパーを見たら、おいてなかった)。
だけど、ひとつあたり120円くらい。
とてもではないですが、今回はパス。夫失業中の我が家のお財布には、さすがにこたえすぎます。体育の授業や体育祭シーズンの切り札として、記憶しておきます。
では、夜用はどうか?
いろいろあるんですが、それぞれが長さが3、4センチ刻みで設定されていて、適正な長さがわかりません。
吸収量にどれだけ差異があるかも、わかりません。
羽つきにするか、羽なしにするか、そこでも迷います。
ていうか、それ以前に、まだ体調がよくなくて頭がぼーっとしてるから、パッケージにごちゃごちゃと書いてある文字を読んでも頭に意味が入ってきません。
片目、というのもダメです。脳ミソが半分寝ています。
決めかねるから、こっちとこっち、どっちにしよう?……と夫にたずねたって、そりゃあ、夫だってお手上げです。未知の世界なのですから。
ていうか、このナプキンの陳列棚の前にいるだけで気後れしているのか、ちょっと遠くに離れてるんですけど……おねがい、ひとりにしないで。アタマが働かないから、いっしょに考えて。あたし、病人だけど頑張ってるんだから!
というわけで、メーカーのみなさんにお願いです。
洗濯の絵表示みたいに、各社共通のひと目でわかる絵表示がほしいです。
陳列棚の前でひと目で判断できるように、商品の前面にほしいです。
それに、どのくらい吸収するか、吸水ケア用品のように「○ml」とくっきりはっきり表示してほしい。隣の棚に並んでいたのですが、わかりやすいので、そっちを選びたくなりました。
でなければ、AIで「ナプキンソムリエ」を……というのは冗談ですが、自分でデータを読み取って、比較して判断するのが店頭ではほぼ無理なくらい情報量が膨大すぎます。
単品でみたら、必要な情報をがーっと詰め込んでパッケージに書き込んであるのだと思いますが、その、がーっと詰め込んだのが店頭で群れになってあふれかえっている……これが、なかなか壮絶な情報の洪水なのです。
しかも、各社とも、表現がふわっとあいまいなので、何を基準に性能を序列付けたらいいかわからない。
で、整序できないままの情報が洪水のまま、どどどどどーッ!……と脳ミソをすり抜けていく……。
パッケージに書き込めば書き込むほど選ぶ方にとってはマイナスなのではないか、と、いまあらためて思います。
なので、現在、五百蔵のなかでいちばん評価が高いのは「エリス コンパクトガード」のシンプルなパッケージです。
……で、ふつうの夜用ではどうにもならないことだけはあきらかなので、とりあえず、いちばんもふもふでよく吸収してくれそうなヤツから、最大のやつを選びました。
なんと、40センチもあります。
CMで見たときは、「こんな大きさ誰が使うんだろう……」と思ってましたが、いやいや、それ、うちの子でしたわ。
昼用も、2倍吸収、ということばを信じて。吸収率は、2倍で無理なら、次回、倍率を上げればいいや、ってことで。
だけど、一体なにに対して2倍なのか、釈然としないままです。2時間もつ、3時間もつ、……8時間もつ、というのと比べてどれだけ吸収力が違うのかも、見当がつきません。だから、めっちゃ判断不能でした。
とまれ、学校へ持っていっても目立たないように、スリムなやつを選びました。
各メーカーが頑張ってラインナップを充実させてくれているのですが、ここでも「ありすぎて選べない」現象が……。
ただこれだけははっきりわかりました。
過多経血だと、お買い得の廉価版ナプキンでコスパよくやっていくのは無理ゲー。
QOLはお金であがなうしかありません。
こんなところでも、金が無いとまともな生活ができんのか!と思い知らされました。
ふだんは貧乏ぐらしがあまり苦にならない五百蔵ですが……こういうときは別です。
皮肉を言うと、貧乏こそ、普通に元気で、普通のメンタルでないとやっていけない職業ですね。
不調=出費、ですから。
ちょっとした体調不良が家計の破綻要因になりかねません。
・◇・◇・◇・
さて、ナプキンの体制はしっかり整いました。
そして、この晩、子どもは高熱が出ました。
うちの子どもは少々の発熱ではこたえないのですが、インフルエンザの熱はやはり別格。寝ながらぐったりなっています。
それでも途中で起こして、トイレに行かせないといけません。
インフルにかかった、と聞いたとき、あああああ……って頭を抱えたことは、熱とかでぐったりしててもトイレに行ってナプキンを替えないとやばいじゃん!ということでした。
過多経血だと、病気でもおちおち寝てられない……大変すぎます。もし、足を骨折したりしたら、どうなるんでしょう……想像ができません。
あまりにしんどそうなのでいっしょに行ったものの、トイレでもぐったりしています。自分で取り替える元気もないか「やって〜」と甘えるので、替えてやります。
新しく買ったナプキンの威力は絶大でしたが、それでもやっぱり、出血量が異様に多いことは変わりません。この、体力勝負のときに、貴重な血液がぁぁぁぁァ……と、心の中では顔がムンクの叫びです。
翌晩もそうでした。
「寝て治すのが優先だから、起こさない」と宣言してたものの、やっぱり、途中でねぼけてうにょうにょしているタイミングで起こしました。
そしてやっぱり、自力で替える元気がありませんでした。
大人になって、ひとり暮らしをはじめたときにこうなったら……と、ちらりと将来のことが不安になったりします。
あ〜ぁ……やっぱり、ショーツタイプ、買っとけばよかったですね……
ショーツなら、途中で起こさなくても大丈夫だったかもしれないのに……
高熱と、経血と、両方のことが不安だったのか、夜中に気がつくと、子どもにしっかりと枕にされていました。
ひと晩目が肩で、ふた晩目が腕で、三晩目が胸でしたね。
中学生ともなると、頭がくっそ重くって、特に胸を枕にされた夜は、息ができねーのはなぜだっ!(;・∀・)ゼェハァ……っていぶかしくなって目が覚めました。
ふだんはこっちが寄っていくと、ぐっすり寝ているときでも「おばさん、熱いわ」みたいな感じで逃げられるのですけどね。
子どもにとっては、生理もインフルエンザも大事件だったのだと思います。
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