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「倒産の前兆 30社の悲劇に学ぶ失敗の法則」から学んだ、会社経営で外しちゃいけない鉄則まとめ

稲垣です。
前回に続いて、最近読んだ本の紹介をするとともに、本から得た学びをどのように経営に活かすべきかを書いてみようと思います。

特に今回紹介する本「倒産の前兆 30社の悲劇に学ぶ失敗の法則 (SB新書)」は、会社経営をしている、もしくは今後考えている方には必須の考え方が詰め込まれています。会社や仕事で関わる方にオススメするときには「絶対読んでいただきたい」と伝えるくらいに良いと感じた一冊です。

◆倒産の前兆 30社の悲劇に学ぶ失敗の法則 (SB新書)
著者:帝国データバンク 情報部
https://amzn.to/3LnAn8n

最初から読んでみた感想を書くのもあれですが、この本は読んだだけだと「当たり前のこと」「そんな失敗をしたらそれは倒産するかも」と感じることもあるかもしれません。
しかし、日々経営にどっぷり浸かって没頭していると、意外と忘れてしまいがちなことや落とし穴になるようなことが書いてあるので、定期的に振り返り読むべき本だと思います。

文体も理路整然としていて、かつ倒産する前の企業状況も詳細に書いてあるので著者の方はすごいな、と思って確認すると「帝国データバンク 情報部」著とのことでした。

ちなみに「帝国データバンク 情報部」はこの本の他にもいくつか著書を発行しているのですが、全て倒産に関する内容となっています。
なのでこの一冊も、プロフェッショナルたちが大量データから導き出した、倒産に対するこれ以上ないケーススタディの一覧であると言えますね。

◆倒産の前兆となる「些細な出来事」を見逃していませんか?

ぼくの考えを述べる前に、本書の内容を紹介します。
本書では、失敗には「公式」があり再現性の高いものであると書かれています。
経営とは「人、モノ、カネ」の三要素のバランスを保つことであり、このうち一要素でも何かしらの「綻び」が生じれば倒産、経営破綻、経営再建など、会社経営の「失敗」への道をたどることになります。

その「綻び」は、業種、職種を問わずあらゆる会社に普遍的に存在するような些細な出来事から生まれるものであり、倒産劇の内幕を見ていくと、存続と倒産の分かれ道になる「些細な出来事」が必ず存在するとしています。

本書ではこの「些細な出来事」を会社経営失敗の前兆と捉えて、法則性すなわち「破綻の類型」を明らかにしています。 

◆気づかないうちに陥っている「破綻の類型」

本書では「破綻の類型」として、実際に倒産、経営破綻もしくは破綻の危機に陥った企業の例から、パターンを分類して紹介しています。

【分類一例】
・業界構造・市況変化の波を打破できなかった例
・大ヒット商品がむしろ綻びを生んでしまった例
・旧来型ビジネスモデルにしがみついて潰れてしまった老舗の例
・急成長したベンチャー企業が急転落してしまった例
・攻めの投資で破綻してしまった例
・経営陣と現場の乖離で破綻してしまった例
・トップが不正行為に手を染めて破綻してしまった例

いずれのケースにおいても、企業の経営陣の路線判断の是非・当否がまさに存続と倒産の運命の分かれ道になっている例が多いのです。
経営陣次第で企業はどうにでもなってしまうものだと、つくづく思い知らされました。

◆自分の会社は大丈夫か?

上記内容にて本書の概要を紹介いたしました。
しかし、ここからが読書で一番大事なところです。

それは、読書から学んだことを自分自身の状況に当てはめて、どのように活かすかを明確にすることです。

今回は、以下の観点を想定し、自社の状況に当てはめて考えてみました。

・現状の状態に当てはめて問題ないかを確認する事例
・将来的に起こり得る事例

そこで特に大事だと思った3つのパターンを、事例と自分が考える理由とともにピックアップして紹介します。

パターン①
事例:「業界構造・市況変化の波を打破できなかった例」
拡販時に安売りキャンペーン実施が当たり前の業界で、安売りを辞めたらお客様が離れてを繰り返し、結果安売り競争になってしまう事例が紹介されています。
一方で生き残った事例として、従来の安売りキャンペーンではなく、価格はそのままでサービスなどの付加価値を付けた企業が紹介されています。

自分の考え:
莫大な資金力をベースに安売り競争を勝ち抜くこともあるとは思いますが、経営の本質はお客様と企業両方が潤うことだと考えています。
弊社はこの考えに基づき、ブランドおよび商品の価値をお客様に伝え、本当に喜ばれる付加価値を提供する方針を継続していきます。

パターン②
事例:「急成長したベンチャー企業が急転落してしまった例」
社内にノウハウが蓄積されておらず、担当者に属人的な業務ノウハウや業務フローにしていたため、担当者が退社もしくはヘッドハンティングされた瞬間に、事業展開がうまく行かなくなった企業が紹介されています。

自分の考え:
現在取り組んでいる事業の数字が良くても、
・再現性があるか?
・属人的になっていないか?
・体制図や業務フローに落とし込まれているか?
ということが会社の隅々まで浸透しているか目を光らせます。

パターン③
事例:「大ヒット商品がむしろ綻びを生んでしまった例」および「攻めの投資で破綻してしまった例」
最後に紹介するのは、大ヒット商品が将来も現状と同等の売上もしくは同等の伸びを続ける前提で大量に在庫を抱えたパターン、または新しい事業に着手する際に、失敗したら本体の事業運営がうまく行かないくらいに大きな投資をしてしまうパターンです。

自分の考え:
会社経営として絶好調な時に攻めるのは大切なのですが、「仮に施策の全てがうまくいかなくなった場合でも、本体の事業運営がまかなえる範囲」など、撤退ラインを明確にして、投資することが大切です。
弊社も今後どんどん新たな事業やブランドに参入していく予定ですが、これからも、そして今後も、最悪全て売れ残っても経営が傾かない発注数として事業拡大していきます。

◆最後に

本書「倒産の前兆 30社の悲劇に学ぶ失敗の法則 」を読んで、改めて思ったことをまとめとして書いてみます。

会社を存続・発展させるためにいちばん大切なのは、もちろん売上を上げるための攻めの戦略です。
それと同時に上げた売上を維持し、会社を安定して発展させるためには守りの観点も大切です。

万が一参入した事業から撤退する際には、自社だけでなく少なからず取引先企業様にも影響を及ぼしてしまいます。
その場合でも「弊社は大丈夫」といえるよう会社経営を見える化し、取引先企業様が安心して弊社と手を組めるよう精進してまいります。

そのためにも、こうした日々の読書やnote執筆なども通じて自己研鑽に励んでいこうと思っています。

すでに会社経営をされている皆様、そしてこれから会社経営を考えている方とは、情報交換しながらお互いの事業を発展させていければ嬉しく思います。

拙い内容であったかもしれませんが、もしよろしければこのnoteに「いいね」もしていただけると幸いです。

次回もお楽しみに。


■公式プロフィール
稲垣大輔(いながき・だいすけ)
株式会社Be 代表取締役
北海道出身
2002年、北海道大学工学部を卒業し、国内大手自動車会社に就職。
ブレーキ部品の設計および最先端エンジンの研究に携わる。
2012年にイベント会社を創業。
2017年に株式会社Beを創業し、現在に至る。

■関連メディア
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