小説は精神安定剤になり得るか? Can a novel be a tranquilizer?
「小説は精神安定剤になり得るか?」という自問には「小説による」と自答することになります。もちろん「私という読者ならば」という大前提がありますが。
たとえば『雪沼とその周辺』(堀江敏幸著)。特に事件というか、何かが起こるわけでもなく、物語は静かに進んでいきます。読者は、そこで暮らす住民のように頁をめくります。このとき、読者は精神が不安定なので、ゆっくりと読み進めたいものです。
むかし住んだことがあるような、いつか暮らしてみたいような、そんな気分になったら、小説が効いてきた証拠です。
黙読も良いですが、音読もお勧めです。大切なあのひとに伝えるように読みましょう。
それでは、また。お大事に。
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