その後、坊っちやんは大丈夫? After that, is Bocchan all right?
親譲りの無鉄砲で小供の時から損ばかりして居る。
この1行目(夏目漱石『坊っちやん』)を知らない人は少ない。
ご存知、坊っちやんは四国辺のある中学校で数学の教師として赴任するが、いろいろあって東京に帰ってくる。この小説の大半は、そのいろいろを語っている。あだ名に負けない個性的な登場人物たちが、それぞれに絡み合い、さまざまなドラマを演じる。まるで講談のように、まるで落語のように…。読者は老若男女を問わず引き込まれていく。そして、我らが坊っちやんは、結局東京に帰ってくる。
帰ってきた坊っちやんは、東京でどんな仕事をしたんだっけ? もちろん漱石は四国物語の後日談として、小説の中で記している。でも、それを覚えている人は、どれだけいるのだろう。
あなたにも再読をお薦めする。
私は再読した。そして、しみじみ思う。坊っちやん、無茶してないか? 坊っちやん、窮屈じゃないか? 坊っちやん、組織、大丈夫なの? あああ、心配が募る。だってある意味、僕らはみんな坊っちやんなんだもの。
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