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【読書記79】目的ドリブンの思考法

こんにちは。こんばんは。人材紹介会社5年目のFumiyaです!

本日はこちら。

久しぶりに星5をつけた、自分の中で仕事の思考法おいてバイブルにしたい一冊になりました。

とにかく。読んでください!笑

『目的ドリブンの思考法』

【著者】

望月安迪氏

デロイトトーマツコンサルティング テクノロジー・メディア・通信シニアマネージャー。
1989年生まれ。飛び級で大阪大学大学院 経済学研究科 経営学・金融工学専攻修了経営学修士(MBA)。

2013年にデロイトに参画し、経営戦略策定、長期ビジョン構想、新規事業開発のほか、欧州・アジアにおけるグローバル戦略展開等々を手掛ける。
ファーム内で数%の人材に限られる最高評価を4年連続で獲得、複数回の年次スキップを経てシニアマネジメント職昇格。

【概要】

いま、あなたは仕事で「何を」しているだろうか。
おそらくこの質問には答えられる人が多いだろう。「新商品の企画開発をしています」「来年度の新卒採用計画を策定しています」等だ。

では、日々の仕事の中で「何のために」やっているかを常に意識できている人はどれくらいいるだろうか。

「何のために」が分からないままがむしゃらに働いても、何も成果はでない。
それだと、ただ仕事をやっている気になっているだけだ。

「何のために」「何を目指して」「どのように達成するか」この【目的-目標-手段】の三層ピラミッドによって成果創出がなされる。
そのストーリーを生み出す思考法を学び、実践に活かしていこう。

【所感】

久々の星5をつけた一冊。総じて非常に学びが深かった。
この1冊を実践すれば「決断力が格段に上がる」と確信した。

全ビジネスパーソンに読んでいただきたい一冊だが、特に戦略策定・企画・事業立案等を行っている方々、プロマネや上の立場でメンバーマネジメントを行っている方々にはぜひ手に取ってほしい。

冒頭部分では、そもそもなぜ目的が必要なのか、抽象度の高い部分から記載がある。時代の流れに即しながら著者の解釈が分かりやすく述べられていて学びがあった。
そしてその後はそれぞれの章で体系化がしっかりなされていて、図も用いてわかりやすく記載がある。しかもわかりやすいマトリクスになっていて理解もしやすく、実践にも落とし込みやすい。

どんどん実践でチャレンジしたいなと思った。

本には記載がなかったが、著者についても興味深かったため後ほど調べてみると、阪大飛び級、コンサル大手内でも複数回の年次スキップと、やはりかなり優秀な方だった。

皆さんもぜひ。

【なぜ目的について考えるのか】

ここでは一番根本であり大切な考えについて共有したい。
本書のタイトルにもなっている「目的」。日々、重要性については多分に問われているだろう。

その目的の重要性について今改めて問う理由は「今の時代性にあって目的の重要性がかつてなく高まっているから」である。

今の時代を象徴する「VUCA」という言葉。
従来の取り組みが瞬く間に変化し、過去からの努力の継続が事業を破綻に導く悪手になってしまう可能性まである。そんなシビアな時代に我々は生きている。

そんな中で大切なのは、過去起点の「バックミラー思考」ではなく、未来起点の「バックキャスト思考」にシフトすることだ。
そう、目的とは”未来像そのもの”である。

目指す先(目的)が定まっているからこそ、未来は創り出すことができる。

【目的とは何か】

目的を表す単語は3つある。

・purpose:前(将来)に置かれたもの→より大きな価値を実現している将来の状態
・objective:対象、狙いとするもの→意図をもって狙いとするところ
・goal:マラソンのゴールに近い感覚。到達点。

つまり目的とは、「新たな価値を実現するために目指す未来の到達点」である。
そして、「確実に押さえなければ仕事が体をなさなくなる」のが目的である。

【目的・目標がもたらす効能】

目標は、目的の切り分けである。構成要素や時間軸で切り分けて考える。

◆目的
・解決すべき問題を絞り込むことができる(それ以外を捨てる勇気を持てる)
・優先順位をスピーディーに判断できる(決断力がつく)
・目的に直結するアクションが取れる(選択と集中ができる)
・成果創出のために組織やチームを動かせる(共通認識と同じ方向を向ける)

◆目標
・抽象度の高い目的を実務に落とし込める
・有効な対応策を体系的に洗い出せる
・リソースの無駄遣いがなくなる
・達成と成長が実感できモチベーションが高まる

【目的・目標を達成する5つの基本動作】

車の運転を例に挙げると、、
・予測:子供が飛び出してくるかもしれないと、あり得る危険について先読みすること。
・認知:車の脇から子供が飛び出してきたことに気づくこと。問題を特定すること。
・判断:急ブレーキやハンドルを切る等選択肢が複数ある中で解決の実行策を決めること
・行動:実際に急ブレーキを踏む行為。
・学習:もっと手前で減速しよう、という改善策を講じること。過去の経験から将来の問題解決をよりうまく行うこと

【思考のマトリクス】
・認知:「インパクト」と「解決可能性」で可視化
・判断:目的目標から引き出した判断軸×軸の重みで優先順位をつける
・行動:「スピード」×「正しさ」で成果創出が決まる
・予測:「脅威度」×「脆弱性」×「発生可能性」でリスクインパクトが決まる

【Key Questions】

◆目的を定めるために
・もしその仕事がなくなったらどうなるか?
・上位目的は?その背景は?
・自分のポジションは?見据える時間軸は?(定数はないか?)
・何のためにやるのか?(purpose)
・どのような状態を目指したいか?(objective/goal)
・目的-目標-手段は一貫してつながっているか

◆目標を定めるために
・目的を達成するためには何が必要か?
・目的の構成要素は何か?
・SMARTな目標になっているか?
・現状と理想のギャップを埋めるために何が必要か?
・目標をどのように達成するか?リアリティな手段があるか?
・目標を達成するために障壁はあるか?

◆判断をするために
・どのような対応策があるか?
・何を判断軸とするか?判断軸の重みは?
・何を優先するか?何を行わないと判断するか?

※ほかにも「認知」についての問いもあったがここでは割愛。

[ビフォー]
・目的⇔手段の具体と抽象の行き来の思考法を学び実践に1つ活かす
・プロジェクトマネジメントの中で確固たる「何のため」を追求し方向性を明確にする

[気づき]
・目的にも階層が必要。例えば社長と一プロジェクトのメンバーでは役割が違うように、目的にも階層ごとに変わってくる。
・リーダーは、上位の目的を咀嚼しメンバーに自分自身の言葉で説きなおす「翻訳」の作業が必要。
・リアリティのある手段が書けていれば、どれほど洗練された目的や目標があろうとも絵空事に終わる。
・モレが上流に近いほど、問題解決の機会を多くとり逃してしまう
・よき解決のためには、問題を徹底的に吟味することが大切
・判断には完全な情報が揃わない。だからこそ「意思決定」が必要であり、判断の本質は主観性に根付いている。

[to do]
・目的の3要素(purpose/objective/goal)を踏まえ目的を検討する。
・思考のマトリクスを使い判断を行う。
・Key Questionsを使いながら思考を深める。

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