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【「嗜む」のすすめ】ことば漬に焦がれ本を嗜む

国分真央さん撮影

私達が密かに大切にしているものたち。

確かにあるのに。

指差すことができない。

それらは、目に見えるものばかりではなくて。

それらを、ひとつずつ読み解き。

それらを、丁寧に表わしていく。

そうして出来た言葉の集積を嗜む。




■テキスト

「[増補版]知の編集工学」(朝日文庫)松岡正剛(著)

本書刊行時の時代背景と執筆時の思い、そして、今回、増補した制作経緯を明かし、あらためて「知の編集工学」で問おうとしたメッセージを、以下の5つの視点で解説しています。

1.「世界」と「自己」をつなげる

2.さまざまな編集技法を駆使する

3.編集的世界観をもちつづける

4.世の中の価値観を相対的に編み直す

5.物語編集力を活用する

これらの視点の大元には、「生命に学ぶ」「歴史を展く」「文化と遊ぶ」という基本姿勢があることも、AI時代の今こそ見直すべきかもしれません。

■ことば漬

常識を破るって、勇気がいるけど、そこから、次のスタンダードが生まれるんだと思う。

走っても走っても、前に進んでいると思えない日もある。

けれど、試行錯誤を繰り返し、走ることと向き合うことを、決して諦めない。

そんな、小さな挑戦を重ねた先に、大きな成果が、生まれる。

進歩は、諦めない人のところにやってくる。

負けっぱなしで、終われるか。

打ち破れ、自分の限界を。

型があっての、型破り。

型がないものは、型無し。

型を会得した人が、それを破ることを型破りというのであって。

型のない人間が、それをやろうとするのは、ただの型無し。

型を極め、型を破りつづけてきたから、今日がある。

掟を守ると、普通の人。

掟を破ると、すごい人。

だから、下手の方がいいんだと思う。

笑い出すほど不器用だったら、それは、かえって楽しいじゃないかと、岡本太郎さんも語っていたしね。

稽古こそ、共読・共進・共感・共育・共済・共修・共助・共創・共編しながら、常に、変化するいきものの流れを掴まねばならない。

稽古も、仮留めしつつも、一回で完璧を目指すのではなく、経過を観察しながらバランスを整える。

そして、型が整ったら、破っていく。

<参考記事>
千夜千冊エディション『ことば漬』松岡正剛

あいつは花の蕾だ。
ミラーニューロンを隠している。
そいつは連射式機関銃だ。
意味の弾丸がこもる。
こいつは漬物だ。
糠床がなければ発酵しやしない。
縮みもするし、分けられもする言葉たち。
国語にも条文にも、洒落にもポップスにもなる連中。
走らせてもみたく、脱してもみたく、千代紙にもしてみたい。
(前口上・松岡正剛)

■21夜210冊目

2024年4月18日から、適宜、1夜10冊の本を選別して、その本達に肖り、倣うことで、知文(考えや事柄を他に知らせるための書面)を実践するための参考図書として、紹介させて頂きますね(^^)

みなさんにとっても、それぞれが恋い焦がれ、貪り、血肉とした夜があると思います。

どんな夜を持ち込んで、その中から、どんな夜を選んだのか。

そして、私達は、何に、肖り、倣おうととしているのか。

その様な稽古の稽古たる所以となり得る本に出会うことは、とても面白い夜を体験させてくれると、そう考えています。

さてと、今日は、どれを読もうかなんて。

武道や茶道の稽古のように装いを整えて。

振る舞いを変え。

居ずまいから見直して。

好きなことに没入する「読書の稽古」。

稽古の字義は、古に稽えること。

古典に還れという意味ではなくて、「古」そのものに学び、そのプロセスを習熟することを指す。

西平直著「世阿弥の稽古哲学」

自分と向き合う時間に浸る「ヒタ活」(^^)

さて、今宵のお稽古で、嗜む本のお品書きは・・・

【「嗜む」のすすめ】ことば漬に焦がれ本を嗜む

「東方中国語辞典」相原茂/荒川清秀/大川完三郎(主編)

「「紙」の大研究 1 紙の歴史」樋口清美(構成・分)丸尾敏雄(監修)

「「紙」の大研究 2 紙とくらし」樋口清美/高岡昌江(構成・分)丸尾敏雄(監修)

「「紙」の大研究 3 紙をつくろう」高岡昌江(構成・分)渡部國夫(監修)

「「紙」の大研究 4 紙の実物図巻」岩崎書店編集部(編)

「下弦の月 ―Last Quarter― 上 愛蔵版」矢沢あい(著)

「下弦の月 ―Last Quarter― 下 愛蔵版」矢沢あい(著)

「日本の家紋」(青幻舎ビジュアル文庫シリーズ)青幻舎第二編集室(編)

「大いなる遺産 ―立山黒部 100万年の輝き―」

「東京窓景」中野正貴(写真)

「図録 伊勢崎淳展 土と炎の輝き」

「風の星」(日本傑作絵本シリーズ)新宮晋(著)アン B.ケーリ(英語訳)

「世界装飾図集成1」A. ラシネ(著)

「世界装飾図集成2」A. ラシネ(著)

「世界装飾図集成3」A. ラシネ(著)

「世界装飾図集成4」A. ラシネ(著)

「永遠の空間 描かれた世界遺産」青山邦彦/鈴木博之(著)

■(参考記事)松岡正剛の千夜千冊

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