【大晦日カウントダウン記事(12:30)】【メモランダム】《嫉妬心》
《嫉妬心》についてのメモランダムです。
嫉妬というのは、一種の熱病です。
私たちの日常をザワザワさせる羨ましい気持ち^^;
リアルな世界だけにとどまらず、ネットの世界でも私たちの心を乱す羨ましい気持ちについて、脳科学者、中野信子さんは、悪性の妬みはコスパが悪いので、同じ妬みなら良性妬みに変える方法を推奨していましたね(^^)
また、松下幸之助さんにおいては、嫉妬心に対して、狐色に程よく妬かなければならないよと話していました。
すなわち、狐色に妬くと、かえって人間の情は高まり、人間生活は非常に和らいでくると思われます。
たとえば、嫉妬にかられた人にとっては、すべてのものが、その嫉妬の理由になるのです。
日本は、嫉妬社会だから、スペシャリストの能力を、なかなか認めたがりません。
また、専門能力になればなるほど、その評価は難しくなります。
人間は、自分の能力をこえる人を、なかなか評価できない性格です。
一緒に苦しみ、一緒に飢え、そして、一緒に死んでくれる人は許せても、一人だけ安楽と栄華を極める奴には腹が立つ。
そういう嫉妬心こそ、この日本を窮地に陥れた元凶かもしれません。
昔は、嫌でも、何でも、みんなおなじ道を上からの命令で、あるいは、社会の圧力で歩かされた時代もありました。
おなじ道をみんなで歩くのだから、前をゆく人が邪魔になったかもしれない。
これは、お互いが嫉妬し合わなければならない道です。
しかし、いまや道は、人の数だけあるといってよいのだ言えます。
それを知らずに、他を嫉妬したりするのは、愚かな話ですね。
日本人が嫉妬深いのは、階級社会がないからであると思われます。
嫉妬というのは、差があるから起こるというものではないんですよね。
むしろ、その逆だと思います。
一応、平等ということで育っていて、現実には差がある。
しかも、その差が、あまり大きくない場合に起こるわけです。
だから、ヨーロッパの階級社会における嫉妬は、日本よりはるかに少ないそうです。
「~のせい」は不幸のもとになってしまうので、嫉妬心は風に飛ばせくらいの感覚で、こんな本でも読んでみる。
「ゆるみ力」阪本啓一(著)(日経プレミアシリーズ)
日経関連の本としてはめずらしく非常にスピリチュアルな雰囲気が漂います。
途中で著者の推奨されるスピリチュアリズムの書籍が紹介されているのですが、いずれも「コテコテな」本です。
序章は「かけ湯」となっており、「今に生きる ナウ・アンド・ヒア」というタイトルです。
このタイトルを見ると、『ビー・ヒア・ナウ―心の扉をひらく本』ラム・ダス/ラマ・ファウンデーション (著)/吉福 伸逸 (訳)/スワミ・プレム・プラブッタ (訳)/上野 圭一 (訳) (平河出版社)
というスピリチュアル本の古典が思い浮かびます。
本書のテーマは「ゆるみ」ですが、なぜゆるむことが重要なのでしょうか。
なぜならば、ゆるんでいないところ=コリは苦しみの原因となるその人の心のこだわりが詰まっているからです。
ゆるむためには二つの方法があります。
一つは体をゆるめること、もう一つは心の気づきを得ることです。
この二つは表裏一体であり、体をゆるめると気づきが得られやすくなり、気づきを得ると体がゆるみます。
ふだん仕事を一生懸命にやる人ほど、バランスを取るため本書の意味は大きいと思います。
【参考図書】
「嫉妬の世界史」(新潮新書)山内昌之(著)
「嫉妬と階級の『源氏物語』」(新潮選書)大塚ひかり(著)
【参考記事】
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