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イメージと言葉
思考を明確にするために、まず、やらなければならない作業は二つ。
イメージをクリアにすることと、言葉を明確にすることです。
ものごとを考えるとき、頭の中では誰でも言葉を用いて考えを整理していますよね。
例えば好きな人を想うとき、どんな言葉を思い浮かべますか?
「ほのかに想う」
「ときめく」
「見初める」
「好感を抱く」
「陰ながら慕う」
「想いを寄せる」
「好き」
「惚れる」
「一目惚れ」
「べた惚れ」
「愛している」
「恋している」
「片想い」
「横恋慕」
「相思相愛」
「恋い焦がれる」
「身を焦がす」
「恋煩い」
「初恋」
「うたかたの恋」
など、様々な言葉で思考や考えをいったん整理して、そこから再び思考や考えを進めていますよね。
そう、言葉を曖昧なまま放置しておくと、気がつかないうちに頭の中での組立があやふやになってしまいます。
だからこそ、言葉の意味は大事にしなければならないんですよね。
これらの中で「好き」って言葉しか持ち合わせていなかったとしたら、何か寂しい感じがしませんか?
人間は、その言葉を大きく超えて考えたり感じたりすることはできないんですよね。
もっと、国語の勉強しないと、ちゃんとしたコミュニケーションもままならないのかも^^;
国語力を養う上でのポイントは以下かな。
1.勉強は国語がすべて
勉強はやっぱり国語の力。
本当にそう。
国語ですべてが決まる。
では、国語ができるのは、
①漢字が読める
②漢字が書ける
③文章を読める(音読が上手)
④文章の意味をつかめる
⑤文章が書ける
この5点に集約できると思います。
2.記憶力とは国語力ほかならない
国語力がないと暗記もままならない。
ピーター・ラッセルは、「頭脳の本」の中で、以下のようなことを述べています。
「記憶を以前の記憶にぶら下がっているフックに例えることができる。つまり、新しい事柄をすでに知っている事柄とはっきり関連づけるときに、記憶は強化される。」
つまり、国語力のある人は、とにかく語彙が豊富。
豊富な語彙というのはいろんな雑学を背景としていることが多いのです。
そして、雑学といった単に頭の知識だけでなく、実体験が豊富なこともボキャが豊富な人の特徴です。
だから、いろんな雑学、そして、実体験に裏打ちされた語彙というのは、上記の記述にもあるように頭の中でフックの役割を果たします。
語彙が豊富であればあるほどそれと比例して引っ掛けるフックの数も多い。
だから、新しいことを頭の古い知識と結び付けてすぐに理解できる。
すぐに覚えられる。
そして、すぐには忘れない。
反対に国語ができないということは、語彙が貧困ということだから頭の中で引っ掛けるフックの数も当然少ないということになります。
だからなかなか理解できないしなかなか覚えられない。
やっとこさ覚えたとしてもそのフックが弱いからすぐに外れてしまって、忘れてしまうんです。
では、どうしてすぐに外れてしまうのか?
語彙が豊富な人は、フックが多いと書きましたがひとつの新しい知識をひとつの古い知識に引っ掛けているのではありません。
いろんな多方面の知識と関連付けているのです。
つまり2重、3重のフックで新しい知識を頭の中に引っ掛けているわけです。
だから、すぐには、外れない、つまり忘れないということになります。
だから、何かを暗記するにしてもそれは、国語力があっての話。
語彙が貧困だと悲しいかな暗記することも難しくなります。
ただ、暗記しようとしても、言葉の意味を知らなければ当然なかなか覚えられないし、覚えたとしても丸暗記になってしまい、変換が効かないことあるいは応用が利かないことになってしまいます。
ですから、言葉の意味を知らないでまたボキャが貧困な状態で暗記するということは、我々が、WindowsのシリアルNoやカスタマーIDといった意味不明の数字やアルファベットの羅列を覚えるようなものなのです。
こんなもの覚えられませんよね。
覚えられないのに、無理やり覚えらされたらどうでしょう?
嫌いになってしまうのは当然ですよね。
3.語彙の不足は、圧倒的に不利。
当たり前のことかもしれませんが、言葉の意味を知らないで漢字を覚えようとすることは、前述した通り、大人がパソコンの意味不明に羅列されているカスタマーIDやパスワードを覚えるようなもの。
そんなの覚えられるわけがない。
そして応用して覚えた漢字を使えるようになるわけがないということです。
言葉を知らないという語彙の不足は、頭の中で思考する際、圧倒的に不利な状況となってしまいます。
4.日本語が分からないから勉強が分からない
例えば、勉強が分からないと言っている子供たちが置かれている状況は、日本語がどれだけ理解されているかで、違ってきます。
分かっているようで分かっていないのが、実は、日本語なんですよね。
5.豊富な語彙は絶対的なアドバンテージである
日本語を知らないと国語はもちろんのこと色んな面で理解不足に陥ってしまいます。
そう、程度の差こそあれ、分かったつもり病に罹ってしまいます。
6.国語力を身につける3つの方法
では、理解力をアップするのに不可欠な国語力はどうすれば身につくのでしょうか?
国語力アップの方法は、以下の3つ。
①文を読むこと(これは、読書しかない!!読書とは想像力であり創造力でもあります)
②文を書くこと
③会話(思考力を鍛える基本は『なぜ?』です)
この3つに尽きます。
なぜこの3つかというと、これ以外に語彙を増やす方法はないからです。
語彙が豊富であるとは、次の2点が関係しています。
①たくさんの言葉を知っていること
②たくさんの言葉を使えること
では、なぜ語彙が豊富だと国語力がアップし、理解が促進できるようになるのでしょうか?
そもそも、
①≪理解する≫
②≪記憶する≫
という勉強において、最も基本となる作業が脳の中でどのように行なわれているのか?
このことを考えると、語彙が豊富だということがいかに有利かを理解することができるでしょう。
7.<理解する>とはジグゾーパズルと同じ
<理解する>とは、<頭の中にある古い知識と新しい知識を結びつけること>です。
例えて言えば、ジグゾーパズルのピースとピースをあわせるようなもの。
新しい知識が人間の脳の中に入ってきたとき脳の中ではどんな作業が行なわれるのか?
その新しい知識と結びつけることのできる頭の中にある古い知識がGoogleみたいに自動検索されます。
つまり、語彙が豊富な人は頭の中に言葉や経験、知識というピースがたくさんあるので新しい知識と結びつく古い知識が検索の結果たくさんヒットする。
そして理解できる。
ところが、語彙が貧弱だと結びつける言葉や経験といったピースがすごく少ないために新しい知識は結びつかないまま宙ぶらりんの状態になる。
つまり<分からない>ということ。
Googleの検索で例えると、「完全に一致する結果がありませんでした」というようなものです。
だから、語彙が豊富であるということ、つまり、国語力があるということ。
そして、そのために、たくさん読書をしているということがいかに仕事や勉強にとって有利かというのがよく理解していただけたかと思います。
8.記憶とは
理解する上で記憶力も重要です。
記憶とは分かりやすく言えば<ビデオテープ方式>。
つまり、<右脳>(脳の中でイメージを司る領域)で映像を録画し<左脳>(言語を司る領域)で右脳で録画したテープにラベルを貼るという仕事を行なうということです。
また記憶とは、
①保存する
②保存した記憶を必要な時に引き出す
という2つの作業が関係しているそうです。
前述のビデオテープ方式というのは上記の①、<保存する>という作業をさしています。
覚えていたのに忘れてしまったというのは記憶という引き出しから、情報が紛失してしまったのではなくどこにしまったのか、分らないという状態をさしています。
部屋に例ええれば、ぐちゃぐちゃの部屋から必要なものを探し出すようなものなのです。
しかし、部屋がきれいに整理整頓され引き出しごとに、ラベルが貼ってあったとしたら必要な時に探し回ることなく簡単に取り出すことができる。
いわゆる記憶力がいいといわれている人は部屋に例えればこんな感じなのでしょう。
でも、何をするにしても大切なことがあります。
1年後は60%
3年後は40%
5年後は15%
10年後は5%
30年後は2%
50年後は0.7%
100年後は0.03%
これは何の確率だと思います?
設立された会社の存続率だそうです。
継続させるということはすごくエネルギーが必要。
というのも人間は本質的に怠慢だからです。
だから継続させることは、人間の本能に反することだといってもいい。
ちょっとほっとしますよね。
しかし、ダイエットにしても、習い事にしても、健康にしても、そして勉強も・・・・・・
続けて初めて、効果や成果が出る。
続けてはじめて楽しくなる。
だから、継続させることが自分との闘いで厳しいものとなったとしても、是非、色んな関係の中で励ましあいながら、何かを続けて欲しいと思います。
ただ、続けなければいけないと強く念じていたとしても、そして決意していたとしても、続けられるものではない。
やはり続けていく上での工夫が必要なんですよね!