ChatGPT4使い倒し術_絶対に守らなければならないルール
AIを使いはじめた方から良く聞くのは、以下の3つです。
「AIに聞いても一般的な回答しか返ってこない」
「この程度の答えじゃ、使い物にならない」
「尤もらしい嘘をつく」
これをハルシネーションと言いますが、AIの特性を知るとこれは仕方がないことがわかります。
AIはユーザーの質問と、広大なネット上にある言語と比較しながら答えを生成しています。そのため、ユーザーの質問の質が低いとネット上の曖昧な情報や、誤った情報も織り込んで答えを生成しようとするので、ハルシネーションが起こります。その意味ではAIに悪意がないと言えます。
これを避けるためには2つの方法があります。
今日はそれについてお話しします。
1.AIを使い熟すために心がけるべきこと
1つ目は、質問の質をあげることです。
例えば、以下のような一般的な質問(プロンプト)を入れると、尤もらしく素晴らしい文章で回答をしてくれますが、参考になるような情報は殆どないでしょう。
「この製品のマーケット情報を教えて」
これとは違い、以下のようにもっと具体的な質問(プロンプト)を入れると、答えの精度はかなり具体的かつ的確なものになってきます。
「貴方はこの製品についてのスペシャリストかつコンサルタントです。私の質問に対して実践に役立つ情報を提供してください。」
「この製品は、〇〇という性能を加えて差別化を図ったものです。価格は10%ほど高い。」
「ターゲットは年収〇〇〇万円、ダブルインカム、子供は1人から2人、10歳から18歳の家庭です。休日は〇〇をして過ごしている家庭です。
「このターゲットに対して、この製品の有効なマーケット戦略戦術を教えてください。」
ここでユーザーに求められる能力は質の高い質問と、リテラシーと語彙力です。
2つ目は、AIの答えは過去の分析から生成されたもの。
問題に直面したとき、私たちが真っ先に考えることは、過去の同じ問題の成功事例を探します。
過去の成功事例があれば、それが一番楽ですしもし失敗したときの言い訳にもなりますが、それはあくまで過去の事例であって現在の背景や状況や未来予測は織り込まれてしません。
このことを、ネットエフェクト社のジョン・ブロックマン氏が、的確に指摘していますので紹介します。
つまり、人はいったん過去の成功事例がインプットされると、それに囚われて、何も考えずオートパイロットのように行動してしまうので、そのときの背景や状況や未来予測を織り込もうとしないということです。
AIは確かに非常に有能で、質の高いプロンプトを入れれば的確な答えを出してくれますが、それはあくまで過去の情報を分析した結果ということを私たちは理解しておく必要があります。
まずは、AIが生成してくれた答えをベースに検証し、そこからまだ「すでに起こった未来」をメンバーと議論し、それを織り込んだ戦略戦術を私たちが生成することが、本当の高い生産性ということだと思います。
皆さんはいかがお考えでしょうか?
※「すでに起こった未来」の表現はピーター・F・ドラッカーの引用です。過去から現在までの変化を観察し、そこから起こるべく未来(イノベーション)を見いだすことを意味します。