映画「ジョーカー」を見た感想 心優しい男性の転落劇
こんばんは。今日は、最近話題になっている「ジョーカー・フォリ・ア・ドゥ」ではなく、一作目の「ジョーカー」を見た感想と本当に全て妄想だったのかなどについて書いていきます。
*注意 ネタバレを含みますのでご注意ください*
あらすじ
今回、あらすじは簡単に書いていますので、詳しく知りたい方はこちらへ
彼の生活は困窮していたが、芸人としてピエロの化粧をし、小遣い稼ぎをしていたアーサー(ホアキン・フェニックス)。ある日、彼は店の道で看板を持ってセールの宣伝をしていると、不良の青年たちに襲われ、リンチにされる。さらに、看板を壊されて後日、上司に看板の弁償と仕事を放棄したことを責められる。そんなアーサーを心配した小人症の同僚ゲイリーだったが、同僚アンドルからは半ば強制的に銃を持たされる。
ある日、アーサーは仕事の途中でもらった銃を落としてしまい、それが原因で仕事を解雇されてしまった。絶望した彼が地下鉄に乗っていると、トーマス・ウェイン社という一流企業の社員3人が女性に絡んでいることを発見。アーサーは笑ってしまう病気を持っていて、発作が出てしまった。ターゲットをアーサーに変えた社員はアーサーをボコボコにする。しかし、ピエロは銃を抜き、3人を殺害してしまった。その後、トイレに逃げ込み、謎の高揚感を覚えたアーサー。彼はそこから、リミッターを外し、自らの欲望のままに殺人を起こしていった。
堕ちるところまで堕ちたアーサーは最後に、昔から憧れていたマレーというコメディアンのテレビ番組にジョーカーという名前で生出演。しかし、彼が口を開く度にマレーは口を挟まれ、次第にリハーサルと違う行動を取り始める。流れで地下鉄の3人殺し事件の犯人は自分だと告白すると、次々と社会の不条理について話し始めた。歯止めが効かなくなったアーサーに退場命令を出すマレーだったが、左手で銃を抜いたジョーカーに殺害される。
その後、アーサーは逮捕されて警察車両で輸送されるも、街に蔓延っていた暴徒たちに救出される。そして自らの血で裂けた口のようにした後、暴徒たちの歓喜に包まれる。
場面は変わり、メイクをしていないアーサーが手錠をつけてカウンセリングを受けていた。「ジョークを思いついた」と言うアーサー。「聞かせて」と言うカウンセラー。「君には分からないさ」ジョーカーは言った。
部屋を出たアーサーは廊下に血の跡をつけながら、追ってきた警備員から逃げ回った。
感想
見ていて怖かったですが、最後はなぜか高揚感を感じる作品でした。
私はこの映画に高評価ですが、様々なサイトを見る限り、見る人によっては評価が違うことが分かります。なかには、「意味が分からない」とのコメントもありました。実際、何度も見ないと意味分からないかもしれないです。
見どころ
見どころは、物語の展開の速さとホアキン・フェニックスの演技です。
特に、物語の展開の速さは尋常ではありません。なんと、わずか30分でアーサーが狂気に落ちるのです。心優しかった男性の転落劇を30分で収める技術力をもつトッド・フィリップス監督には感激ですね。
小ネタなど
「ジョーカー」にはほぼ気付けない小ネタがいくつもあります。今回は、4つの興味深い小ネタについてまとめます。
1つ目 階段
「ジョーカー」では階段のシーンがいくつも映し出されます。そこで注目してほしいのが、アーサーの登り方とその方向です。
映画の序盤、アーサーは何度も長い階段を苦労しながら登ります。長い階段は人生の重荷を表しており、それに苦しめられている哀れな男性こそがアーサーです。しかし、物語が進んでゆくと、アーサーは自分の中の闇であるジョーカーを許容し、後半では長い階段を楽しそうに踊りながら下ります。これは、人生の重荷から開放され、堕落を許容したことを表しています。
2つ目 スーツ
「ジョーカー」では、他のシリーズ(ダークナイトなど)の紫色のスーツと違い、派手な赤色のスーツを着ています。ですが、マレーを殺した後、アーサーがカメラを掴んみ、自らの顔をドアップした場面をよく見てください。
彼の赤いスーツが紫色に見えるのです。これは、今までは人への害の少なかったアーサーがマレーを殺し、本物の「ジョーカー」へと変貌を遂げたことを表しています。
ちなみに、私は過去にダークナイトの感想などを書きましたので、ぜひそちらもご覧ください。
3つ目 カウントダウン
これが一番分かりづらい小ネタです。
本作では、背景にたくさんの数字が登場します。この数字は、アーサーがジョーカーに変貌するまでのカウントダウンを示しています。それは、序盤から始まっています。もし時間があったら実際に探してみてください!
4つ目 利き手
作中でアーサーは右手と左手を使い分けます。
例えば、普段ジョークを書くときは右手で書きますが、皮肉なジョークを書くときは左手で書きます。他にも、母親を心配する時は右手でタバコを吸いますが、誰かを殺す前は左手でタバコを吸います。また、最後にマレーを殺す前には、左の顔をクローズアップし、殺すときには左手で銃を撃ちます。
もうお気づきかもしれませんが、右手はアーサーである自分、左手はジョーカーである自分を意味します。
こんなにも小ネタがあるなんてすごいですね!
他にもたくさんありますので、興味があったら調べてみてください。
本当に全て妄想だったのか?
様々な人達の考察では、「ジョーカー」の物語は全て頭の中の出来事であり、本当に起こったことではないという考えが有力になっています。
私はそうは思いません。というか、監督がそれは違うとの意見を述べています。ラストシーンに今まで話したことは全て妄想だと思わせるようなシーンがありますが、監督はこれに対し、「感化されて実際に犯罪を起こす人を減らすためにこのシーンを入れた」と公言しています。
実際、数年前に京王線でジョーカーの格好をした男性が凶悪事件を起こしたことがありました。記憶に新しい方もいると思います。監督は、このような事態が起こることを想定してラストにあのような曖昧なシーンを入れたのです。なので、話が全て妄想だったのか?と言われると少し違う気がします。
最後に
ここまで読んでいただきありがとうございます。
今回は、最近続編が低評価で話題沸騰中の「ジョーカー」についてまとめました。ジョーカー2も見ましたがやっぱりこっちの方が100倍おもしろかったですね。今度、ジョーカー2についてもまとめたいと思います。
ちなみに私は字幕版で見ました。吹替版も良いですが、やはり生の演技を体験できる字幕板をおすすめします。
まだまだ初心者ですが、これからも毎日投稿しようと思います。
スキとフォローをしてくれたら最高です!
最後まで読んでいただきありがとうございました!
#映画 #映画紹介 #映画感想文 #小ネタ #ジョーカー #ダークナイト #ホアキン・フェニックス #トッド・フィリップス #ネタバレ
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?