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字のない葉書 モアイは語る地球の未来

 ご無沙汰しています。なかなか時間が取れず、慌ただしく過ごす中、日々の授業の振り返りができない状況でしたが、久しぶりに一人の時間が取れたので、しっかり振り返りをしていきたいと思います。まずは2024年9月24日から27日までの1週間を振り返ります。

父親の人物像を捉える

「盆土産」の朗読発表会が終わり、向田邦子さんの『字のない葉書』の授業に入りました。ロイロノートを使い、授業を進めました。まず私が文中で父親の人物像が分かる文章や単語を抜き出し、それを「手紙の中の父親」と「普段の父親」に分けてロイロノートのカードにまとめる作業を生徒たちにしてもらいました。今回の目標は、父の人物像を文中の言葉に基づいて文章として書くことでした。これは単元テストの問題にもなるので、生徒たちにはあらかじめそう伝えて、手の内を明かした状態で臨んでもらいました。そうすることで、みんなが解けるようにと頑張りました。

まず最初に、カードで人物像を把握する作業を行いました。これは比較的簡単な作業で、生徒たちはすぐに取り組み、満足そうな様子でした。その後、友人の実践例を参考にしました。次に、父が学童疎開から帰ってきた際に、病気で弱って帰ってきた自分の娘を見て泣くシーンに注目しました。普段は荒々しい感情を率直に表現する父親で、令和の時代で言うと「DV」のように言われるかもしれない人物ですが、そんな彼が弱った娘を見て泣く場面です。このシーンに注目して、生徒たちには「向田邦子さんになったつもりで考えてください」と伝えました。最初は「無理だし、作者の気持ちなんて分からない」と言う生徒がいましたが、随筆の特性を説明し、作者が見たり感じたりしたことを書き留めたものだと思い出すことで、納得できたようです。最終的には、ロイロノートでその考えを提出してもらいました。

「お父さんはなぜ泣いたのか」と向田邦子さんに問いかけた場合、どう答えるかを考える問いでしたが、生徒たちは全員が真剣に取り組み、全員提出することができました。その中でいくつか選び、私が個別に質問しました。「◯◯向田邦子さん」と呼びかけると、ニヤッと笑って少し緊張しながらも、自信を持って答えてくれました。私も「そうなんですね、だから泣いたんですね」と相槌を打ちながら授業を進行しました。この授業は友人の実践を参考にしました。

次に、父の人物像を文章としてまとめる取り組みを行いました。これは単元の最後の取り組みで、まずはロイロノートに入力して提出するようにしました。私がひな形を用意し、「普段の父はこういうところからこういった人物像がわかる」「一方、手紙の中の父はこういう記述があるからこういう人物像がわかる」「よって『字のない葉書』の父親はこのような人物である」という形で書くように指示しました。あまり自由に書かせると感想文のようになってしまったり、根拠が文中にない答えになってしまうことが多かったため、今回は基礎基本を固めるための取り組みでした。

ロイロノートで書くことのメリットは、タイピングの方が楽だと感じる生徒が増えており、修正や追加も簡単にできることです。書くハードルを下げるためにも、ロイロノートを活用しました。最終的にはワードで作成した原稿用紙に手書きで100字程度の文章を書く練習も行いました。

単元テストの実施

単元テストは『盆土産』と『字のない葉書』を組み合わせて、父親の人物像を書く問題を中心に行いました。私の学校では初見の文章でテストを行うルールがあり、向田邦子さんの『父の詫び状』に収録されている「ごはん」という文章から出題しました。この文章では、戦時中の緊張感と父の責任感が描かれています。今の生徒たちには難しい言葉が多く、テストの備考欄には説明書きをつけました。

文章の理解を問う3問を用意し、1つは選択問題で、父の人物像が分かるように工夫しました。選択肢は分かりやすく設定しましたが、自由記述の部分ではやはり難しいと感じました。少しずつ生徒たちの国語力が向上している手応えはありますが、まだ課題は多いです。今後も継続して取り組んでいきたいと思います。

クイズ大会の楽しさ

現在は「モアイは語る 地球の未来」という説明文の授業に入っており、クイズ大会を行っています。中学2年生の生徒たちは最初はめんどくさいという顔をしていましたが、次第に楽しんで取り組むようになりました。特にゲーム感覚で楽しむ子たちは、家でクイズを作ってくるなど積極的に参加してくれました。

授業中にChromebookをこっそり開いているような生徒が、自分で作ったクイズを持ってきてくれたり、勉強に自信がなかった子がクイズをたくさん作って楽しんでいる姿を見て、改めてこの活動が有意義だと感じました。今後もこうした取り組みを続けていきたいと思います。

その後はプリント学習で文章の構成を学びます。次回またお話しできればと思っています。久しぶりの更新で少し緊張しましたが、また皆さんにお会いできることを楽しみにしています。最後までお読みいただきありがとうございました。

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