⚾首都リーグOBから現役選手へ-常に誰かにみられているという意識をもつ-
アマチュア野球の最高峰である社会人野球で、活躍する選手はどんな人なのだろう。私はふと、疑問に思いました。
大学を卒業し、企業チームで野球を続けられる人は一握りです。昨今、業績などの悪化により、廃部や縮小に追い込まれている企業が多々あります企業チームに入ること自体、狭き門となっているのが現状です。
ここ数年、首都大学野球連盟を巣立ったOBたちの活躍を見に、社会人野球の試合に行く機会が増えました。高いレベルでプレーする彼らの考えを知りたいと思い、ある質問を投げかけました。
首都リーグに在籍する選手たちへ。
OBとして現役の選手たちに、
何かアドバイスはありませんか。
募集をかけたところ、いくつか回答がありました。今日はその中で最も心に刺さった内容を紹介したいと思います。
答えてくれたのは、ミキハウスに所属する猪原 隆雅(いはら りゅうが)選手です。大学時代(2021年度卒)、日本体育大学の主将をつとめ、大所帯のチームをまとめあげました。昨年、社会人一年目でU-23の侍ジャパンに選出されるなど、目覚ましい活躍ぶりをみせています。
そんな猪原選手が残してくれた言葉は、人としてとても大事なものでした。
言葉の一つ一つが重くのしかかり、ハッとさせられました。身の引き締まる思いというのが正しいでしょうか。
誰かが見てくれているのではなく、いつ何時も誰かに見られている。手を抜かずに日々を過ごすことが何より大事。当たり前のように感じますが、なかなかこれができません。『まぁいいか、どうせ誰も見ていないし』と、手を抜くことがないといえば嘘です。そういう心持ちでは、高いレベルに到達できないのだということを、改めて学びました。
この人のためなら何かしたい。私は、そんな人になれているでしょうか。自分自身のことを振り返っても、思い当たる節はありません。精進しなければと、背筋が伸びる思いです。自分はまだまだ甘いなと感じました。
上記の取材でも猪原選手はこのように回答しています。
普段の行い、動き、全てを見られている。その意識があるからこそ、社会人野球で通用しているのだと感じています。人間性の高さが、言葉の端々に見られます。
あまりの言葉の素晴らしさに感動した私は、凄い凄いと語彙を失いました。最後の締めに、こんな言葉を残してくれました。
人格者というのは、猪原選手のためにある言葉ではないのかと思わずにはいられませんでした。高校時代、大学時代と主将をつとめ、現在もチームの柱として活躍をしています。野球の実力や技術はもちろんのことですが、人間性も同じくらい重要であることを改めて知るきっかけになりました。
猪原選手の言葉から、皆さんは何を感じましたか。私は、自分の甘さや弱さを受け入れるほかありませんでした。誰かが見てくれているではなく、常に誰かに見られている。何事も気を抜かず、丁寧に向き合う。忘れかけていた大事なことを胸に、心を入れ替えます。
いただいたサポートは野球の遠征費、カメラの維持費などに活用をさせていただきます。何を残せるか、私に何ができるかまだまだ模索中ですが、よろしくお願いします。