記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

【どうする家康】グラドル清水あいりも現代のまま転生されるカオス回。種馬ヤッスと百合エンドに爆笑。第10回「側室をどうする!」雑感

NHK大河ドラマ『どうする家康』(以下、『どう康』)第10回の雑感です。
前回の感想はこちら↓

(※以下、ネタバレ注意)
(※本記事のセリフの引用箇所は一部ノベライズに準拠しており、ドラマのセリフとは異なる場合がございます)

ファン(筆者)も頭を抱える問題作が爆誕。ただし『鎌倉殿』「亀の前事件」のごとき、避けては通れぬ回

今回は……さすがに頭を抱えましたw

前回。第9話のレビューを、「どんな絶望が待っていようと、この物語を最後まで見届ける。その生き方が、我々にとっての「守るべきもの」です」なんて青臭い言葉で締めてた僕ですけど……。

いや、第10回、めちゃくちゃ面白い回ではありましたよ。でも、同時に「これって、またアンチが騒ぐ燃料を投下しちゃったのではないかい?」という不安にかきたてられたのも正直なところ。いままでアンチの皆様を散々いじってきたレビュアーとしては、こういうのは素直な気持ちを書いておきますね……。

じゃなきゃ、またどうせアンチに「NHKの太鼓持ちの平原とかいうライターが必死だなぁw」とか言われるだろうからさぁ💢別に太鼓持ちジャネーよ!NHKからカネもらって書くんだったら「ステラnet」に書いてるわ!💢ってか、そもそもNHKから仕事もらいたくて書いてるんだったらこんな全力で趣味に走って書いてねーわ。仕事だったらもう少し言葉選ぶし、絵文字とかも使わねーし、いちいちアンチの相手なんかしてあげるかっつーの。ライターの仕事ナメんな💢

……閑話休題。もちろん一般視聴者の皆様は、今回のお話、普通に手放しで「おもしろかったぁw」でいいと思うんですけど。むしろ、今回のは何も考えなくても楽しめる回だったと思います。

今までの大河の歴史でも、ここまでギャグに振り切った回があったか……少なくとも『麒麟がくる』には無かった気がする。近いもので言えば、『鎌倉殿の13人』の第12回、「亀の前事件」な感じはします。

あれも、北条政子が頼朝の愛人に対して「後妻打ち」というものを仕掛ける恐ろしい場面が描かれました。「恨み晴らしに、不倫相手の家をちょこっと壊してやればいい」だけのものを、なぜかそこにバーサーカー義経&弁慶が介入してドハデにぶっ壊しまくるという……頼朝も「ここまでするかぁー⁉」って真っ青になるくらい、やりたい放題暴れてくれて大爆笑だったんですけど。

ただ、あれもあれで、非常に大切な回ではありました。後の世に「悪女」と呼ばれることになる北条政子の恐ろしさを、ごくごくありふれた普通の女性として描いた『鎌倉殿』で、ちゃんと根拠を持たせて表現していくためには。つまり「政子自身が、それくらい派手にやれと指示した」わけではなく、「義経&弁慶の暴走」と「新解釈」してドラマで表現したわけですね。

要は、大河ドラマはフィクションですから、実在の登場人物だって様々な性格にアレンジして描いているわけです。ただそのアレンジのまま史実に沿って描いていくと、「そのキャラ付けだったら、絶対そんなことはしないよね」という部分も出てくる。場合によっては改変したり、「無かったことにする」ことだってありえるんですけど。今回はむしろ真っ向からぶつかっていったと思います。

そういう意味では今回の『どう康』第10回も、別に「フザけ倒してやりたい放題」というわけではありません。「正室の瀬名とラブラブな家康」という設定のまま、いかに史実に即して描くか。たくさんの妻がいた男性として、どうやってキャラブレさせずに作り上げていくかということには、避けては通れない回だったと思います。

現代の価値観ではデリケートにならざるを得ない側室問題。『鎌倉殿』と逆ベクトルで全力のギャグ展開に

だって、「瀬名がぽんぽん子供を産んで、家康と瀬名は一生仲睦まじい夫婦として最期まで幸せに暮らしました」だと、完全にファンタジーになっちゃうわけですから。それこそ史実ガン無視です。

そもそもだよ。子供って「こればかりは、授かりものですから」なんて家康が言うように、「作ろうと思えばできる」ものでもない。犬や猫じゃねーんだから。それに、1人産むのも命がけですよ。僕自身も子供1人いるけどさ。1人産んだらじゃあ2人目、次は3人目……なんて、そんなぽんぽんいきませんよ。育てるのだって大変なんですから……。

於大の方は「私なんて殿のほかに六人も産みましたぞ!男、三!女、三!」と言ってましたけど、いや、あんたがバーサーカーすぎるだけやって!あるいは再婚相手である久松長家との相性がめちゃめちゃ良かったのかもしれんけど……ともかく、マジで産んだ子供の人数でマウント取るのやめてくれーや。簡単に真似できるようなことじゃないからね。

でも、それは作中の人物たちだってわかってること。じゃあどうするか。現代だったら考えられませんけど、これは時代劇ですから。「側室を取れ」ということになるわけです。一夫多妻制ですよ。1番の妻・「正室」はもちろん瀬名ちゃんのままですけど、「側室」として2番目、3番目の妻を作れという話です。

『鎌倉殿』も、側室の扱いについては全力でギャグやってたように思えます。とにかく殿である頼朝が好色すぎるキャラでしたから。「わしは鎌倉殿だぞ!側室を取るのは当たり前だろ!」みたいに開き直って言うのが、かえって周りをドン引きさせるみたいな流れになっていました。息子の頼家も、比企氏の娘である、せつ(演:山谷花純)との間に子をもうけながら、もう一人、源氏の血を引く娘・つつじ(北香那)まで妻にしたいとか言って「源氏の血は争えねぇw」みたいなことやっとったわけです。

逆に今回は、親の方から側室を押し付けるという展開。方向性は真逆だけど、やはりギャグ。しかも、「側室選びは、この瀬名にもやらせてくださいませ!」と、まさかの瀬名ちゃんまで言い出す始末。妻も乗り気……と言うか、ここは彼女の心情描写も細やかに描かれていましたが、それはまた「深掘り」の記事の際にも細かく考察していくとして。『鎌倉殿』とは非常に対照的な描かれ方でした。

時代考証ガン無視のグラドル転生。「大河ドラマ」の法則が乱れる……⁉

それにしてもよ……さっそく始まった「側室オーディション」。年齢を偽ってめちゃくちゃ幼い子が出てきたり、逆にめちゃくちゃ年寄りが出てきたりと、わりとお約束な展開も見せてくれましたけど。加えてそこに、「もうすでに子だくさん過ぎる肝っ玉カァちゃんみたいな女性」や、「本当は旦那がいるけど玉の輿狙いで来て『やっぱり嫌!』と泣いちゃう女性」まで出てきたのは、いろいろな人間模様が見れて楽しかったですね。

問題はラストよ。「殿がお喜びになることなら、どんなことでも……」と色気を見せつける女として、まさかのグラビアアイドル・清水あいりさんが登場したのはお茶の間困惑でしたよ!たぶん家族で見てた人、お父さんだけ反応して気まずいことになったんじゃないですかね……「えー、この人、だれ~?」みたいな。奥さんと子供だけ知らない、みたいなね。実際、うちもそんな感じでしたw

つーか、メイクもまんまなんだよ!単に着物でコスプレしてるだけなんだよ。これじゃあ、役じゃなくてもう本人。タイムスリップしてきたのか転生してきたのかどっちかやんけw完全に時代考証以前の問題だな!と、時代劇ファンがお怒りにならないかと心配になりましたけど……でも「時代錯誤ネタ」で言えば、『青天を衝け』で、家康を演じた北大路欣也さんがタブレット使ってたりもしたもんな。

それに、それこそ昔民放でやってた時代劇なんかは、新幹線出てきたりパソコン出てきたりもしたわけですんで。そんな古き良き時代劇感をやってくれた感もありますけど……いや、誰だ『志村けんのバカ殿様』とか言ったやつ。あれは時代劇じゃなくてコントだからなw

それより清水あいりさんが出てきたときに、左衛門尉はともかく、殿まで鼻の下伸ばして「よ、よ、よいのではないか?」とデレデレしてたのが、松潤ファン的にどうなの……と心配にもなりました。そこも清水あいりさんネタで言えば「もう…やっぱり男の子やな♡」ってことで、許されますか?どうすかw(潤担の方、ぜひご意見を……)

息子の性癖を聞かされてえずく於大。殿とお葉の初夜は、『レジェバタ』へのセルフオマージュか

残念ながらオーディションは「該当者なし」で終わってしまったものの、その後の「猪捌き」の腕を見込まれて於大と瀬名から見込まれ、側室となったお葉。『鎌倉殿』ではまさしく前述した、頼家の2番目の妻・つつじを演じられた北香那さんですね。

しかし同じ役者さんでも、キャラは真逆。むしろ顔に血をベタァッと塗ったくりながら捌いていく様子は、『鎌倉殿』の暗殺者キャラ・善児を彷彿とさせるものがありました。しかも鵜殿の分家の娘ということで、宗家とは関係がないと言いつつ、家康は「罠かもしれんぞ!」と警戒心MAXなんですけど。

初夜の直前、瀬名から「殿は、お耳がお弱い」「よしよしよしとおなかを撫でてやれば、もう思いのままじゃ」なんて、殿をなだめる技を指南されてましたが……このとき、そばで聞いてた於大が「おえっ!」とえずいていたのが傑作でしたね。自分の息子の性癖を嫁から聞かされるなんて地獄すぎるwwちなみにノベライズには「ぬあ~、我が子ながら気色悪い男じゃ!」なんてセリフもありました……「気色悪い」てw

しかし、お葉がそれを実行すると……なぜかムツゴロウさんみたいな展開に。「よ~し、よし、よし、よし、よし…!」と執拗に撫でまくるお葉に、「誰か! 助けてくれ! 誰か!」と殿も悲鳴を上げていましたね。

これ、やっぱり同じ古沢良太さん脚本の映画『レジェンド&バタフライ』の、信長と帰蝶の初夜を彷彿とさせるよな……あちら、帰蝶は完全に信長の命を狙ってましたから、もっと激しくスリリングな初夜になっていましたけど。

木村拓哉にプロレス技を決める綾瀬はるか。何も知らない家臣たちが「姫は、あんなに激しいのか?」「ええ……」なんて外で笑ってたのもヤメテ差し上げろwwと。木村信長も「であえ、であえ~!」と助けを呼んでましたね……。

ドラマ『〇〇妻』のごときお葉の振る舞い。ノベライズにない演技シーンで、やや混乱も。10か月の空白は???

……と、初夜はともかくその後の展開ですけど。「誰か湯を」と家康が呼べば湯が出される、草履の鼻緒が切れると「そろそろ切れる頃合いかと」と、新しい草履が出される。書を読みふけっているとどこからともなく菓子が出され、おまけに肩まで揉みほぐしてくれる……。

ちなみに、殿がこの時書んでいた書の表紙には「吾妻鏡」と書かれてましたね。ここで『鎌倉殿』最終回の伏線を回収するのか……長かったw

と、話を戻しますが。このお葉の、絵に書いたような良妻っぷり。何やら2015年に話題になったドラマ『〇〇妻』をも思わせ、「この妻……デキる。けど、何かあるな?」と不安にもさせるような展開でしたけど。

そしたら急に「申し訳ございませんでした」「殿がお気に召すおなごでなくて…」「どうか、おいとまを下さいませ」と言って、お葉が出ていくじゃないですか。殿も何やらむつかしい顔をして、ふと思い立ったように立ち上がるんですけど。そこからいきなり10か月後のテロップが出てくるから「えっ」となる。気づいたら子供産まれてるし……いや、10か月の間に何があったんだよwと。

ちなみにノベライズに、上記のシーンは無かったですからね。「お葉の手技はまことにツボを心得たもので家康を満足させた。」「お葉が側室となって十カ月ののち、永禄八年(一五六五年)、お葉は家康の子を出産した。」と自然な流れになってます。じゃあ、あの「どうか、おいとまを下さいませ」ってセリフは何だったんだw僕はむしろ、子供ができたその後のシーンの「これにて側室のつとめ、終わりにしていただきとうございまする」で、10カ月前に遡っちゃったのかな??と勘違いすらしちゃいました。

今回、皆さんのSNSやらの感想を見てると、「瀬名の心情描写がイマイチだった」みたいな批判もありましたけど。いや、瀬名に関しては今回も細かく描いてると思うんですよね。詳しくは「深掘り」記事で書いていきたいんですけど(←早く書きたくてウズウズしちゃってるじゃねーかw)。僕はそれよりも、家康とお葉の空白の10カ月に何があったのか知りたい。

例えば、「おいとまを下さいませ」のあとで、家康がお葉を追っかけていって手をつかむ、だけでもよかったんだよ。まぁ、ベタですけどね。ひょっとしたらそういうシーンは撮ってたけど、編集中に「うぅん、ベタすぎるから辞めよw」みたいにしてカットしたのかもしれません。

ちなみに、ドラマの副音声では「出ていくお葉。一点を見つめる家康。追いかける」と解説していました。って、ちゃんと「追いかける」って言ってたwwww副音声まで込みで見ないと、たまによくわからないシーン出てきちゃうのね、このドラマ……。

まさかの百合エンド。仲睦まじい二人のおなごと可愛らしい姫君……NHK、始まりすぎだろ!

で、改めてこの回のオチですけど。“〇〇妻・お葉”の秘密、なんとそれは侍女の美代(演:中村守里)と恋仲だったというでした。まさかの百合エンド!

しかし2周目してみたら、もうアバンからずーっと伏線は張ってたんですよね……オープニングで渡辺守綱が美代を壁ドンならぬ柱ドンしたとき、助け出したのはお葉でしたし。その時から恋は始まってたのね。

また、お葉が於大と瀬名から側室を頼み込まれるときも、他の侍女たちがキャーキャー騒いでる中で、美代はずーっと不安そうな顔で見てるんですよ。もうずっと、二人の恋模様は細かく描かれてたのよw

だから今回は確かに「カオス回」ではあるんですけど、2周したらまったく別のドラマが楽しめるという……やはり古沢節全開の物語になっていたということですね。

そして最後は、お葉と美代、2人のおなごが、殿の可愛らしい子をあやす幸せな光景が描かれていました……女性同士の結婚(?)に、プリンスの子供とかさ、オタク好みすぎる絵面やろ!NHK、はじまりすぎだな‼

まぁ、お葉が姫君一人しか産まなかったのは史実らしいですけど、侍女と結ばれたかどうかについては、恐らく脚色。むしろ、「一人しか産まなかった理由に、ドラマ的解釈を入れてこうした」ということだと思いましたけど。

ちなみに産まれた姫君は、その後やはり調略の道具に使われたとか……まぁ、しゃあなし……。

なお、娘の督姫は北条氏直に嫁いだが、天正18年(1590)の小田原征伐で北条氏が滅亡すると、池田輝政と再婚した。もっと先になると、督姫も登場するかもしれないので期待しよう。

家康の側室となった「お葉」とは、いかなる女性だったのか│Yahoo!ニュース 個人(渡邊大門)

そしてお葉については、「神の君、最初のご側室、西郡の局。一女をもうけ、陰ながら末永く、君をお支えいたしました」とナレ退場ですかね……北香那さん、『鎌倉殿』に引き続き2年連続の大河でしたけど、退場早いよ……また別のドラマでお会いしましょう……ってコト?

(オマケ)視聴率はやっぱり一桁。しかし『鎌倉殿』と比べ、大健闘

さて、念のため最後に、視聴率についても書いておきましょう。今回はWBCの裏番組ということで、前回、「サッカーワールドカップとカブった『鎌倉殿』第45回の6.2%ぐらいまで落ちるのではないでしょうか」と予言してたんですけど。

これが蓋を開けてみると……7.2%と、僕の予想を1.0%も上回る結果に。しかもWBCについては、43.2%もの高視聴率だったそうです。

これ『鎌倉殿』の第45回と比べても、ものすごいことですよ。この日、ワールドカップは42.9%だったそうですからね。

どうする家康 第10回  7.2%
WBC           43.2%

鎌倉殿の13人 第45回  6.2%
サッカーワールドカップ 42.9%

実質、『鎌倉殿の13人』に勝ったようなようなものですよこれ……まぁ、別に勝ちも負けもないんですけど。僕としてはどっちのドラマもファンなのでw

また次回は女城主・田鶴との戦模様や、信玄との邂逅が描かれるということなので、視聴率2桁に回復するでしょう……。

まぁ、視聴率なんてどうでもいいんですけどねっ。あくまで、「前回書いたことの答え合わせ」ですよっ、ただの「答え合わせ」っ!(※大事なことなので2回言いました)

#どうする家康 #日記 #エッセイ #テレビドラマ感想文 #おすすめ名作ドラマ #ネタバレ #NHK #大河ドラマ #大河 #徳川家康 #松本潤 #大森南朋 #有村架純 #松嶋菜々子 #清水あいり #北香那 #中村守里 #武田信玄 #阿部寛 #渡辺守綱 #木村昴 #松潤家康  #古沢良太 #松潤家康 #木俣冬 #鎌倉殿の13人 #三谷幸喜

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?