コオロギ食は根付く?根付かない?支持者もアンチもまずは落ち着け!どっちもブチ切れトークしてて話にならんわw
コオロギ食支持派と反対派。バトらせても平行線すぎて不毛な件
各メディアで話題になっているコオロギ食問題について、最近僕もFacebookでクローズドな議論に花を咲かせていましたので、そこで出てきた僕なりの感想をまとめてみたいと思います。
まずは、議論にお付き合いくださったお友達の皆さん、この場を借りてお礼を申し上げます。ありがとうございました!いや、別に「付き合ってくれ」ってこっちからお願いしたわけじゃなかったんですけどねww
まぁ連日話題になってるのもあって、僕のお友達も「モノ申したかった」んでしょうけど。本当、僕のTLでも綺麗に意見が真っ二つに別れておりまして。改めて、いい友人に恵まれたものだなぁと思った次第でございます(……って言い方すると皮肉に聞こえるかもしれないですけど、マジで感謝してますから!)。
ただねぇ、もう議論は平行線。支持する人は「なんでコオロギ食えねぇんだ!」とブチ切れてるし、支持しない人は「なんでコオロギなんて食わなきゃいけねぇんだ!」とブチ切れてるのよ。もうね、間に立ってる(?)僕、「うわあ……これ決着つかないわぁ」と半ば諦めかけてました。
とりあえず、落ち着こうぜ両者とも!話はそれからだ。押し付け合うばっかりじゃ、ぜんぜん話は前に進まないっての。そんなわけで、まずはそれぞれの主張からまとめていきたいと思います。
反コオロギ派はやや陰謀論ぎみ?結局「食べたくない」に尽きるのか
そもそも僕がこのコオロギ食の問題に興味を持ち始めたのも、Twitterで「#コオロギ食べない連合」なんてハッシュタグが流行り始めてからですけど。
何?この……「徹底抗戦します!」みたいな構えは。正直、「また陰謀論かな?」みたいに思ったのが最初のころでした。新型コロナウイルスのワクチン反対運動みたいなのもあったじゃないですか。あの時は結局「ワクチン反対派の方が陰謀論に侵されてる」みたいな流れになってましたけど。
まぁ、いまだにワクチン反対してる人は反対してるでしょうから。どちらが正しいとかジャッジするとキレる人がいるので事実だけ述べると、結局、第1回目だけでも全人口の77.94%(2023年3月1日時点)。日本国民のほとんどがワクチンを接種したわけです。
僕も打ちました。僕も当時は「ワクチンは打つべきだ。どうしても打てない方への無理強いはダメだけど、打てる人は打つべきだ」と、どちらかと言うと推進派でした。
そうするとやっぱり、今「コオロギ食いたくない!」って言ってる人たちって、当時の反ワク派を思い出すんですよ……。彼らも自分たちの主張の正当性を示したいがために、いろいろデータを持ってくるのね。中にはちょっとアヤしい情報も含まれるんですけど。
例えば、ひろゆきさんも「昔から食べられてるイナゴやざざ虫以外の虫には、謎の寄生虫や細菌や毒がある可能性があるので食べちゃダメです」なんて言ってるみたいですけど。
ただ食用コオロギに関していえば、しっかり衛生管理された場所で養殖されるので、これには当てはまらないとも言われています。
また、発がん性物質が含まれているとか、妊婦にとっては微毒だなんて噂も目にしましたが、これもわりと眉唾な情報です。少なくとも、鵜呑みにはしない方がよいでしょう。
あと、プリン体がめちゃめちゃ豊富だから、食べ過ぎると痛風になる、実際、コオロギを食べ過ぎたトカゲが痛風になったなんて話も出ていました。
これに関してはどうなの……?なんか、人類が本気出したら、プリン体だけうまいことカットしてくれるような加工方法だってあるような気はするんですけど。牛乳だって成分調整しとる製品あるやん。そもそも、食べるときは粉末にして食べるんですよね?
ただ、いろいろな理由や、それについての反論を述べたところで、アンチの方の結論としては「だって、食べたくないんだもの」に落ち着くような気がします。
そうなってしまうともはや、気持ちの問題になってきますけど……実際、食べたことないものに対する恐怖を示す「ネオフォビア(新奇性恐怖)」なる用語もあるそうです。
でも、この記事の終盤にもありますけど、「コオロギとゴキブリの連想一致がその嫌悪感に強く影響しているとすれば、それはネオフォビア(新奇性恐怖)ではない。もっと根源的な情動反応であり、だとすればコオロギ食が一般的に広く受け入れられることはないだろう」とも。こうなると、もはや思考停止。推進派がどんなポジティブな意見を言ったところで、聞き入れてはもらえないでしょう。
コオロギ推進派はなんか偉そう。賢くも見えるけど、戦時中の食糧危機か⁉
じゃあコオロギ推進派の人たちの意見は?これも何か、いかにも「意識高い系」な感じがして、押しつけがましくも聞こえるんですよね……「人口増加とともに食料不足のリスクは高まっている」とも言いますけど、それって具体的に何年後の話なのよ?
まぁ「それがわからないから今のうちから備えておくんだ」っていうのかもしれないですけど……まずはそれが実感できてない人に「嫌でも食え!」って論法は通じませんし。そもそも「食料不足だからコオロギ食べな」って、マジで戦時中の食糧危機かよ!とか思います。
それこそ戦時中は白米も貴重品だったみたいなんで、芋とか「すいとん」とか食べてたみたいですけど。知ってます?「すいとん」。「小麦粉の生地をだし汁にひと口大の大きさに形成して煮込む料理」だそうですけど。
これ、当時は小麦粉も無くて「トウモロコシの粉や米ぬかで作った」上に、だし汁もなくて味気ないものだったらしいです。
なんか、これを押し付けられているのに近い気が……そりゃあ、現代はモノや技術も豊かな現代ですから。「すいとん」だろうが「コオロギ」だろうが、もっと美味しく食べられる工夫はできるでしょうけど。
ただ要は、ムリヤリ食べさせられたものを「食文化」として根付かせられるのか?という問題。戦争経験者の中には、もはや「すいとん」がトラウマになってる方もいらっしゃるそうで。そりゃそうじゃ。
だから、そういう無理強いじゃなくてよ。個人的に思うんですけど、これは推進派の方々が、単に宣伝の仕方を間違えているだけなんじゃないすかね。新しい食べ物を広めたいなら、「仕方ないから食べましょう」じゃなくて、「美味しくて栄養豊富だから食べましょう」ではないんですかね?
コオロギって、そもそもおいしいのかよ?って話で。それが見えてこないとまず「食べたい」という気持ちからして起きない。実際、エビみたいな味がするとは言いますけど。まぁ、節足動物だから近いのは想像できるよね……。
こういうのは無印商品でも売っているみたいですから、まずは「これ美味しかったよ」から勧めるのはアリなんじゃないかと思いますけど。
あとはやっぱ、セレブの方々とかが「私、最近コオロギにハマってるの!とってもヤミーでヘルシーなのよ!」とか宣伝してくれると、庶民の抵抗も薄まると思うのですけど。日本で言うと明石家さんまさんとか、マツコ・デラックスさんとかになるのか?
実際、今朝の『スッキリ』でも加藤浩次さんとかが食べてましたけどね。こういうのをどんどんやっていけばいいと思う。少なくとも「小学生の方に食べてもらって」なんて施策やると、保護者がブチ切れるのは当然だよ。なんでまず大人が手本を見せないの……「国会議員の食堂で試験導入されました」とかが先じゃないですか?
まぁ、これも「クレームが相次いでいる」なんて、ヒステリーになりすぎ感はありますけどね。実際、コオロギパウダーの提供については「事前に周知した上で希望者170人に提供された」ということで、別に強制ではなかったそう。
だから個人的には「学校にクレームを入れるのはさすがにやりすぎだ」と思うんですが、「第三者がクレームを入れたくなるほどに、時期尚早だった」という理屈は、わからなくもない気がします。
そもそもなぜコオロギなの?それ以上にフードロスの問題がヤバすぎる件
と、話を戻しますけど、そもそも何で食糧危機でコオロギなの?って話ですよ。別の食べ物は無かったのか?
というところで、Vtuber「ただのうま」氏による「なぜ畜産業にコオロギが参入してきたのか」の話が大変興味深かったので紹介させていただきます。
とにかくコオロギの養殖は場所も選ばないしコストもかからないしで、従来の畜産業からしてみれば画期的なシステムだと。要は「コスパ重視」なのかということなんですけど。
じゃあ「コオロギならベンチャーがどんどん参入できるね、畜産流行らせられるね、経済回せるね」という一方で、これまで牛や豚や鶏を育ててきた方々にとっては「まじふざけんな。ウチはせっかく育ててもフードロス(廃棄)したりって苦労してんのにさ」って話なんですな……。
ちなみに料理研究家&YouTuberのリュウジ氏も、コオロギ食の話についてこう答えてるんですけど。
まじでこれなんですよ。今、酪農がかなり大変なことになってる。じゃあ、フードロスこそ今取り組むべき問題で、「コオロギ食」なんて大して叩くべき問題でもなかったじゃんかよ、と。コオロギ食べたい人が勝手に研究して食ってればいいものであって、そこに多少の税金が使われようが放っておけばいいじゃないですか。
ちなみに、コオロギ事業に一体いくら使われてるのか。定かではありませんが、少なくとも「6兆円」なんて金額は荒唐無稽なデマのようですので無視して構わないと。
いずれにしても、ひょっとしたらコオロギ産業が日本の一大産業になって、「日本のコオロギはうまい!」とか言って輸出で儲かるかもしれない。ダメだったダメだったで、「あー、じゃあもう今後、政府からコオロギ産業に投資しなくてもいいかぁ」ってなるだけです。
一方で、フードロスに対して政府はどういう対応取ってるのか。それこそ乳牛ですよ。2014年にはバター不足で「乳牛を増やせば助成金」を出しててたのに、コロナ禍による学校給食の減少で需要が減り、役10年後の今では「乳牛を殺せば助成金」という真逆の政策を取ってるらしいんです。これこそ税金の使いどころとしてどうなのよ、って話なんですよ。
ちなみにこれ、1頭殺すごとに15万円だそうですからね。相当な金額が税金から出て行ってしまっています。
だからこれ、ガンガン乳製品買ったらいいのよ!1頭から15万円以上の利益が出れば、酪農家も殺さなくて済むし、税金の節約にもなる!今こそ日本国民、国産の牛乳飲んで!ヨーグルトにバター、チーズ食えよ!って話ですな。
(まさか)フードロス問題に目を向けさせるための噛ませ犬だったのか⁉
はい、ここでハッとしましたよね。気づいてる方はもう気づいています。
ショートショートっぽくまとまってますけど……こういうことだったりしたら、日本政府も策士やなと思いますよ。
結局、「コオロギ食」も「食糧危機」という大きな問題においては「ワンオブゼム」でしかないと。今朝の『スッキリ』で経営評論家の坂口孝則さんもそうおっしゃってましたね。
だから結論として、反コオロギ派の皆さん。あなた方がコオロギ推進派に言うべきは「勝手にやってろ」であり、「絶対嫌だ!」とか敵対すべき相手ではなかったんですよ。本当に注視すべきは「フードロス」とかそうした話題だったんですね。
実際、いまイワシなんかも大量に獲れてるそうで。イワシもコオロギと栄養価が近いそうなんですが、こういう資源を余らせとくのってもったいないじゃないですか。これを「食えないから」って捨ててるようじゃ、それこそすぐ食糧危機の時代がやってきますよ。
また、坂口さんの話では、将来タンパク質が不足していくという問題について「本当に必要ならゲノム編集で新しい稲を作れば良い」という提案も出てきました。そうなると「遺伝子組み換え穀物」ということになります。
今いろんな加工食品で「遺伝子組み換え穀物を使用していません」みたいな注意書きをよく見る機会があって、「じゃあ、遺伝子組み換えって、危険なの?」みたいなイメージが刷り込まれちゃっていますが。これこそ改めていくべきなんじゃないでしょうか。
だから、結論としては「コオロギ食推進派」も、べつに推進しててくれていいけど、嫌がってる人に「何で食わないんだ!」ってキレる必要ないですよ。食べたくない人は食べなくていいじゃないですか。そもそもエビ・カニアレルギーで食べられない方もいらっしゃるんですから。食べられる人が食べていけばいい。
まぁ推進派の人たちには、「『#コオロギ食べない連合』なんて、いい迷惑だよ!やめてくれないかな!」って文句を言う権利はあると思います。あれが「食べても食べなくてもいい」日和見の人たちに不安を与えている。
そして「絶対食べない」とおっしゃる「反コオロギ派」の皆さん。「コオロギ食推進派」の方々をそっとしといてやれよ。あなたたちの敵は、彼らじゃない。それよりもっと直面すべき問題が山とあります。先に述べたような「フードロス問題」や「遺伝子組み換え問題」、あと「地産地消」とか?いろいろね……。
さて、こんなところで。何とか皆さん、「コオロギ食推進派」VS「反コオロギ派」の不毛な議論は、一旦やめてもらえませんかね……。