子どもの運動発達 その2 【首の座り・寝返り】
今日は4〜6ヶ月。
定頸と寝返りについてのお話です。
・子どものからだの発達には順序性があります。(運動発達の原則)
・動きの意図的なコントロールは頭部から尾部へ発達します。
・運動のコントロールは身体の中心を縦に通る正中線から外側へ向かって発達します。
・神経系が成熟し、多様な刺激を受けてそれに適応していくことで数々の動きを身につけていきます。
・そのため、焦って難しいことをさせるのではなく、いまできていることを積み重ねて質を高めていくことが、次の発達につながっていきます。
①首がすわる・定頸(4ヶ月)
この頃には原始反射の支配が弱くなり、身体は左右対称的な姿勢をとれるようになります。そして頭や首のコントロールがうまくなっていきます。そうすることで、いわゆる首がすわるようになります。首がすわることで、正中位で物を見続けることができるようになり、より正確に物をみることができるようになります。対称的な活動を通して、自己の体の正中位を学習していきます。
一つ前の時期にしていたことが、次の課題をクリアするために必要だということですね。
そして、この正中軸上での運動で特筆すべき活動が、ボトムリフティングやエアープレイン。これが、身体の前後方向での屈曲・伸展機能を高めていきます。
ボトムリフティング
仰向けで、自分の足を触ることで腹筋を働かせて、おすわりの準備をしています。このまま立てたらおすわりができそうですね。重力に抗って身体を屈曲させる活動です。(抗重力屈曲活動)
そして、この状態で手を口に持ってきたりできるようになります。そうすることで、目と手が協調的にはたらくようになります。そして、自分の正中というものができてきます。そして正中線上でものを見つづけることもできるようになります。
エアープレイン
体をそらすこと(抗重力伸展活動)で背筋を働かせています。
これらの活動から、身体の前後方向の動きがしっかり扱えるようになることで、おすわりをした時に、脊柱をしっかり重力に抵抗させて直立させることができるようになります。
例えるなら、テントのポール(脊柱)を立てるために、テントの前からと後ろから、紐(腹筋、背筋)でうまく引っ張って立てているようなイメージです。
②寝返り(5〜6ヶ月)
ゴロゴロ(5656)寝返りと覚えます。
エアープレインやボトムリフティングをしていると、偶然バランスを崩して、コロンと転がります。いわゆる、初めての移動経験。それを再現できるように赤ちゃんは頑張ります。身体の前後方向の動きが獲得されたら、次は捻じれの動きというようにイメージするとよいと思います。実際は、まだ捻れるというより、体幹を一本の丸太のようにごろんと転がしたような動きですが、このような動きが脊柱の捻じれの動きを促進していきます。そうすることで、より滑らかな身体の動きが獲得されていきます。
今回は首の座りと、寝返りについてお話しました。
次回はおすわりについて話していこうと思います。
あなたのワクワクが満たされますように。
それでは、また明日。