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仏教的帰依の始原へ 草稿1

仏教的帰依の始原へ 初期仏教の教えはパーリ語で伝えられていますが、初めてパーリ語の三帰依と出逢ったのは、中村元・三枝充悳著『バウッダ』を手にしたときでした。あれからもう30年ほど経っているでしょうか? ブッダン・サラナン・ガッチャーミ (仏に帰依し奉る) ダンマン・サラナン・ガッチャーミ (法に帰依し奉る) サンガン・サラナン・ガッチャーミ (僧に帰依し奉る) すぐにパーリ文三帰依を覚えて暗誦するようになりました。 その頃、ある友人とパーリ文三帰依の話をしていたら、それ

    • 抛塼引玉 (正法眼蔵拾い読み) 2

      抛塼引玉の常健の故事を調べてみました。 https://pedia.cloud.edu.tw/Entry/Detail/?title=拋磚引玉 在文獻上,和「拋磚引玉」這句成語相關的傳說,最有名的大概是唐代詩人常建和趙嘏的一段故事了。相傳常建很佩服趙嘏。有一次知道趙嘏要來到蘇州,心想趙嘏必然前去靈巖寺遊覽,於是先在寺裡牆壁題上:「館娃宮畔十年寺,水闊雲多客至稀。」這首詩他故意只寫兩句,留下後面兩句,就是希望趙嘏看了以後能補上。等趙嘏前來遊覽時,果然在這兩句詩後補了:「聞說

      • 抛塼引玉 (正法眼蔵拾い読み) 1

        道元の正法眼蔵・坐禅箴に抛塼引玉という言葉があります。面白い言葉なので検索すると成語でした。英語で言えば idiom ですね。ところが坐禅箴の現代語訳や解説を読んでも成語の意味で読み解いているものを見かけませんでした。これだけ基本的な文献で数多の研究者が見落とし、素人が気づくようなことがあるとは思えないのですが、成語として読むとどうなるか記してみたいと思います。 抛塼引玉は「ほうせんいんぎょく」と読みます。 抛は「なげうつ、すてる」(放物線はもともと抛物線と書かれていまし