映画『画家ボナール ピエールとマルト』メモ
先週公開が始まったフランス映画『画家ボナール ピエールとマルト』を観賞。
実は、横浜のフランス映画祭で先行上映を見たので、今回は2回目。
ボナールふくむナビ派は、最近注目の集まっている画家たちなので、美術ファンには是非おすすめしたい。
内容は、画家ピエール・ボナールと、その妻でミューズだったマルトの物語。
ヴェルノンの家「ル・マロット」の緑豊かな風景が美しい。
その中を裸で駆け回ったり、川で泳いだりのシーンが多くて、最初に見たときはびっくりしたが、思うに、「楽園」のアダムとイブの無垢なイメージが重ねられていたのだろうか?
浮気相手のルネと行ったローマの石造りの町並みは、その対置とも言えるかもしれない。
この街でルネはボナールに結婚を迫り、式も予約するが… … その夜、ボナールが描いた絵にはマルトの姿が… … 。
そして同じ頃、ヴェルノンで一人残ったマルトは、パステルを手にひたすら絵を描く。
犬や静物、風景を。
マルトもまた絵を描いていたことや、個展も開いていたことは映画を通して初めて知った。
ボナールについての資料はあまり多い方ではないし、マルトの存在も「妻」「モデル」として、日に何度も入浴するエキセントリックな女性として言及されてはいても、「画家マルト・ソランジュ」については一言も出てこない。
いつか、夫婦で合同展覧会が開かれれば良い、とも思った。色々、面倒はあるだろうけれど。