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精神的収穫が大事

すこし調子づくと、すぐ自分はえらいと思い出し、少し失敗すると、すぐ身も世もあらぬようにショゲるのは凡人の常だ。要するに、われに信念ができていないからだ。真智が足らぬからだ。無限の法界の理を知らぬからだ。いままでの生活があんまり単調なからだ。

誰でも、自分はいままで、いろいろと苦労してきたとか、いろいろと学問してきたとか、それ相当に「吾こそは」と思っていがちなものである。ところが、それが非常に邪魔になって白紙になれず、他人の長所を素直に受け入れることができぬのである。

いくら長いあいだ苦労してきたところで、いくらどえらい学問をやってきたところで、

その間に、なんら省みるところなく、また悟るところがなかったならば、それはなんの効もない。
外形的に、いくら獲物が大であったにせよ、精神的になんら得ていなかったなら何にもならぬ。

悟ることの大小は、決して、時間の長短と正比例するときまったものではない。短日月の間にも大いに悟る人あり、長年月かかって、依然たる人あり。

要するに、反省力、観察力の大小によってかくなるまでである。

『信仰覚書』出口日出麿

これまでのお示し

この世をおだやかに美しくする基本
https://note.com/azumanohikari/n/n939fd902aca2

その日その時のベストを尽くして
https://note.com/azumanohikari/n/nff7e300f7153

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