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好きな人

心の中に思いを溜めておくということほど悪いことはありません。つみは積みなりで、私はいまの世の偽善的道徳家よりも、むしろ思ったままを言い、かつ行う人の方が好きであります。

腹の中にかたまりを持っている間は、その人に接する者ごとにそのかたまりが感伝して、相手の気持を知らず知らず害しております。

いつ会っても腹の中にかたまりのない、さらりとした赤子のような人が一番私は好きであります。メッキした道徳家になりたくありません。

理屈を言わずにニコニコと笑いながら、人に好かれる赤子のような人が、私は大好きです。

怒ることをようしないような人間は役に立ちません。天子、将軍の前へ出ても、場合によっては、屁でもひりかけてやるくらいの元気のある人がたのもしい。

弱い者いじめの、強い者の前へたばりの人間はカスです。

『信仰覚書』第八巻、好きな人

お示しメモ2

これまでのお示し


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