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【人生ノート299】他人に対しては、おなじ苦しみを与える場合でも、でき得るかぎり、最少限度にとどめるよう努力せねばならぬ。

世の中というもの

利己中心に、ひっついたり離れたりしている世の中。

自分にとって、利益にならない人に対して冷やかな世の中。

まして、自己の利益と相反する人に対しては、何かにつえて邪魔あつかいをするのは当然。

世の中はこんなものかと、今日になって知ったのではなけれど、やっぱり、こうしたものか。

でき得るかぎり、自分もなやまず、他人をも苦しめないという方法で、万事を処置してゆきたいものである。

しかいながら、常に、こうはあり得ないものである。

自分の悩むのはいたし方ないとして、他人に対しては、おなじ苦しみを与える場合でも、でき得るかぎり、最少限度にとどめるよう努力せねばならぬ。

『信仰覚書』第五巻 出口日出麿著

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