生きていることに興味を持つこと
何事でも、出来てしまえば思ったほどでもないもので、その前に、いろいろと勝手な想像をめぐらすことによって、
楽しくもあり、まt悲しくもあるのだ。
そして、人間の真の生活は主観であるから、その人の心の持ち方ひとつで、世の中は楽しくも苦しくもなるというのである。
他人から見たら、乞食のような生活をしていても、心の中に天国があれば、見るもの聞くもの、天国のものばかりである。これに反して、外見は王侯のような生活をしていても、心が闇にとざされていたら、見るもの聞くもの、黒い影ならざるを得ぬのである。
心の中に天国を建設する要訣としては、
まず第一に、一切過ぎ去りしことのために頭を悩まさざること
二、一切、未来を案じ過ぎぬこと
三、心身を神にまかして、現在のベストをつくすこと
この外にはない。
現在のベスト、といっても、あまり抽象的であるが、これを一面からいえば、
つねに生きていることに興味をもつこと、すなわち、つねに清新善良な希望にむかって全力をそそぐことを忘れてはならぬ。
出口日出麿著、『信仰覚書』第五巻、天国へのぼる要訣
これまでのお示し
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