各人各個の道を有す。
日常の生活において、心に結ぼれや引っかかりや、凝りがあってはならぬ。それでは、心身ともに早く疲労して老人になってしまう。
世人を見るに、彼等はいたずらに人まえのみを繕うことに汲々として、心中つねに不安を感じ、いらぬ気苦労のみをしている。
人と相対して談話する場合でも、お互いに堅くなり合って、いわゆる他人礼儀一遍で、真に心からの打ちとけたところがないから、実際、はたから見ていてもバカバカしい。
神経質の人などは、ちょっと寝床が変わってもよう寝れないというふうであるが、こんなことでは、どもならぬ。
天地はわが家であり、四海みな同胞である。何に対しても、も少しお互いに打ち解けるということがなくてはならぬ。
この点に関しては、赤児はよい手本だ。気分は赤児のごとく、仕事は十人前が理想だ。
『信仰覚書』出口 日出麿
これまでのお示し
精神的収穫が大事
https://note.com/azumanohikari/n/nffd69b83e3e2
この世をおだやかに美しくする基本
https://note.com/azumanohikari/n/n939fd902aca2