【読書感想】時代は「ユーモア」を求めている!安心と連帯を生み出す必須スキル「ユーモア」を学ぼう!
ユーモアは最強の武器である/ジェニファー・アーカー (著), ナオミ・バグドナス (著), 神崎 朗子 (翻訳)
読んでみたいけど、文字を読むのが苦手な人は、音声版もあります。
Amazonオーディブル
(2023年2月3日より)
著者はジェニファー・アーカーとナオミ・バグドナス。
スタンフォード大学ビジネススクールでユーモアに関する授業を開設、講師を務めている。
「ユーモア研究」の第一人者である。
※この記事は約3400文字、だいたい7分で読めます。
○そもそも、ユーモアとはなにか
ユーモアとは、
のことです。
「面白い」とか「ウケる」とかは関係ないのですね。
似たような言葉で、「ウイット」「エスプリ」「機知に富む」などがあります。
このように、似たような言葉でも微妙にニュアンスが違います。
〇ユーモアに対する誤解
1)真面目さと陽気さは両立しない
深刻な場面や、ピーンと張り詰めた緊張感。
こんなとき、陽気さ、明るさは場違いだと思って敬遠しがちです。
とくに、わたしたち日本人はその傾向が強いと思います。
真面目な人だと思って話をしたら、意外と面白い人だったり。
普段おちゃらけている人が、ひとつのことを真剣に取り組んだり。
ひとりの人間の中にも、真面目なところと陽気なところがあります。
バカバカしいことを大真面目にやる。
しょーもないことを真剣にやる。
そんな人って、なんかすごく魅力的じゃないですか。
大事なことはその「バランス」と「状況判断」です。
2)ユーモアとは、面白いことを言うこと
ユーモア=面白いことを言う
ではありません。
それよりも大切なことは、
つまり
相手の話に耳を傾け、にっこり微笑む。それだけでもいいのです。
その場の空気を変えるような、気の利いたことを言う人は、
自信満々で堂々としている、メンタル強くて社交的な人。
こんなイメージ、持っていませんか。
実際は、繊細で小心者のフツーの人だったりします。
ようするに
その人だって、スベるのが恐いのです!
なんのリアクションもなく、その場が凍りつくことにおびえています!
だから、微笑むだけでいい。
「わたしはユーモアを理解できる人間です」
それが伝わるだけで、その人の「心理的安全」は保たれ
その場の空気は和やかなものになります。
3)ユーモアにはセンスや才能が必要
わたしたちは、「ユーモア=面白い」の図式にとらわれすぎて、
「面白い=お笑い芸人」のイメージが強すぎるんです。
ユーモアとはその場を和ますチカラのことであり、
必ずしも面白さは求められていないんですね。
集まりに遅れてきた人に、
「よっ!重役出勤!」とか
「はい、ここで、オオトリの○○さんの登場で~す!」
気まずい雰囲気が一気に明るくなりますよね。
(でもまあ、こういう「イジリ」は
言う人と言われる人の「関係性」によっては、
不快に感じる人もいるでしょうね)
ちなみに、
とかいてあり、
なるほど、そういうこともあるのかと思いました。パワー(ハッ!)
○ユーモアを理解しよう
ユーモアには種類がある
本書によると、ユーモアには4つの種類があるようです。
自分がどのタイプに当てはまるのかは、巻末に簡易テストがありますので、
興味がある方はやってみてくださいね。
面白さとはなにか
悲劇 + 時間 = 喜劇
この場合の悲劇とは、
失敗、挫折、どん底…などのことです。
自分の失敗談、やらかしなどは、
時とともに笑いに変えられるのです。
これこそが面白さの原点。
会議や話し合いなどの企画段階で
「あーでもない」「こーでもない」と
話があっちこっちに飛びながら
流れにまかせて雑談しているときが
一番盛り上がったりするもの。
(いざ、企画が通ってやり始めると、そこまで面白くないっていうトコまでこみで、あるある(笑))
ユーモアを発揮するときに大事なことは、
いかに笑いをとったかよりも、
その笑いが適切だったかどうか、ということなのです。
○なぜ、ユーモアが安心につながるのか
ユーモアとは、イコール愛である
ユーモアとは、
相手に対する気遣い。
まわりに対する配慮。
誰かへの思いやり。
なのではないか。
そんなことを考えました。
誰かと一緒に笑いあう…
それは
なのかもしれないですね。
チームに生まれる「一体感」
リーダーが、率先してユーモアを発揮し、、
「ここでは遊び心を歓迎する」というメッセージを送る。
このことが、緊張を緩和し、リラックスした雰囲気になり、
チームに一体感を生み、想像以上の成果をもたらします。
初めての研修で緊張している新入社員。
そこで、壇上に上がった研修指導者がひとこと、
「みなさん、緊張してますね。
大丈夫です。わたしもそうですから」
ここで、笑いが起きる。
まあ、笑いというほどでないにしろ、
そこにいる人に笑顔がうまれ、
ピーンと張り詰めていた緊張感がほぐれるのは間違いないでしょう。
「緊張してますね」→共感
「大丈夫です」→安心感
「わたしもそうですから」→一体感
〇まとめ
世の中が不安なときほど、ユーモアに触れる機会が減ってしまいます。
人々が、安心したいと願う今こそ、ユーモアが必要なのです。
職場やコミュニティで、リーダーとして人をまとめなきゃいけない。
そんな立場の人は、ぜひ本書を熟読して、ユーモアについて勉強してみてください。
面白いことを言う必要なし!
才能センスも関係なし!
ユーモアについての考え方から、具体的な実践方法。
その場の適切な笑いとはなにか。うっかり一線を越えてしまったときの対処法。
この一冊ですべてが学べます!
不安定で不確実な時代を生き抜くためにかかせないスキル「ユーモア」を身につけて、
円滑な人間関係を築いていきましょうね。
※※※※※
ユーモアは最強の武器である/ジェニファー・アーカー (著), ナオミ・バグドナス (著), 神崎 朗子 (翻訳)
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