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遠距離介護は突然に。その3


前回から続く。
そうして父のスマホを新しくする事になった。その顛末は、別の記事に書いたのですが、引用のしかたがわからなので、省きます。詳しくは、「さようなら、格安SIM」という記事をご覧ください。

ま、とにかく、スマホを私名義で新規契約した。そして、使うのは「父
」という事になった。設定をして、使い方を教えなくては。

前のスマホは、セキュリティーが甘く暗証番号など入れなくても使えたのだが、昨今のスマホ指紋認証だの、図形を入れる?などセキュリティーが強化されている。
でも、もうじーさん疲れて寝てしまったので、指紋認証やら図形の設定などはすっ飛ばし、6桁の暗証番号だけで設定を済ませた。
やれやれ。と、私も寝る事に。

翌朝、充電の終わったスマホの使い方をじーさんに説明しようとして、
オー、ノー!
暗証番号を入れたのに、開かない!
大パニックになる私。
そして、一時間格闘したあと、6桁の暗証番号を入れた後に、▶️ボタンを押せば良いだけだった事に気づいた。
果たして、じーさんは6桁の番号を覚えていられるだろか。自身の生年月日なんだけど。
私は、iPhoneユーザーなので、アンドロイドはわからんのよ😭▶️ボタン押すだけだったなんて。

など、様々な大パニックを乗り越え、弟達とLINE。
暗証番号の顛末を伝えると、もう、じーさんのスマホにセキュリティーは要らないので、スマホに暗証番号書いて貼っておけとの事。そうする事にした。
入院中、もし分からなくなったら看護師さんに聞いてね。と。

とにかく、入院中誰も家族がいけないので、このLINEが精神的な頼みの綱だ。なんでもいいから毎日LINEを覗いて出来たら返信する様に練習をする様にいう。
よっぽどの事があれば病院から私に連絡が来るとは思うけど、家族LINEでコミュニケーション出来るようにしておきたい。

その後は、入院準備をあれこれし、高齢者宅配弁当の試食をしてみたり、家の中の書類のありかを確認したり、掃除したり、ゴミ捨てをしたりと思いつく限りのことをした。

そして、検査の為の入院を見届けて、一旦私は家に戻った。
退院後には、また来る事になる。

埼玉県の自宅に戻り、夫にその間の事を聞くと、認知症のおばあちゃんは毎日私がいない事を忘れて、毎回どこに行ったのか聞いていたそうだ。「お母さん、戻りました。留守にしててすみません。」というつもりで、次の朝、義母に会うと、「あら、おはよう。」と、一週間近く家を空けていた事も全く分かっていない様だった。もしかして、嫁の私を忘れるかもと思っていたら、ちゃんと覚えていたが、いなかった事も覚えていなかった。ま、いいか。

そして、また直ぐに実家に行く事になるので、いろいろと身辺整理を行った。

まず、訪問ヘルパーの仕事が今月もまあまあビッチリと入っていたので、直ぐに事務所の連絡して、減らせるだけ減らしてもらった。実は、事務所も人手不足なので大変な事は百も承知なのだけど、迷惑かけるから辞めることも考えている事を伝えると、かなり考慮してもらえた。こうなったからには、私の健康と、私の家族、父のこれからの方が大事なのでしょうがない。でも、実親の介護に関してのアドバイスも色々と頂けて有り難かった。この仕事やってて良かった。
筋トレ、ヨガ、パソコン教室など毎週やっていた事もキャンセルの連絡を入れた。呼び出されたら、実家に駆けつけられる様に大勢を整える。

認知症義母の介護を夫と二人三脚でやっていた訳だけれども、それも、もう夫と義妹に任せることにした。夫と義妹は、今は病気の私の父の方を優先にする様にと言ってくれた。有り難い。こうなったからには、おばあちゃんの施設も検討する事にし、パンフレットの請求も沢山した。ついでに実家の父の分も請求。

とにかく毎日、父と弟二人と私の4人のLINEをする様にしてしばらく順調だったけど、ある日父から、「もうバッテリーが50%なので大事に使います。」とのメッセージが。
「え!?お父さん、どういう事?線をスマホのお尻にさせる筈でしょ?やってみて!」
「繋がらないのです。」とのメッセージ。
紙に絵で説明を書いて、写メで送ったり、わからなかったら看護師さんに聞くように伝えたりしたが、返事が無い。ダメならしょうがないかぁと絶望しながら寝ると、翌朝、「看護師さんに教えてもらって充電できました!」とのメッセージが!!やった〜、やったー!

すると、そのうち全部アルファベットのローマ字のメッセージが届く様になった。どうやら平仮名のフリック入力が出来なくなったらしい。
アドバイスするも、元に戻らず、しばらく宇宙人からのメッセージの様なローマ字文が届いた。

そうこうするうちに、なぜかまた日本語で届く様になった。

相当苦労しているようだが、まあ、生きている様子。

そんな何日かを過ごすうち、病院から家族の方のお話しがあるので来てくださいとの事。

また埼玉から広島に戻ることになった。

続く。