世一、詩する 『詩編 堅香子の粉』
無垢なる真しろい粉を水にとく
薄白く水になじむそのさまは
潘のごとき堅香子の粉
ようすは沙琉り沙琉りと
あっさりしてる
沈降はやく泥質にて
水の底では凝り固まる
匙でこじりかまかすと
凝り固まりが嘘のように沙琉り沙琉りと
澹くみせる
然して
熱をうけた刹那
泥りとした粘りをみせる
そんな儚を見た
了
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無垢なる真しろい粉を水にとく
薄白く水になじむそのさまは
潘(しろみず)のごとき堅香子(かたかご)の粉
ようすは沙琉り(さるり)沙琉り(さるり)※と
あっさりしてる
沈降はやく泥質にて
水の底では凝り固まる
匙でこじりかまかす※と
凝り固まりが嘘のように沙琉り沙琉りと
澹(うす)くみせる
然(しか)して
熱をうけた刹那
泥り(どろ-り)とした粘りをみせる
そんな儚(ゆめ)を見た
了
注釈 ※
堅香子 (かたかご)
カタクリの古語
潘 (しろみず)
米の"とぎじる"のこと
沙琉り (さるり)沙琉り (さるり)
分類 世一語 気配を探るうちに出来上がった言葉。「さらり」よりも気配が濃密となったと思い込んでいる。他所で見たことあったら許してね。別にパクる気はないので。
かまかす (かきまぜる)
主に東北地方から北海道海岸部において使われた古い方言のひとつ。
同意語に、かます、かちゃます~などがある。
泥り (どろ-り)
分類 世一語 擬音に漢字をあてたもの
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