世一、韻文詩する『超改訂版 詩編 百花繚乱』
『超改訂版 詩編 百花繚乱』
山のぼり 巓みれば 九十九峰※ 目を細めつつ 百とせ※あゆむ
咲き姿 持戒ただよふ 郁子の花 険しき道も 心和らぎ
凬繚り※ 身を屈めけり 九十九折り※ 背中※を前むけ 曽呂利曽呂利と
肚すえて 乱るる髪を くくりみて 泥梨※手まねく 極楽の門
■母音律 あいうえお順, 一句一字 百花繚乱
九十九峰……つくもみね(多くの峰々が山肌をこすり合わせ重なった様子)
百とせ……ももとせ(百年、長い年月)
凬繚り……かぜめぐ-り
九十九折り……つづらお-り
背中……せな
泥梨……でいり(地獄)
尚、作中、九十九という言葉が二度使われているが、これは意図的なものであり、間違えではない。
◆
苦しんだ。最初の『詩編 百花繚乱』を捻り出す苦労を感じることはなかった。ルールは簡単。百花繚乱を一句に一字入れるだけ。繚乱の繚の字も意味さえ分かれば嵌り易いものだった。あとは五七五七七という韻律だけだ。
一時間もかからず仕上がった。
ところがだ。韻文というルール、韻文詩という制限が掛かっただけでハードルは上がった。『詩編 百花繚乱』をベースに詩作してみたが、とんでもなく難度が高い。これを昔の歌人はその場で闘歌したというから恐れ入る。結局私は延べで4時間を要した。
ただ小説の地文や会話文にこのエセンスを入れられたら~ 重層感であり美しさは段違いに高めることが出来るだろう。少しずつ条件を変え乍ら取り組んでみたい。
韻をふむ遊びはやったことがあるが、条件、制限、ルールとして詩をするとなると話は別だ。久しぶりに脳が汗を流した。
■
『詩編 百花繚乱』
九十九坂 百とせ樛がり 山のぼり 腰に手をして 巓みあげ
峻厳 前にももひざ あざ嗤ひ 石南花うつし また陟りだす
稜線 繚る山の飆 身をゆだね 予測不能は 瓦落瓦落奔で
いきがけの 駄賃と肚を くくりみて 乱も異なもの 玩なものとす
#以下詩編タグ
#詩編幸せ
#背負う幸せ背負わぬ幸せ
#書ける幸せ書けぬ幸せ
#刻める幸せ刻めぬ幸せ
#謳える幸せ謳えぬ幸せ
#創造できる幸せ創造せぬ幸せ
#読める幸せ読めぬ幸せ
#感じる幸せ感じぬ幸せ
#生きる幸せ死ぬ幸せ
#これがわたしのRegularity
#わたしは臆することなく云う
#わたしは芸術家であると !