見出し画像

埴輪ブーム到来!?東京国立博物館の特別展「はにわ」で古代人の美的センスにエキサイティングした話

こんにちは、水無瀬あずさです。嵐のような11月が終わったら、驚くべきことに12月になっていました!あら不思議!!

それはともかくとして、突然ですが皆さん、埴輪って好きですよね。敢えて「好きですか?」とは聞きません。好きですよね。ね!?(圧)

そんな埴輪を愛し埴輪の未来について語り合うための祭典が、東京上野にある東京国立博物館で開催されている特別展「はにわ」です。噓です埴輪の未来について語り合うことはしません。でも全国の選りすぐりの埴輪好きが集結しているであろう「はにわ展」に、誰よりも埴輪を愛する私も参加しないことがあろうか、いやない(反語)ということで、夫・次男くん(中1)とともに参戦してきました。

会場はもうあれです、埴輪好きにとってのパラダイス。夢にまで見たユートピアでした。折しも紅葉見ごろの時期だったためか、人の多さにはまあドン引きでしたけれど、夢のような埴輪ドリーミングタイムを過ごすことができました。楽しかったあ。埴輪ブーム来るでコレ!

ということで今回のnoteは、埴輪好きによる埴輪好きのための埴輪もりもりレポート!「はにわ展」の個人的おすすめポイントを忖度なくお届けします。なんと会期末が来週末の12/8(日)に迫っておりまして、もし興味のある方はお早めに!そう、お早めに足を運んでいただき、埴輪の魅力にどっふりまったり浸かっていただきますようお願いいたしたく。ぜひにね!!最後までテンション上げて、よろしくお付き合いください!


東京国立博物館特別展「はにわ」とは

2024年10月16日(水)から2024年12月8日(日)まで東京国立博物館で開催されている特別展「はにわ」(以下「はにわ展」)は、国宝「埴輪 挂甲の武人」が国宝として指定されて50周年になったことを記念した期間限定のイベントです。

公式サイトのイベント概要に「東北から九州まで全国の「はにわ」が空前の規模で大集合!」とあるように、最初から最後までどっぷりと埴輪の魅力に浸れる濃厚な展示となっています。修理が完了したばかりの有名な「踊る人々」をはじめ、教科書で見たことがあるようなあの埴輪、この埴輪が所狭しと展示されているので、埴輪好きなら誰だって心躍ることでしょう。残念ながら会期末が近づいているため、興味のある方は是非お早めに足を運ぶ計画をお立てください。

2025年1月21日から5月11日までは九州国立博物館にも巡回するということなので、九州へ足を運べる方はそちらでぜひ堪能してくださいね!

ちなみに、東京会場ではほぼすべての展示の写真を撮ることができます。普通、博物館って写真撮影NGなことが多いのですが、今回「撮影OK」にしたことで注目度がさらに上がったんじゃないかと思います。私も写真、撮りまくりました!イエイ!

入口右側の展示案内

なお私が前回東京国立博物館に来たのは、今年の夏休みでした。次男くんと二人で、国立科学博物館に行った後で。そのときの様子はこちらの記事をどうぞ!

私と埴輪、運命のつながり

私は昔から日本史が好きで、大学は日本史学を専攻していました。専攻は奈良時代でしたが、それとは別で昔からハニワが大好きで、中学時代からノートの端に埴輪の絵を書いていました。ライターになるより全然前に、埴輪のLINEスタンプも作ったほどです(たぶん7~8年くらいは前)。

LINEスタンプからもわかるように、私は東京国立博物館所蔵の「躍る人々」という埴輪が特に好きです。教科書とかによく載っている、アレです。

出展:東京国立博物館

このアホッぽい空虚な雰囲気が何とも言えずかわいいですよね。

で、確か大学生の時に、両親と東京観光で東京国立博物館に来た時、常設展にこの子たちがいたんですよ!「おおおお!」と大興奮した私は、この子たちを観察するだけで30分近くを費やし、父から「そろそろ行こうや(怒)」と声を掛けられ渋々その場を後にした経験があります。そのくらい好きなんです!

横浜に拠点を移し、育児も一段落してきた昨年、「またあの子たちを見に行きたいなあ・・・」と思って調べたところ、彼らが修理作業で展示されていないこと、そのための寄付を募っていたことを知りました。なんでも、経年劣化による亀裂などが生じて「いつ壊れてもおかしくない状況」だったとのこと。なんてこったー!

必要な修理
胴や腕の部分に横向きの亀裂が複数みられます。また、過去の修理による石膏が経年劣化し、一部に剥離が生じている状態です。東京国立博物館の所蔵する埴輪の中でも知名度の高い作品であることから、他施設から貸出し依頼の多い作品ですが、慎重な取扱いを必要とするため、断念せざるを得ない状況です。
今回の修理では、解体、旧修理による石膏部分の除去、亀裂の強化・接合などが行なわれる予定です。旧修理の石膏を除去した部分には劣化しにくい補填材を使用し、最新の知見をもとに復元する計画です。

引用:東京国立博物館創立150年記念 踊る埴輪&見返り美人 修理プロジェクト

そんな寄付が始まっていること全然知りませんでした。ぐぬぬ、知ってたら絶対参加していたのに!!と歯ぎしりした私でしたが、そんなこんなあってこのたび修理を無事終えたとのこと。制作当初の姿をイメージできるようピカピカにクリーニングされた2人が、にこやかに帰ってきたのです!お帰りー!!

そしてそのお披露目の場として用意されたのが、今回の「はにわ展」なのです。これってまさに運命!会場では彼らと20年来の再会(?)を果たし、感動に打ちひしがれた私でした。

つまり何が言いたかったかというと、私がそれほどに埴輪を愛しているということなのですね。アイラブハニワ、フォーエバーHANIWA。

ちなみにChatGPTに「埴輪のイメージイラストを考えて」と聞いてみたところ、出てきたのがこれ。

これは地蔵・・・では・・・?

違う、そうじゃない。でも何度やり直しても実物の埴輪には近づきませんでした。外国勢にこの概念を理解するのは難しいのかもしれない。

「はにわ展」の個人的おすすめポイント

とまあ前置きは長くなりましたが、愛する埴輪をいかんなく展示しまくっている「はにわ展」の個人的な見どころポイント、おすすめをまとめていきます!実際に行った人もこれから行く人も、行きたいけどたぶん行けそうにないって人も、今ここに、その目に埴輪を焼き付けるんだ!!(お伝えしているように会場は基本的に写真撮影OKでした)

とにかく人、多すぎじゃね

おすすめとは言えないけど、「はにわ展」へ行くつもりの人にまず一言アドバイスするなら、人込みがエグイから覚悟したほうがいいよということ。もうすごいよびっくりしたよ。門の中に入るだけで長蛇の列。さらに列を経て会場前にたどり着いても、またまた長蛇の列。会場に入るまでに「110分待ち」との案内プラカードを見て愕然としました。まじかマジなのか。ネットの通信が異様に遅いのはきっと密集してみんなネットを見ているせいなんだろう。

実際には1時間ちょっとぐらいで入れたので、思ったより早かった印象ですけどね。ただまあ並ぶことは覚悟したほうがいいです。グッズ売り場もなかなか戦場のようでした。

待っている間の私はといえば、「こんなにたくさんの人が埴輪を見るためにここに集結しているなんて・・・来たよ埴輪ブーム!今まさに埴輪ウェーブ来てるよね!?」と夫と次男くんに語り掛け、そのたびに「来てねえよ」「今後も来ねえよ」とストレートツッコミをかまされるなどしていました。こんなに行列ができているのに、ブームが来ていないなんて言わせない!

ちなみに混雑状況はXで公式がポストしてくれていました。もっと早くチェックしておくべきだったよ・・・。私たちが並んでいたころの状況はこちら。夕方に近づくほど混雑緩和されるので、時間にはご注意を。

20年来の再会!「踊る人々」

今回、何を差し置いても絶対に見なければならなかった展示がこちら。修理を終えて無事帰還した「躍る人々」を生で見ることでした。

二人揃ってお出迎え

彼らは、入ってすぐのところに悠然と鎮座しており、来場者を暖かいまなざしで迎え入れてくれました。いや目はないが。修理前と比べるとやや赤みが増しているそうで、これはクリーニングによって表面の汚れをきれいに取り除き、制作当初の姿をイメージできるよう復元されたとのことです。心なしか生気が増して生き生きしている気がするね!

売店で購入した目録を読んだところ、この子たちの修復に際して、以下のような解説があって面白かったです。

(躍る埴輪大(左)の右腕の付け根が丸ごと欠損しており、これを修繕する必要があったが、担当者の一人が疑念を持った)
「もしかしたら右腕も上向きになって、ばんざいをしているのではないか」。もし、ばんざいをしているとしたら由々しき問題である。
(中略、よく観察した結果、ばんざいポーズでないことが判明)
かくして、躍る埴輪大も、躍る埴輪小と同様に右腕を下げた表現であると判断するに至り、復元形態はほぼこれまでの姿のまま落ち着いた。

引用:「はにわ展」パンフレット

躍る2人のうちの一人がバンザイポーズだったとしたら、なんかちょっとイメージと大きく変わっちゃう。埴輪はこの、左右の手が上下になっているのがかわいいのだから!!元通りの形で落ち着いて、本当に良かったと思いました。この埴輪の話だけで10000字ぐらい書けるポテンシャルはあるけど、たぶん皆さんそろそろ飽きてきたと思うのでやめておきます。

表情豊かな人型埴輪の面白さ

埴輪といえば、円筒型、壺型、船形、人型、動物型など形はさまざま。要はお墓に入っていればみんな埴輪ってことみたいです。壺型埴輪って・・・もはや壺では?と思うのだけど、あくまで古墳内に収められたら、壺だろうとなんでも埴輪って位置づけなんですかね。なんか腑に落ちない。

人型埴輪は、埴輪の中でも特に種類が多くて、しかもなんとも表情が豊かなのが興味深かったです。甲冑を着てうっすら微笑んでいるものもあれば、勇敢に剣を持っているもの、めっちゃ笑っているもの、すごい勢いで土下座しているもの、女性が厳かに祈りをささげているもの、あと意外だったのが「力士」。相撲ってもともとは神事だもんね、とは思いつつ、「この時代からあったんやあ・・・」って驚きました。

「挂甲の武人」の一つ。
みんなでカメラ向けたら埴輪だって照れちゃうねえ
「挂甲の武人」の一つ。
顔がなんとも穏やかで、誰かに似ている気がする
悪いことして怒られたのかなあみたいな2人
おひげのあるおじいさん、160センチの長身
「何か嫌なことあったん?話きこか?」
って顔の人
めっさ笑っている人
祈りをささげるスカートの女性
夫に「女子力で負けてる」と言われて歯ぎしりする私
「力士」

イロモノ多すぎ!シカ型埴輪と魚型埴輪

人型とともに、動物系の埴輪っていうのも多いです。今回、Xのポストで見て絶対に見たいと思っていたのが、シカの埴輪です。これこれ。

何見とんねん!って顔のシカ、シッカリ見れました。これだ!

正面から見ると非常に凛々しいけど、
少し後ろから見ると・・・
めっちゃ見てくる!!!
(こっち見んな)

あと個人的には魚型の埴輪っていうのが衝撃的でした。次男くんが行く前に「魚の埴輪ってあるかな?」と言っていて、まあ何をモチーフにしてもいいとは思うけど、お墓の中に水のもの入れることはなかろうと思って「ないでしょうよ、そんなん」と答えたのです。が、まさかの、あった

さかなです・・・

素で「あるんかーい!」って叫んだよね。ちなみに魚型埴輪は、全国に7遺跡9点あるそうです。意外と多いやないかい。

魚といえば?という掛け合いがあったわけではないと思いますが、鵜の埴輪もありました。なんでもあるな。

しかも何とこいつ、魚をくわえている・・・!
やりおる!!

動物型の埴輪、ほかにもいっぱいあったのでご紹介。どれもユニークです。

仔馬さん。ちょっとかわいい
翼を広げた鳥。
なんというか・・・ユニークなお顔
牛さん。牛には見えないかも・・・
鳥さん。これは普通にかわゆい

もうそれ埴輪じゃなくね?棺型埴輪

終盤近くなって出てきた、棺型埴輪という代物。

確かに棺っぽいけども

冒頭の壺の話じゃないけどさ、それもう棺でよくない!?みたいな気持ちを抱きました。埴輪にする必要あったんかな。夫もずっと「腑に落ちない」とつぶやいていました。そもそも埴輪って権力を誇示するための副葬品って位置づけではあるけど、なんでも作って入れればいいってもんじゃないんじゃないの古代人の人たち!?って思いました。

全然関係ないけど、終盤にあった「カベも埴輪」、かわいかった。

わが家が写真を撮ってたら、通りすがりの家族とかが
「あ、ほんとだー」って立ち止まっていました。
なかなか気づかれにくい。

帰りにアメ横へ寄り道

展示を見終わって外に出たのが13時半ぐらい。本来の予定では、このあと軽めに昼食を食べて、東京国立近代美術館の「ハニワと土偶の近代」も見に行こうと考えていました。

ただもうしょっぱなの待ち行列でだいぶ生気を吸い取られたというか、みんな疲弊していたので諦めました。っていうか、連動で開催するならもう少し近くでやってくれないかい。地味に遠いんだわ、上野から竹橋。

ということで、ゆっくり昼食を食べてから、アメ横を散策することに。長男くんが赤ちゃんの時に一回だけ来たかなってくらいで、ちゃんと見るのは実は初めてかも。すごいにぎやかで、露天とかビールもおつまみも美味しそうで後ろ髪をひかれました。

おのぼりさん丸出しで写真を撮ってみる

お魚屋さんで、アジの干物6尾500円とかいう金額を見つけて驚愕。いつものスーパーで買ったら倍以上するよー!ということで、鮭4切れ500円と合わせて購入。物価高のなか、こういうのうれしいよね。

途中、摩利支天徳大寺という日蓮宗のお寺を見つけたので参拝。御朱印もいただきました。なんでも、ご本尊は聖徳太子が自ら作ったものだとかで、震災の戦火からも逃れこの地を守ってくれているんだそうです。

ポーズ取る次男くん

魚を買ったので早々に帰ろうということになったけど、せっかくだしちょっと何か食べようということで。次男くんご所望の大判たこせんべいとやらを購入しました。生ビールは切れていたので缶ビールで代用しつつ、3人ででっかいせんべいを頬張りました。

このお店!
見よ、この大きさを!!
(ちなみに持っているのは私)

とにかく大きいので、食べていたら通り過ぎた人たちが「何あれ?」みたいな感じでお店に吸い寄せられてきました。いい広告塔になれたんじゃないかしら。

結び|たまには電車でお出かけも良いね

いつも時短のためとかって夫の車で出かけることが多いんだけど、今回は久しぶりに電車でお出かけしてみて、車とは違った新鮮な体験をいろいろできました。電車の広告を見たり、都内の景色を眺めたり、これが旅の醍醐味ってやつ。たまにはこういうのもいいよね。

東京国立博物館にあったポケふた

ちなみに今回長男くん(中3)がいないことにお気づきかもしれませんが、彼は朝から模試のため町田に行っていました。受験勉強、頑張っています。

ライターの仕事の11月の振り返り記事を書くつもりだったけど、割と緊急性の高い(?)「はにわ展」について今回はお届けしました。どうですか、推しの埴輪は見つかりましたか?私はやっぱり、「躍る人々」の大きい子が推しです!埴輪についてアツく語り合ってくれる埴輪友達、通称ハニ友募集中。みなさんで埴輪の未来についてトークしましょう。

<PR>
Webライター関連の有料記事、大好評販売中!おかげさまで、多くの皆さまにご購入いただいております。WebライターとしてAIライティングを始めたいという方、これからスキルを付けていきたいという人は、ぜひご購入をご検討ください!

いいなと思ったら応援しよう!