【漫画書評】『G戦場ヘヴンズドア』日本橋ヨヲコ
震えるです。心が動くです。ボクは思わずこの本に土下座してしまいました。日本橋ヨヲコ先生に、降参、参った。
漫画家を目指して葛藤し、懊悩し、悶絶し、
それでも前を向いて駆け抜ける少年たちの物語。
モノ作りを目指す人が読んだら、
ほっぺたをグーでぶん殴られるぐらいの衝撃が
あるんじゃないでしょうか。
震えるです。心が動くです。
ボクは思わずこの本に土下座してしまいました。
降参、参った…。
思わず嗚咽を漏らしちゃう嗚咽本、
目からうろこが落ちちゃうロコポロ本、
世の中には、いろいろな本があるけれど、
これは思わず尊敬して、土下座してしまう、
稀有な“ドゲザ本”でした。
欠点はあるといえばあります。
こんなこと書くと、 「じゃぁいやだ、買わない」なんていう御仁が
いらっしゃるかもしれませんが書きます。
日本橋ヨヲコせんせも剛直球なんで、
僕も直球で書きます。
設定自体、漫画家を目指して葛藤する少年たちなんて
別に目新しくもなく、陳腐だし、記号的だし?
登場人物のつながり方も強引な気がするし、
お話だってご都合めいたところがないではない。
さらに言えば絵だって線だって、
今ウケするものとはいいがたい。
すくなくとも、このマンガで
ジャケ買いしようなんて人は・・・少ない気がします
(いや、いるか。いるな;)。
だが! だがしかし!
そんなことなど、もうどうでもよいのです!!
この本から繰り出される、こちら側の
命の奥んところをかきむしるような
セリフ、セリフ、セリフ!
微妙な心の動きを、いや、
人間そのものに内在する命のうごめきを
ビビッドに切り抜いてみせる
カット、カット、カット!
そいつがこちらの魂の底をゴリゴリッと
かすめて飛んできやがるんです!
絵の好き嫌いはあるでしょうが、
もしもまだ味読な方がいたら、
ぜひ、堪能してみてほしいです。
サイコダイブ(精神潜水)して、この日本橋ヨヲコとういう作者と
対面してみれば、何がいいたいか分かってくれるはずです。
読み終わった瞬間、 「こうしちゃいられねぇぞ…」
そんな言葉が思わずほとばしっちゃうかもしれません。
臭いといえばあまりに臭い。
ストレートといえば、これ以上の剛直球はないっす。
でも、日本橋ヨヲコにとってこのマンガは
「描かずにいられなかった」マンガだったはず。
そしてだからこそ、「G戦場」は
日本橋ヨヲコにしか描けないマンガになったのだと思います。
「生き方が雑だな」
なんて台詞で突っ込まれちゃったらもう
おさつ!ドキッ!(昭和感)しちゃうこと請け合い!
こうしちゃいられねえ!何かを為さねば!><