4:『遅刻の巻』
上司「君……またですか?」
キシミン「すびばせん(鼻声)……気がついたらダイニングキッチンの床で寝でまじた……(実話)」
上司「うーん……まあ、おぼれるほどお酒を飲みたい気持ちもわかりますけどねえ。君もいろいろありましたものね。離婚のストレスとかってバカにならないって聞いてますし……」
キシミン「あ、そういんじゃないです」
上司「え? 違うの?」
キシミン「はい。ぜんぜん。でも、ちょっと……言葉にしづらいです」
上司「まあ……わからないけど、やっぱり複雑なんでしょうねえ。こういろんな気持ちが醸されて、渦を巻いて――」
キシミン「あー、違います。そういうネガティブな趣じゃないんです。あえて言葉にするなら……生きてることが楽しすぎて辛いんです」
「お、おう……」
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水もしたたる真っ白い豆腐がひどく焦った様子で煙草屋の角を曲がっていくのが見えた。醤油か猫にでも追いかけられているのだろう。今日はいい日になりそうだ。
ありがとうございます。貴方のサポートでなけなしの脳が新たな世界を紡いでくれることでしょう。恩に着ます。より刺激的な日々を貴方に。