東京夜探偵 4 駿河台
早くに梅雨明けした7月の夜。
秋葉原の電気街に用事があり、御茶ノ水駅で降りて駿河台の台地を歩く。
まずは聖橋の下。白く塗られたアーチの形が美しい。
橋へとつながる階段をのぼる。足元がライトアップされていてモノトーンが強調されている。
聖橋の高さに上ると本郷通りを渡る。この先では神田明神の門の極彩色がライトアップされて夜目にもまぶしく光る。
境内にはいるとさすがに参拝客はいないが、仕事帰りらしいサラリーマンとおぼしき男性数人がいた。参拝帰りというよりは通り道という感じか。
拝殿前では筋骨隆々の狛犬が夜も目を光らせている。
神田明神が建っているのは駿河台の台地の端。秋葉原に面した東側は大きな高低差があり、男坂の長い階段が低地と境内を繋いでいる。
ここは下りずに今宵は神社の裏側、裏参道の階段を下りる。
「裏参道」、なにやら秘密めいた名前だが、かつてはどのような目的でこの参道は拓かれたのか。通りを挟んで向かいには妻恋神社。こちらの神社への近道として開削されたのか。そんなことを考えながら、秋葉原駅方向へ。
秋葉原駅近くの住所は外神田。秋葉原という名前からは電気街、アニメ街など特定ジャンルにはまった商品・製品とそれを買い求める客層の多い町を思い浮かべる。一方、外神田というと江戸時代からの老舗が続いている印象をもつ。もちろん江戸時代からの老舗はあっても建物まではなかなか残しておけない。それでも一部に老舗感たっぷりの建物はいくつかみかける。
そんな一角にわずかに残る路地。ほぼ住んでいる人はいないのか。夜になると街灯のみで建物は真っ暗だ。
そしてアンダーパスをくぐって今宵の目的地、某量販店でゴール。
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