『王妃の帰還』を読みました
表紙とあらすじを見てこれは買わねばと思い手に取りました。
私の中で可愛いキャラクターを描くことに定評のある柚木麻子さんの作品がこんなに可愛らしい表紙に包まれているのだから、中身は間違いなく可愛い!
そう信じて読んでみたら、やはり中身も可愛いに包まれていました!✨
ストーリーは、クラスの中心人物である王妃こと滝沢さんが学級会で糾弾され、クラスの中で浮いた存在になってしまうところから始まる。スクールカーストの頂点から最下層にまで転がり落ちた王妃が主人公範子の所属している地味グループで行動を共にすることに。
範子はクラスで目立たないながらも、仲の良い友達たちと楽しく平和な日々を過ごしていたのだが、王妃がグループに入ってしまったことで状況が一変する。明るく派手で、そしてわがままな王妃は自分勝手な言動から地味グループの中でも扱いに困るような存在になっていく。そして、ついに範子たちは王妃を元のクラスの中心グループに戻して、自分たちの平和な生活を取り戻すことに決めたのである。
しかし、その王妃を帰還させるための作戦により、どんどんクラスのグループの構図が動いて行き、やがて範子たちの仲良しグループにも亀裂が入っていき……。
本編の見どころはたくさんあるけど、やっぱり個人的に一番好きなのは王妃のキャラクター。
わがまま放題だった王妃の成長していく姿が主人公の視点から描かれているのが、本当にかっこよかったです。
また、同時に起きる範子の母親の再婚の問題や、少しずつ関係の変わっていく範子とチヨジの関係性等、先が気になる部分が多くて中だるみすることなく読めます。
序盤から王妃とかマリーアントワネットとか、そういう単語が多々出てくることからもわかるように、かなりフランス革命のお話が関わってきますので、フランス史に造詣が深い人はより楽しめるかと思います!✨
柚木さんは魅力的な女の子を描写するのが本当に上手いなと常々思ってますが、とくにこの作品はたくさんのキャラクターが可愛く、かっこよく、魅力的に書かれていると思います!
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