"DIVIN" Vol.24
『DIVIN』(ダイヴィン)は、国内外の様々な記事や読んだ本、面白いinstagramアカウントなど、生活している中で得た「誰かに教えたい情報」をお伝えするニュースレターです。
2020年の春から始めた、このDIVIN。
毎週週末に更新する!と意気込んでおきながら、仕事や疲れを言い訳にして更新頻度は不定期に。今年は隔週での更新を目標に行っていこうと思っています。
昨年春から始めたこのミニプロジェクト。後から思い返すと、面白い発見ばかりでした。
更新ができていない時は、仕事が忙しかった場合は勿論、分かりやすいのは土日に泊まりでの旅行などがあったとき。
それは平日にコツコツ情報収集ができずに、ストックが溜まっていない証拠。英語の記事をメインで収集しているので、読むのも調べるのも時間が掛かるため、週末にまとまって時間を作るのでは全く集中できません。
肉体的にも、そして精神的にも余裕がなくなってくると、日常を離れたモノゴトへの関心は弱くなり、意図的に自ら”掴んで”いかないと得られなくなる。
半ば強制的に、ルールとしてこのDIVINのように取り組むことが、サボりがちで意思が弱い自分にはちょうど良さそうです。
また、思いもよらなかった人から「いつも読んでるよ!」という声を掛けてもらうこともありました。
意外と人は見ているものです。誰かから評価をもらうからやる、という訳ではないですが、楽しんでやっていればその想いは伝播していく。
勝手に楽しくて始めたこのミニプロジェクトが、誰かの情報収集のキッカケになることを願って。
そんな今年のDIVIN第一発目。
2020年の振り返りと、2021年の展望(予測)を伝える記事を3つ紹介します。
2020年のベストムービーたち
Voxが2020年のストリーミング映画のベスト25を公開。
どれもhow to watchで、どのプラットフォームから観れるかまでわかりやすく載ってるのでとても良い。どれも見たことも、聞いたこともなかった作品ばかり。
2020年はストリーミング市場が急激に伸びた一年間であった。
2020年を代表すると言われ、前々から大きくプロモーションを行っていた「TENET」と「ムーラン」がその戦略を大きく変えたことも話題に。
TENETは公開を遅らせたが、クリストファー・ノーランがストリーミングを許さなかったということもあり、劇場公開にこだわった。
その結果、予想売上からは大幅に下回る結果に。アメリカの州では未だ映画館が閉鎖されたり、制限された場所が多かったため、仕方のなかった結果かもしれない。
しかし、天文学的なその制作費用に比べて、その結果はインパクトの小さいものとなった。
一方でディズニー映画の「ムーラン」は「ディズニープラス」でのストリーミングに切り替えた。
プロモーションを行っていた映画館が怒りで看板を壊す様子が話題になったが、結果として、「ディズニープラス」は発足から1年で加入者が7000万人を超え、ストリーミングプラットフォームとして最も成功したものとなった。
2021年となり、映画館への足取りは以前よりも軽くなっただろうが、配給会社はストリーミングを含めたプロモーション戦略がメインとなってくるだろう。
ようやく広まったQRコード
開発・発表されて30年あまり。
世界的に広がったパンデミックにより、QRコードは一気に利用数が増えた。
QR(Quick Response)テクノロジーは90年代半ばに最初に使われ始め、ブランドが顧客にデジタル素材をより簡単に販売するための方法であった。
日本でもQRコードは近年では廃れた存在であったと思う。一時期は多くのそのモノクロできた暗号コードを目にしたが、誰もがスマホを持つようになってからは検索へのハードルが一気に低くなったことで、遅れた過去のものとされた。
しかし、2020年はQRコードが新たな高みに引き上げらた。
QR決済に代表されるように、小売店、飲食店での支払いプラットフォームとなり、製品のパッケージやダイレクトメールのカタログにも登場した。
アメリカなどでの飲食店では、衛生面から物理的なメニューはなくなり、卓上にはQRコードのみがプリントされた紙が置かれ、電子メニューが一般化した。
かつてはディスプレイサイン用の技術アドオンだったこのテクノロジーが、今では主要なマーケティングおよびコマースツールになっている。
ラルフローレンやプーマなどの世界的ブランドも最近、購入後の顧客とのやり取りのために製品にQRコードを印刷し始めた。
ラルフローレンは、サプライチェーンをより透明性の高い方法で追跡する手段として、QRコード付きのラベルを衣服に縫い付け始めた。
2019年に立ち上げられたD2Cのキャンドルブランド、CadenceCandleCo。
印刷されたQRコードを介して、音楽プレイリストをプロダクトと結びつけている。
同社の各キャンドルの香りには、厳選されたSpotifyプレイリストが付属(リンク先が)しており、ここ数か月で顧客の間でさらに人気が高まっている。
会社の概要ページやアバウトページへは、どちらもパッケージに印刷されたQRコードを介してアクセスができる。
CadenceCandleCoのこのアイデアは、「ミレニアル世代とZ世代の顧客が関係できる」独自のテクノロジーベースのブランディングを採用した」と創設者のTaelorSalmon氏は述べる。
QRコードという、誰もが知っている昔ながらのテクノロジーを使うことで、顧客とのコミュニケーションを築いている。何より、全てをデジタル上に流すことで、紙のコストカットにも役立つ。なにせ、整理された、ブランドをきちんと伝えることができるサイトを用意すればいいのだ。
今年もQRコードを益々目にすることが増えるだろう。
2021のテック市場予測
途上国と呼ばれている、欧米以外の国々にフォーカスしたテックメディア「rest of world」。
テック系の記事では、物事の舞台はアメリカだったり、フランスやイギリスだったりするが、このメディアでは東南アジアや中南米、アフリカといった「世界のそれ以外」のエリアに焦点があてられる。
パレスチナで起きている新しいサービスの情報や、アフリカの国々での取り組みは新鮮でどの記事も興味深い。
ちなみに、「rest of world」のロゴは、北欧や東南アジア、中東の言語(アクセント記号等)がモチーフとしており、とても好み。
そんな「rest of world」が2021年のテックのトレンドを予測。
中国やアフリカでの今年の予測を行っているが、その中でも驚いたのがブラジルの話。
サルバドールという、自分も行きたいと思っていたブラジル中部の州都が今後Black techのhubになるという話。
実はブラジルはアフリカ以外の国で、最大の黒人人口を持っている。1500万人の人口を持ち、フランスと同じくらいのサイズであるこの州(バイーア州)。
アメリカなどの他の国・エリアと同様に、アフリカ系ブラジル人は長い間社会経済的公平性を求めて奮闘してきた。
ある調査によると、アフリカ系ブラジル人は白人よりも3倍信用を拒否される可能性があり、アフリカ系ブラジル人は白人ブラジル人の2倍以上の貧困率を抱えている。
人口の50%以上を占めるにもかかわらず(バイーア州では84%)、ブラジルの上位500社の中でアフリカ系ブラジル人リーダーの企業は5%未満となっている。
その状況下でその人口と可能性から、大きく成長する未来も存在する。
ブラジルの厳しい経済状況にもかかわらず、国内および世界の大企業や投資家はこの州で生まれているスタートアップブームに注目している。
大手IT企業のQintessが、サルバドールがラテンアメリカのブラックテックハブになるのを支援するため、主要スポンサーとして参加を決めた。
同社は約2,000人の技術者をトレーニングし、500以上のスタートアップを加速させている。また、Googleは、アフリカ系ブラジル人のスタートアップエコシステムを後押しするために500万レアル(約100万米ドル)のBlack FoundersFundを立ち上げた。
イノベーションの新しい波が新興市場から始まろうとしている。
今回も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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edited by Ayumu Kurashima
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