頭と心は裏腹な、“繊細さん”の親心。
高校受験を控えている長男。
これからの時代は、
『いい学校に入ることがすべてじゃない』
と思っているし、子どもたちにも普段からそう話している。
なのに…
本人のがんばりの割には、思うように成績が上がらず、
安全圏だと思っていた学校が、現状では“チャレンジ受験”となりそうなことに、
心がザワついてしまった。
そんな自分に気がついて、ショックを受けた。
私自身は、キャリアを捨て、紆余曲折を経て得た今の生き方がとても心地良く、
子どもたちにも、
「好きなことに向かって生きてくれたら♪」
などと言いながら、
結局、“恥ずかしくない学歴”を、求めてしまっているのか…
自分の心と向き合って、深掘りしてみると、
『いい学校に入って欲しい』
のではなく、
『私が夢中になれたものに共感して欲しい』
という思いが浮かんできた。
小さい頃から、科学ネタが好きだった長男。
中学に上がったばかりの頃の夢は、『科学者』になること。
理系学部出身の私にとっては、それがすごく嬉しかった。
あまり感情表現が豊かではない長男が、目をキラキラさせて本を読んだり、私の話に興味を持ってくれたりすることに幸せを感じていた。
興味あることがコロコロ変わる次男と違って、好きなものへの拘りが強く、長い間続く長男。
成長とともに、興味を持つものが変わるのは当たり前のこと。
それなのに、私の思いがついていけなかったのかもしれない。
何より、いま苦しんでいるのは長男自身。
好きだったはずの教科が、中学に上がって格段に難しくなり、理解できなくなることでモチベーションが下がるのは無理もない。
その上、“将来のことをどうするのか”について、初めての選択を迫られている。
そう思うと、
『ただ目の前の勉強をがんばって、よりレベルの高い学校に入ることが目標』
だった、私が子どもの頃の方が楽だったのかもしれない。
今は自由な選択肢が与えられている分、自分自身で考える責任が、早くからやってくる。
親として私のできることは、何だろう?
一緒に悩み、支え、励ましていくこと…?
そのとき、子どもが何を求めているのか、それをよく観察して、
必要とされる手を、差し延べてあげることができたらと思う。
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